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通信制高校のリアルな生活と、進学率を高める個別サポートの裏側

「通信制高校って、実際はどういうところ?」「卒業後の進路は大丈夫?」

そんな疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし、通信制高校は今は10代が選ぶ前向きな選択肢の一つとなっています。通信制高校についてのさまざまな疑問をもとに、通信制高校の最新事情とリアルな姿をまとめました。

通信制高校の仕組み:卒業に必要な3つの条件

通信制高校の卒業要件(74単位、30時間以上の特別活動など)と、単位修得のためのレポート・スクーリング・試験の仕組み

通信制高校は、毎日登校する全日制とは異なり、自分のペースで学習を進めるのが特徴です。しかし、卒業資格の価値は全日制・定時制と全く変わりません。卒業には以下の3つの要件を満たす必要があります。

  • 36ヶ月(3年間)以上の在籍
  • 74単位以上の修得
  • 30時間以上の特別活動(学校行事など)への参加

■単位を取るための「3種の神器」

通信制では、日々の授業の代わりに以下の3ステップで単位を修得します。

  • レポート(添削指導): 教科書を見ながら取り組むドリル形式の課題です。最近ではタブレットやPCで提出できるデジタル化が進んでいます。
  • スクーリング(面接指導): 先生から直接指導を受ける「登校日」です。年に数日の集中型や、週に数回通うスタイルか、など学校によって様々です。
  • 単位認定試験: レポートの内容から出題されるテストで、これに合格することで単位が認定されます。

近年の傾向:10代の「新しい選択肢」へ

通信制高校の多様な通学コース(週1日〜オンライン)、居場所づくり(ピアサポーター)、文化祭やeスポーツなどのイベント紹介

かつては社会人が通うイメージもありましたが、現在は10代の生徒が中心です。全日制からの転校だけでなく、中学卒業後すぐに通信制を選ぶ「新入学」の生徒も急増しています。

また、不登校経験がある生徒だけでなく、スポーツや芸能活動、プログラミングなどの「自分のやりたいこと」と勉強を両立させるために通信制を選ぶ生徒も増えており、前向きな選択肢の一つとなっています。

学校生活のリアル:居場所とサポート体制

通信制高校の多様な通学コース(週1日〜オンライン)、居場所づくり(ピアサポーター)、文化祭やeスポーツなどのイベント紹介

「通信制だと友達ができないのでは?」という不安も多いですが、最近の通信制(特に私立)はキャンパスライフが充実しています。

  • 多様な通学コース: 「週1日」「週5日」「オンライン中心」など、自分の体調や希望に合わせて登校スタイルを選べます。
  • 居場所づくり: 先生(フェロー)との面談や、生徒同士が支え合う「ピアサポーター」制度など、安心して過ごせる環境づくりに力が入れられています。
  • 充実のイベント: 文化祭、スポーツ大会、サークル活動、さらには留学プログラムやeスポーツなど、全日制以上に多彩な体験ができる場もあります。

気になる「卒業後の進路」

通信制高校卒業後の進路図。大学進学率約8割、就職、卒業後の継続サポートについての紹介

通信制高校からの進路は多岐にわたります。

  • 大学進学: 指定校推薦や、近年増えている「総合型選抜(旧AO入試)」を活用して大学へ進学する生徒が多いのが特徴です。約8割の生徒が進学を選んでいる例もあります。
  • 就職: 高卒求人を利用した就職も可能です。キャリアサポートセンターなどの専門窓口を設置し、卒業後までサポートを継続する学校もあります。

通信制高校選びのポイント

通信制高校選びの3ステップ(情報収集、見学、早めの動向チェック)と安心の指標(心の居場所、学習ハードル)の解説図解

通信制高校を検討する際は、以下のステップを参考にしてください。

  1. まずは情報収集: 資料請求をして、各校の特徴(学費、コース、サポート体制)を比較します。
  2. 実際に見に行く: オープンキャンパス等で、校舎の雰囲気や通っている生徒の様子を直接確認することが一番の近道です。
  3. 早めの動向チェック: 近年の人気を受け、9月頃から募集が始まり、早々に定員に達する学校もあります。検討は早めに始めるのが安心です。

このように、通信制高校は今、多くのご家庭にとって身近で前向きな選択肢となっています。ただ、学校によって学習の進め方やサポートの厚さは千差万別です。「うちの子に合う環境はどこだろう?」と迷われた際に、ぜひ一つの指標にしていただきたいのが、学習のハードルを下げ、心の居場所をしっかり作ってくれる仕組みがあるかどうかです。

