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【ゲーム依存症の症状とは?】健康に影響する7つの要素や治療・予防方法もあわせて解説

「子どもが部屋にこもってゲーム漬けになっている」「ゲームの対戦相手との言い争いが増え、家庭内でも暴力的になった」など、お子さんのゲームトラブルで頭を悩ませる保護者は多くいます。

お子さんのその状態は、ただゲームにハマっているだけではなく、「ゲーム依存症」かもしれません。今回はお子さんのゲーム問題でお悩みの方に向け、中学生のゲーム依存の実際や、体への影響、実際の依存症治療について詳しく解説します。



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ゲーム依存症とは?

ゲームが最優先の生活にシフトし、自己コントロールがきかない状態が、ゲーム依存症(ゲーム障害)です。ゲーム依存によって、人間関係はもちろん、学校生活に支障が出ます。また、精神的・肉体的にも影響が出るケースが増えてきました。

近年では、スマートフォンゲーム・携帯ゲームによって、誰でも手軽に刺激的なゲームができるようになり、子どもだけでなく、大人の依存問題も注目されるようになりました。

ゲーム依存症の診断基準は?依存度をチェック

ゲームに没頭すると生活が不規則となり、社会生活・健康面にも不具合が出ます。2019年、世界保健機構(WHO)では、「ゲーム障害」として国際疾病分類に正式に認定しました。

診断基準

  • ゲームをする頻度や時間のコントロールができない
  • 日常的にゲームが最優先になる
  • 悪影響が出ているにもかかわらず、ゲームを続け、さらにエスカレートする

これらの行動が、12ヶ月以上継続する場合は、ゲーム障害という精神疾患と診断される可能性があります。

また、より詳しくゲーム依存についての診断をしたい場合、下記サイト内にある依存度チェックを試してみてください。

引用元:独立行政法人国立病院機構・肥前精神医療センター「ネットゲーム依存症外来

子どもがゲーム依存症になってしまうのはなぜ?

子どもがゲーム依存症になってしまう原理としては、大人がアルコール依存やギャンブル依存に陥ってしまうこととほぼ変わらず、パソコンやスマートフォンなどのゲームの刺激によって脳内のドーパミンが分泌され、依存という形が形成されてしまいます。
ドーパミンとは、ある種のやる気スイッチのようなものですが、ゲーム依存症の子どもは常に外部からの刺激によってドーパミンが分泌されている状態です。
本来、ストレスを感じるとドーパミンを分泌させて前向きに頑張ろうという姿勢があらわれますが、ゲーム依存症は自分自身でのドーパミン分泌が苦手なため、いざストレスを感じるとイライラしたりやる気が出ないなどの症状が出るケースがあります。

【ゲーム依存症の特徴】子どもがゲーム依存症になる兆候

ゲームのトラブルは、昔からどの家の子どもでもよくあること。しかし、最近ではスマートフォンアプリの台頭により、より手軽にゲームに没入できる環境になりました。誰にでも依存症になる可能性があるのです。

保護者としての対策の一つは、まずはゲーム依存の兆候を知っておくこと。依存が進む前に、早めに対策を打つことができます。

ゲーム障害の兆候

  • ゲームをプレイする時間が長時間になった
  • 夜中までゲームに没頭している
  • 朝、いつもの時間に起床できない
  • ゲームばかり考えてしまう
  • ゲームについて注意すると激怒する
  • 他の物事に興味を持てない
  • プレイ時間・遊び方について嘘・誤魔化しをする
  • 課金額が上がっている

