不登校のお子さまが自宅にいながら学習し、学校の出席認定も目指せる「オンラインフリースクール」。具体的な仕組みや費用、通信制高校との違いなど、分からないことも多いかもしれません。この記事では、メタバースやZoomを活用した学習環境の特徴から、出席扱いを受ける条件、メリット・デメリットまでを徹底解説します。お子さまのペースで学び、将来の進路を切り拓くための最適な選択肢をみつけるきっかけを一緒に探してみませんか。
オンラインフリースクールとは

オンラインフリースクールとは、インターネット上の仮想空間やビデオ会議システムを利用して、不登校の子どもたちが自宅にいながら学習やコミュニケーションを行える新しい形の民間教育施設です。
従来のフリースクールは物理的な教室に通う必要がありましたが、オンラインフリースクールは「通学」の必要がありません。そのため、外出することに心理的なハードルがある子どもや、近くにフリースクールがない地域に住む子どもにとって、安心して過ごせる「第三の居場所」として近年急速に注目を集めています。
不登校の子どもが自宅で学べる新しい居場所
不登校の状態にある子どもにとって、学校という枠組みや集団生活は大きなプレッシャーとなることがあります。オンラインフリースクールは、自宅という最も安心できる環境(セーフティネット)にいながら、社会とのつながりを保つことができる点が最大の特徴です。
ここでは、単に勉強を教えるだけでなく、スタッフや他の子どもたちとの交流を通じて自己肯定感を育むことに重点が置かれています。朝の会やホームルーム、部活動のようなレクリエーションなど、学習以外の活動も充実しており、孤独感を解消するための工夫が凝らされています。
無理に勉強をさせるのではなく、まずは「誰かとつながる」「日中の生活リズムを作る」ことから始められるため、エネルギーが低下している時期の子どもにとっても無理のないステップアップが可能です。
通学型フリースクールや通信制高校との違い
オンラインフリースクールとよく比較されるのが、実店舗を持つ「通学型フリースクール」や、高校卒業資格の取得を目指す「通信制高校」です。それぞれの違いを理解することで、子どもの状況に合った選択が可能になります。
■通学型フリースクール
実際に施設へ通い、対面でスタッフや友人と過ごします。リアルな体験活動ができるメリットがある一方、「家から出る」こと自体が難しい子どもにはハードルが高い場合があります。
■通信制高校(オンラインコース)
主に「高校卒業資格」を取得するための教育機関です。中学卒業後の進路として選ばれることが多く、単位修得がメインとなります。一方、オンラインフリースクールは主に小・中学生の不登校支援や学習サポートを中心としており、学校復帰や社会的自立を目的としています。
オンラインフリースクールは、通学型へのステップとして利用されることもあれば、通信制高校へ進学するための基礎学力をつける場として活用されることもあります。
メタバースやZoomを活用した学習環境の特徴
オンラインフリースクールでは、主にZoomなどのビデオ会議ツールや、メタバース(仮想空間)技術を活用して運営されています。これらのICTツールは、対人関係に不安を持つ子どもにとって非常に有効な手段となります。
特にメタバース空間を利用したスクールでは、自分の分身となる「アバター」を操作して活動します。顔出しをする必要がなく、自分の好きな姿でコミュニケーションが取れるため、容姿や表情を見られることに抵抗がある子どもでも安心して参加できるのが大きなメリットです。
また、Zoomを使用する場合でも、カメラオフ(顔出しなし)やチャットのみでの参加を認めているスクールがほとんどです。「今日は見るだけ」「チャットで挨拶だけする」といった具合に、その日の体調や気分に合わせて参加スタイルを調整できる柔軟性が、継続的な利用につながっています。
オンラインフリースクールで出席認定を受ける流れ
保護者の方にとって最も関心が高い事項の一つが、「学校の出席扱い(出席認定)」になるかどうかです。文部科学省の方針により、一定の要件を満たせば、オンラインフリースクールでの学習活動を、在籍している小中学校の出席として認定することが認められています。
出席認定を受けるためには、主に以下の要件を満たす必要があります。
- 保護者と学校との間に十分な連携・協力関係があること
- IT等を活用した学習活動であり、訪問等による対面指導が適切に行われていること(対面指導が行われない場合も、学校との連携があれば可となるケースが増えています)
- 学習活動の履歴(ログ)が記録され、学校側がその状況を把握できること
- 学校長が、その学習活動を出席扱いとすることが適切であると判断すること
具体的な流れとしては、まず保護者が在籍校の担任や校長先生に相談し、「オンラインフリースクールを利用して出席認定を目指したい」という意向を伝えます。その後、スクール側から毎月の学習レポートや活動記録が学校へ提出され、校長の判断によって出席日数として加算されます。
