「学校へ行かせなきゃ」は親の願望だった?不登校の娘の心を守れた、ある声掛けの魔法
投稿者:Kさん(静岡県50代)

「どうしたら、学校へ行けるようになるの?」
「この子の悩みを解決して、一刻も早く外に連れ出さなきゃ」
不登校になったわが子を前に、そんな焦りで頭がいっぱいになっていませんか?かつての私もそうでした。
わが家は、中学生の娘が不登校になり、私は「24時間体制」で子どもと向き合うようになりました。でも、必死になればなるほど、出口は遠ざかっていったのです。
そんな私が、ある学びを通じて「親の願望」を「子どもの願い」へと切り替えられたとき、ようやく我が家に笑顔が戻ってきました。
※あした研究所編集部でママパパコラム内の画像の追加や編集をしております。

娘が学校に行けなくなってから、私の唯一の目的は「娘を学校に戻し、勉強を遅らせないこと」になっていました。 朝になれば「起こさなきゃ」と焦り、昼間は「少しでも机に向かわせなきゃ」と、つきっきりで向き合おうとしました。娘を救いたい一心だったはずなのに、実際には学校に行けない娘の姿に私自身ががっかりして、一人で勝手に疲れていたのです。
地域の支援を探しても、その場限りの講座ばかり。「今のこの状況を、私自身がどう受け止め、どう変えていけばいいのか」を具体的に教えてくれる場所は、なかなか見つかりませんでした。
私自身の焦りが自分と娘を追い詰めていることに気付いたとき

そんな孤独な日々に光をくれたのは、娘が自分のペースで無理なく進められる学習システムとの出会いでした。そしてその活動を通じて、同じ悩みを持つ保護者が集まり、専門的な知恵を共有するコミュニティを知ることになったのです。
参加してまず驚いたのは、オンライン上に同じ悩みを持つ仲間たちがたくさんいたことでした。 「不登校の苦しさを、そのまま言葉にしてもいいんだ」 そう思える共感の場所があるだけで、ずっと張り詰めていた心がすっと軽くなりました。それまで誰にも言えず、親戚にも理解されず、たった一人で背負ってきた重荷が、ようやく半分になったような……そんな安堵感に包まれました。
娘が求めていたのは、解決策ではなく「共感」だった

そこでの学びを始めた当初の私は、「褒める」ということに戸惑っていました。娘のどこを褒めればいいのか、当時の私には全くわからなかったからです。
ある冬の夜のことでした。私がテーブルの上に片付け忘れていたコップを、寝る前の娘がそっとキッチンへ運んでくれました。そのとき、私はふと「ありがとうね」と声をかけました。 すると、娘が驚いたような、でも本当に嬉しそうな表情を見せたのです。当たり前の日常にある何気ない行動。それこそが、何よりも大切な「褒めポイント」だったのだと気づかされ、ハッとしました。
娘は私に問題を解決してほしかったわけではなく、ただ自分の気持ちを聞いてほしい、共感してほしいと思っているだけ。私が必死に考えていた「学校復帰」は、娘の願いではなく、私の「親としての願望」に過ぎなかったのです。
予期せぬトラブルで見えた、私の「変化」

自分の考え方が変わったことを一番実感したのは、ある週末の出来事でした。 ずっと楽しみにしていた本を買うために、娘は数日前から発売日を指折り数えて待っていました。当日、久しぶりに自分から「買いに行こう」と外に出る意欲を見せ、二人で意気揚々と本屋へ向かったのです。
ところが、店頭で確認すると、娘が発売日を一日勘違いしていたことが分かりました。目当ての本はまだ並んでおらず、買うことができなかったのです。
以前の私なら、せっかく準備して家を出た労力が無駄になったと感じ、がっかりする娘の横で「ちゃんと調べなかったからでしょう」と、つい余計な一言をぶつけていたはずです。でもその時、私は心の中で自分に言い聞かせました。 「この子は今日、本屋まで歩いてくるという精一杯の勇気を出したんだ…。この大きな勇気を無駄にするようなことを言っちゃいけない。」
私はがっくりと肩を落とす娘に、ぽつりと笑いかけました。 「お母さん、今日ここに来なかったら気づかなかったかも。本屋の隣に、新しいパン屋さんができてたんだね。明日また来る前に、ちょっと寄ってみない?」
娘にふっと笑顔が戻りました。そのとき、私は確信しました。手に入れた「子どもの視点に立つ力」で、娘の心を守ることができたのだと。それが何よりも嬉しく、誇らしい気持ちでした。
お母さんが元気になれば、子どもも元気になれる

不登校は、親にとっても正解のない、未知の状況です。不安になるのは当たり前のことでした。だからこそ、私は自分一人で解決しようとするのをやめました。
こうした学びを通して、第三者の力を借りること、そして「気まぐれではなく、継続して見守り、褒めること」の大切さを知りました。 日常の何気ない会話が弾むようになると、子どもは心の内にある大切なことを少しずつ話してくれるようになります。
「お母さんが元気になれば、子どもも元気になれる」 そう信じて、まずは力みすぎていた自分自身の力を抜いて、小さな一歩から始めてみようと思えるようになりました。
【あした研究室 編集部より】
今回の体験談で、Kさんが「学校へ戻す焦り」を手放すきっかけとなったのが、オンライン教材「すらら」での学習と、同じ悩みを持つ保護者が集まるコミュニティでした。そこで得た安心感を土台に実践されたのが、親の関わり方講座「ほめビリティ(通称:ほめビ)」のメソッドです。
「一人で抱え込まない環境」と「日常の何気ない行動を拾う関わり方」。この2つが、Kさんと娘さんに笑顔を取り戻しました。具体的な内容に興味がある方は、ぜひ以下の詳細もご覧ください。