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【ママパパコラム】「監視員」を辞めたら、息子と笑えるようになった。不登校のわが子との距離の置き方

投稿者:見守りママ(東京都40代)


ADHDとASDの特性がある小学3年生の次男が不登校になり、家で無気力に過ごすようになりました。息子の将来への焦りから、いつしか24時間体制の「監視員」になってしまった私。よかれと思ってつきっきりで勉強を教えるほどに、家庭内がうまくいかない状態になってしまいました。

今日は、「自分がなんとかしなきゃ」という重荷でボロボロになってい私が、どのように「教育ママ」という役割を手放し、息子と笑い合える「ただの母親」に戻ることができたのかをお話ししたいと思います。

携帯ゲーム機で遊ぶ子供の横で、時計を思い浮かべながらルール作りに悩む母親のイラスト
「あと少しだけ!」が止まらない……。子どもが自ら時間を守れるようになる、魔法のルールがあればいいのに…。

不登校の真っ只中にいたとき、私は自分のことを「母親」だとは思えませんでした。一日中、息子の行動を見張り、スマホやゲームの時間を制限し、少しでも勉強をさせようと目を光らせる。まるで、24時間体制の「監視員」でした。

ADHDとASDの特性がある小学3年生の次男。学校に行けず、家で無為に時間を過ごす姿を見るのが怖くて、私は焦りから「私が教えなきゃ」「遅れを取り戻させなきゃ」と、つきっきりで向き合おうとしました。

でも、私が必死になればなるほど、次男は激しく反抗し、私は理性を失って怒鳴り散らす。 「なんでできないの!」「いい加減にしなさい!」 そんな言葉を投げつけては、夜中に一人で自己嫌悪に陥る。親子で泥沼にはまり、心も体もボロボロでした。

「教えること」をあきらめ、ただの「親」に戻るまで

リビングでタブレットを使う子供を背景に、キッチンでコーヒーを淹れてリラックスする母親の姿
子どもがタブレットに集中している間に、ママも一息。デジタルツールを賢く使えば、親子の「自分時間」がもっと充実します。

そんな限界に達したとき、私はある決意をしました。 それは、「勉強を教える役割を、自分から完全に切り離す」ということでした。

それまでは、私が教えないとこの子の人生が詰んでしまうと思い込んでいました。でも、その「教育ママ」としての使命感が、一番息子を苦しめていることに気づいたんです。私は息子との間に意図的に距離を置くことにしました。

勉強のことは、もう私以外の「何か」に任せる。私が口出しをしない環境を作る。 私が隣に座るのをやめて、キッチンでコーヒーを淹れたり、別の部屋で過ごしたりするようにしたんです。

すると、不思議なことが起きました。 私という「監視の目」がなくなったことで、次男の肩の力が抜け、あんなに嫌がっていた机に向かう時間が、少しずつ、でも確実に増えていったのです。私が数メートル離れた場所から、一人で何かに向き合う次男の背中を眺めたとき、ようやく「あ、この子は私の所有物じゃないんだ」と、当たり前のことを実感できました。

私の心を軽くし、関係を変えた「2つの知恵」

机にノートとゲーム機を置き、学習に取り組もうとする子供に「お、いいね」と笑顔で声を掛ける母親のイラスト
小さな「切り替え」をすぐに褒めることが、子どもの自律心を育む第一歩になります。

心にわずかな余白ができたことで、ようやく今まで聞き流していた「関わり方のコツ」が、生きた知恵として入ってくるようになりました。特に、わが家の空気を変えたポイントが2つあります。

1. 褒めるタイミングを「0秒目」にする

以前の私は、「最後までやり遂げたとき」に褒めようとしていました。でも、それだと褒めるチャンスが滅多に訪れないんです。 そこで、「行動の出だし」を徹底的に肯定することにしました。

ノートを広げようとした瞬間

鉛筆を手に取った瞬間

ゲームを置いて、顔を上げた瞬間

「結果」ではなく「やろうとしたその瞬間」に、「お、いいね」と声をかける。 この「0秒目の肯定」を繰り返すうちに、次男の中に「自分は認められている」という安心感が育ち、反抗的な態度が劇的に減っていきました。

2. 「怒り」を「ルール」に置き換える(負の罰)

ゲームの時間についても、感情でぶつかるのをやめました。 代わりに、「ルールを守れたら翌日の楽しみが増える」「守れなかったら翌日はお休み」という、本人が納得できる仕組みに委ねることにしたんです。

これは「負の罰(好きなものを取り除くこと)」という考え方だそうですが、ポイントは、親が怒るのではなく、ルールが淡々と運用されること。 私が怖い顔をして「ダメ!」と言う必要はなくなり、次男も「自分の行動の結果、こうなったんだ」と、自分の足で現実に立つ練習ができるようになりました。

「出口」は、学校の門だけじゃない

買い物袋を自分で持ち、母親と一緒に笑顔で住宅街を歩く男の子のイラスト
デジタルの世界だけでなく、リアルな「お手伝い」で自信を。小さな成功体験の積み重ねが、子どもの自立心を大きく育てます。

今の次男は、以前のように不安でパニックになることもなく、自分のペースで毎日を過ごしています。 あんなに自信を失っていた子が、「これならできる」という小さな成功体験を積み重ね、今では一人でお買い物に行き、表情もとても穏やかになりました。

不登校の「出口」は、学校に戻ることだけではない。 親が「私がなんとかしなきゃ」という重荷を下ろし、子どもが「自分なら大丈夫」と思える場所を見つけること。

もし今、暗いトンネルの中にいるのなら、どうか一人で背負わないでください。あなたが「つきっきり」の苦しみから離れ、ただの「お父さん」「お母さん」に戻って笑える時間を作ること。それが、親子で一歩を踏み出すための、一番の近道になるはずです。

【あした研究室 編集部より】
今回の体験談で、お母さんが「教える役割」を手放すために活用されたのが、無学年式オンライン教材「すらら」でした。 そして、心の余裕を取り戻した中で実践されたのが、行動療法に基づいた親の関わり方講座「ほめビリティ(通称:ほめビ)」のメソッドです。
「親が教えるのをやめる」ことと「適切な関わり方を知る」こと。この2つのステップが、ご家庭に「関係性の好循環」をもたらしました。具体的な内容に興味がある方は、ぜひ以下の詳細もご覧ください。

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