この制度を活用することで、不登校であっても通知表に出席日数がつき、進学や内申点への不安を軽減できる可能性があります。詳細は文部科学省のガイドラインを確認し、学校と丁寧に協議することが重要です。
▼参考資料:不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について(文部科学省)
オンラインフリースクールに通うメリットとデメリット

不登校の児童生徒数が年々増加傾向にある中、自宅にいながら学習や他者との交流ができる「オンラインフリースクール」への注目が高まっています。しかし、導入を検討する際には、その利点だけでなく課題点もしっかりと把握しておくことが大切です。
ここでは、保護者の方やご本人が安心して選択できるよう、オンラインフリースクールに通うことの具体的なメリットとデメリットを、学習面、生活面、そして将来の進路という3つの観点から詳しく解説します。
人間関係の悩みを解消し自分のペースで学習できる
オンラインフリースクール最大のメリットは、対人関係のストレスから解放され、心理的な安全性を保ちながら学習できることです。学校でのいじめや友人関係のトラブル、あるいは集団行動への苦手意識から不登校になった子どもにとって、自宅という最も安心できる場所から参加できる点は大きな救いとなります。
多くのオンラインフリースクールでは、Zoomなどのビデオ通話ツールやメタバース空間を使用しますが、カメラをオフにしたり、アバター(分身)を使用したりして参加することが認められています。これにより、他人の視線を気にすることなく、自分のタイミングでコミュニケーションを取ることが可能です。
学習面においては、ICT教材等を採用しているスクールが多く、自分のペースで学習できるという利点があります。学校の授業進度を気にする必要がないため、勉強への苦手意識を克服しやすく、自己肯定感の回復につながります。
一方で、デメリットとしては「リアルな対面コミュニケーションの機会が減る」ことが挙げられます。画面越しの交流だけでは、相手の細かな表情や空気感を読み取る練習が不足するのではないかと懸念される場合があります。また、自宅にこもりがちになることで、外出へのハードルがより高くなってしまう可能性もあるかもしれません。
しかし、まずは社会とつながるための第一歩としてオンラインの居場所を確保することが、その後のリアルな交流へのステップアップとして非常に有効であると考えられています。
生活リズムの改善と自己管理能力の必要性
不登校の期間が長引くと、昼夜逆転など生活リズムが乱れがちになりますが、オンラインフリースクールには朝のホームルームや定期的なイベントが設定されていることが多く、生活にメリハリをつけるきっかけになります。
特に、起立性調節障害などで朝起きるのが辛い子どもや、通学の満員電車や移動そのものに負担を感じる子どもにとって、通学時間がゼロであることは体調管理の面で非常に大きなメリットです。体調に合わせて、無理のない範囲で少しずつ活動時間を増やしていくことができます。
その反面、自宅学習には「自己管理能力」が求められるという課題もあります。先生や友人の目が直接届かない環境では、どうしても集中力が続かなかったり、ゲームや動画などの誘惑に負けてしまったりすることがあります。そのため、子ども自身が主体的に学ぶ姿勢を身につけるまでは、保護者のサポートや声掛けがある程度必要になるという点はデメリットと言えるかもしれません。
また、一日中家の中にいることで運動不足になりやすく、視力の低下など身体的な影響も懸念されます。意識的に散歩の時間を作ったり、ストレッチを取り入れたりするなど、デジタル機器から離れる時間を家庭内でルール化する工夫が求められます。
オンラインフリースクールを利用した後の進路

「オンラインフリースクールに通っていて、将来の進路は大丈夫?」という点は、多くの保護者が抱く不安です。しかし近年では、文部科学省の方針により、一定の要件を満たしたオンラインフリースクールでの活動を、在籍校の校長が「出席」として認定するケースが増えています。
この「出席扱い制度」を利用することで、内申点への影響を最小限に抑え、全日制高校への進学も視野に入れることが可能になります。実際に、不登校児童生徒への支援として、学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合、その指導が適切であると認められれば出席扱いとするよう、文部科学省から通知が出されています。
▼参考資料:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
オンラインフリースクールを経て、通信制高校へ進学する生徒も多くいます。通信制高校はオンライン学習との親和性が高く、フリースクールで培った「自分のペースで学ぶスキル」や「ITリテラシー」をそのまま活かせるため、スムーズに高校生活へ移行できるケースが多々あります。