こうした一人ひとりに寄り添うツールを積極的に取り入れ、不登校などの不安を抱えるお子様へのバックアップ体制を整えている学校の一つに、ICT教材「すらら」を導入している第一学院高等学校があります。同校がどのような工夫で生徒の「自信」を育んでいるのか、その具体的な取り組みについて詳しく見ていきましょう。

第一学院高等学校のサポート内容

第一学院高等学校のメインビジュアル。「ここにもあったわたしの居場所」のコピーと笑顔の女子生徒2人

第一学院高等学校では、生徒一人ひとりのペースや目標に合わせ、「学習」「学校生活」「進路」の3つの側面から多角的なサポートを行っています。

■ 柔軟な「学習サポート」:ICTとリアルの融合

自分に合ったペースで学びを進められるよう、最新のICTツールと対面指導を組み合わせています。

  • ICT教材「すらら」の活用:家庭学習やキャンパスでの学びを支えるツールとして、無学年方式の「すらら」を導入しています。中学校の内容への「さかのぼり学習」や、得意科目の「先取り学習」が自由自在です。入学前から利用している場合は、学習履歴やIDをそのまま引き継いで継続できる柔軟な連携も魅力です。▼ICT教材「すらら」とは?
  • デジタルレポートとの連携:レポート(添削課題)もタブレットで完結するデジタル形式を採用。「すらら」で基礎学力を固めながらドリル形式のレポートに取り組むことで、無理なく単位修得を目指せます。
  • 選べる通学スタイル:「まずは週1日から」「慣れたら週5日」など、状況に合わせて登校頻度を調整できます。オンラインと対面授業を組み合わせ、自分だけの時間割を作ることが可能です。

安心の「環境・メンタルサポート」:自分の居場所づくり

「通信制=一人で勉強」という不安を解消し、自己肯定感を育む環境が整っています。

  • 「フェロー(伴走者)」の存在:第一学院では先生を「フェロー」と呼びます。壁のない職員室で、スタッフ全員が生徒一人ひとりを見守り、いつでも気軽に相談できる関係性を築いています。
  • ピアサポーター制度:生徒同士が助け合う「ピアサポーター」の活動が活発です。先輩が新入生の不安に寄り添い、行事などを通じて「ここにいていいんだ」という安心感を共有します。
  • 多彩な挑戦の場:音楽・美術・スポーツ、さらには地域に根ざした「畑サークル」など、多様なサークル活動があります。また、全国規模の発表会「プロジェクト・アワード」や海外留学、ワークショップなど、成功体験を積むチャンスが豊富です。

未来への「進路サポート」:卒業の先を見据えて

「高校卒業」をゴールではなく通過点と捉え、その後の自立を強力にバックアップします。

  • 高い進学実績と入試対策:指定校推薦枠が豊富で、近年は総合型選抜(旧AO入試)に向けた小論文や面接指導に注力しています。卒業生の約8割が大学・短大・専門学校へと進学しています。
  • 卒業後も続くキャリアサポート:卒業後も相談できる「キャリアサポートセンター」を設置。就職や進路で迷った際、卒業してからも頼れる場所があるのは、第一学院ならではの大きな安心材料です。

第一学院高等学校についてさらに詳しく見る

まとめ

通信制高校は、決して「特別な場所」ではなく、一人ひとりの状況に合わせて自分らしい高校生活をカスタマイズできる場所です。学力試験による選抜ではなく、「これから頑張りたい」という気持ちを重視する学校が多いため、現状に不安を抱えている方にとっても、新しい一歩を踏み出す絶好の環境かもしれません。

お子さまに寄り添い、より充実した毎日を過ごすための選択肢の一つとして、ぜひ通信制高校を検討してみてください。

執筆者
佐々木章太 (ささきしょうた)
株式会社すららネット 子どもの発達支援室 室長/あした研究室 編集長
ICTを活用した家庭学習支援の専門家として、不登校・発達障害・学びづらさを抱える子どもと保護者に寄り添った支援メソッドを構築してきた。2015年より「出席扱い制度」の普及に取り組み、文部科学省への提言、自治体との連携、申請書支援などを通じて、延べ2,000名以上の出席認定支援に携わる。現在は、教材開発、保護者支援、コーチ制度の設計などを担い、学習の継続と自己肯定感の回復を両立する家庭学習の仕組みづくりを推進。教育現場や家庭の声をもとにした発信にも注力し、「あした研究室」編集長として不登校支援に関する実践的な情報を届けている。デジタルと人の力をかけ合わせた、“子どもが前を向く学びの場”の創出をライフワークとしている。