ただし、デメリットとして認識しておくべきは、出席扱いの認定はあくまで「在籍校の校長の裁量」であるという点です。オンラインフリースクールに入会すれば自動的に出席扱いになるわけではありません。学校側との連携が必須であり、学校によっては前例がないため認定に消極的な場合もあることには注意が必要です。
進路の選択肢を広げるためには、スクール側が学校との連携サポートを行っているかどうかを事前に確認し、出席認定の実績があるスクールを選ぶことが重要です。
このように、オンラインフリースクールは単なる「居場所」としての役割を超え、出席扱いや進路実現のための力強いパートナーとなりつつあります。
実際の学習においては、各スクールが「スタディサプリ」や「eboard」、タブレット教材など、それぞれの教育方針に合わせた多様なICT教材を活用しています。その中でも、特に「出席扱い制度」の活用や、学習の空白を埋める「さかのぼり学習」において多くの導入事例を持つのが、AI教材「すらら」です。
ここからは、なぜ多くのオンラインフリースクールで「すらら」が選ばれているのか、その具体的な活用事例と不登校の子どもたちにもたらすメリットについて詳しく解説します。
ICT教材「すらら」で学習するおすすめのオンラインフリースクール

オンラインフリースクールを選ぶ際、多くの保護者が重視するのが「出席扱い(出席認定)」の可否と「学習教材の質」です。文部科学省の要件を満たし、出席扱いの認定実績が豊富なICT教材として「すらら」が多くのスクールで採用されています。
「すらら」は、無学年方式のAI学習教材で、学年を遡って復習したり、先取り学習をしたりと、子どもの理解度に合わせて進められるのが特徴です。ここでは、この「すらら」を採用している、または同等の質の高いICT教育を提供し、出席認定のサポートに強いおすすめのオンラインフリースクールを3つ紹介します。
■シンガク
「シンガク」は、ICT教材「すらら」を活用し、自宅学習での出席扱いを目指すことに特化したオンラインフリースクールです。最大の特徴は、すららの利用費用が含まれたリーズナブルな料金設定にあります。
多くの場合、オンラインフリースクールの会費とは別に教材費がかかることがありますが、シンガクではシンプルなプランで提供されています。毎日のホームルームや、メタバース空間でのイベントも開催されており、学習だけでなく「居場所」としての機能も充実しています。
また、スタッフが在籍校と連携を取り、学習履歴のレポート提出などを代行してくれるため、保護者の負担を大きく軽減できる点もメリットです。「まずは出席認定を取りたい」「勉強の遅れを取り戻したい」という家庭に最適な選択肢と言えるかもしれません。
■クラスジャパン
「クラスジャパン小中学園」は、日本全国の自治体や教育委員会と連携し、不登校の出席扱い制度の普及に尽力しているパイオニア的な存在です。ここでは「ネットの先生」と呼ばれる専属の担任がつき、子ども一人ひとりに合わせた学習計画の作成やメンタルサポートを行います。
学習教材は「すらら」を含む複数の提携教材から、子どもの特性に合ったものを選択可能です。クラスジャパンの強みは、学校との連携ノウハウが非常に豊富であることです。学校側が出席扱いの制度に詳しくない場合でも、クラスジャパンのスタッフが制度の説明や交渉をサポートしてくれるため、安心して任せることができます。
部活動のようなオンラインアクティビティも豊富で、学習以外の楽しみを見つけやすい環境が整っています。
■SOZOWスクール
「SOZOWスクール」は、勉強だけでなく「好き」や「やりたいこと」を伸ばすことに重点を置いた、新しいタイプのオンラインフリースクールです。マインクラフト(Minecraft)や動画編集、プログラミング、イラスト制作など、クリエイティブな活動を通じて子どもたちが自信を取り戻すカリキュラムが充実しています。
もちろん、基礎学習の面でもサポートは手厚く、ICT教材「すらら」を利用して、主要5教科の学習を進めることができます。出席認定のサポート実績も豊富で、好きなことに没頭しながら、将来の進路に必要な学力も身につけられるハイブリッドな環境です。
「勉強だけのスクールは続かなかった」「趣味の合う友達が欲しい」という子どもにとって、バーチャルキャンパスでの交流は大きな刺激となるかもしれません。
まとめ
オンラインフリースクールは、不登校のお子さまが自宅にいながら安心して学習を進め、社会とのつながりを取り戻すための有効な選択肢です。ICT教材「すらら」やメタバースを活用した支援により、一定要件を満たすことで在籍校の出席扱いとして認定されるケースも増えており、高校進学などの将来の進路を広げることにもつながります。
最も大切なのは、お子さんの個性やペースに合った環境を選ぶこと。それぞれの特徴を比較検討し、まずは資料請求や無料体験に参加してみてください。焦らずにお子さんが無理なく学び、笑顔で過ごせる居場所を一緒に見つけていきましょう。