子どもが陥るゲーム依存症の問題点

ゲーム依存は、「単にゲームが好きでやり続けている」というものではありません。ゲーム依存による不規則な生活は、体力の低下やうつ病、栄養不足を引き起こします。

また、生活の全てがゲーム中心になることで、家族・社会とのバランスが破綻するケースもあるのです。

【ゲームによる健康影響】子どもがゲーム依存症になる7つの症状

「ただのゲームなんだし、ゲーム機を取り上げたら解決じゃないの?」と考えたくなるものの、ゲームによる障害は、WHOが精神疾患として認めるほどの危険も秘めています。

具体的な健康被害には、以下のものがあります。

  • 視力低下・肺活量減少
  • 不眠・睡眠障害
  • イライラ感・衝動性
  • コントロールが難しくなる

  • 優先すべきことが逆転する

  • 現実逃避

  • 嘘をついてしまう

ここからは、ゲーム依存によって生じる健康被害について、詳しく解説します。

視力低下・肺活量減少

小中学生の間で流行っているゲームは、圧倒的にスマートフォンゲームや携帯型ゲーム機。小さな画面を長時間見続けることで、視力低下は否めません。

また、同じ姿勢で長時間過ごすことで、運動不足による肺活量低下の他、筋力の衰え、骨格の歪みにも繋がります。

不眠・睡眠障害

近年のゲームは刺激的な演出やストーリーで、長時間プレイしたくなる仕掛けが満載。「あと少しだけ」と思いつつ、気づけば夜中までというパターンはよくあります。

また、ゲームの視覚刺激によって脳が興奮状態になり、質の良い睡眠が取れずに睡眠障害に陥るというケースも見られました。

イライラ感・衝動性

ゲーム依存が進むと、寝ても覚めてもゲームがやりたくなるもの。周囲の制止に対しても衝動的に怒りを感じるようになります。ゲームができないことに対してイライラ感が募り、攻撃的になるのも症状の一つです。

また、イライラから集中力に欠け、他のことに興味が持てないのも、ゲーム依存特有の症状と言えます。

コントロールが難しくなる

「何時から何時までをゲームの時間にする」「宿題は何時までにやる」など、時間を決めても守れず、簡単なルールでさえコントロールすることが難しくなります。

ゲーム依存症の子どもは、周りの声や時間などを気にせずゲームに没頭している場合がほとんどです。そのため、他のやるべき事とのバランスが取れなくなったり、自分の感情や行動などのコントロールを取ること自体が難しくなってしまいます。

また、久里浜医療センターが公表しているゲーム障がいの資料によると、ゲーム依存症の特徴として「コントロール障がい」というものがあり、ゲームを始めるとなかなかやめられない、減らそうと思っても出来ないという症状があることが明記されています。

引用元:独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター「ゲーム依存症について

優先すべきことが逆転する

本来であれば、ゲームよりも学校や仕事、友人関係や家族との時間など、優先すべき項目がいくつもありますが、そういったものよりもまずゲームだ第一となってしまい、優先すべき事柄が逆転してしまいます。
頭では優先すべき正しい順序が分かっているにもかかわらず、前述したようにコントロールができないため、何よりもまずゲームを優先してしまい、その時間を減らしたりやめることができないのが、ゲーム依存症です。

現実逃避

現実で自分に対しての否定的な言葉や態度を取られた場合、その事実から逃れるためにさらにゲームに没頭してしまう傾向にあります。ゲーム依存症の子どもは、現実よりもゲームをしている時間の方が楽しさや安らぎを感じているケースも少なくありません。
こういった現実逃避を繰り返し行うと、ゲームだけが逃げ道となりさらに現実から離れてしまうようになります。

嘘をついてしまう

家族に内緒でゲームをしたり隠れて行うようになります。また、ゲームで遊ぶだけではなく、嘘をついて課金したりする場度金銭的な行動を起こすことも珍しくないため、特に注意が必要です。
言葉では「ゲームはしていない」「時間を守ってやっている」と言っていても、親が見ていないうちに隠れてしていることも多く、様々な嘘を重ねていってしまうケースもあります。

ゲーム依存になる要因とは

ゲーム依存になる要因は1つではなく、人それぞれのきっかけは異なります。ゲーム依存には「促進要因」「抑制要因」の2種類があり、抑制要因の方が大きければ依存を防ぐことが可能になりますが、促進要因の方が大きかったりたくさんあったりすると、ゲーム依存になってしまう可能性は高まります。

促進要因

はまりやすいゲームの仕組み

元々の性格がゲームにはまりやすい

現実における不全感や疎外感

抑制要因

ストレスに対処するためのスキル

将来への希望や目標

現実における達成感や充実感

参照元:「ネット依存・ゲーム依存がよくわかる本 ・樋口 進」「医学のあゆみ ゲーム依存 271巻6号」

また、ゲーム依存やその二次障がいでは、やる気の低下や落ち込みなどといった症状が出ることもありますが、これらは脳の部位と深く関りがあります。
下記は、依存に関わっている主な脳の部位とそれぞれの働きの表です。

前頭前野

外側前頭全皮質:行動の計画や実行・報酬情報と行動情報の統合

内側前頭全皮質:探索行動

大脳辺緑系

偏桃体:報酬や罰による快・不快

海馬:記憶

側坐核:快楽

参照元:「医学のあゆみ ゲーム依存271巻6号」

子どものゲーム依存症の4つの治療方法

精神疾患に認定されるゲーム依存症は、単にゲームを禁止すれば解決するものではありません。専門の病院で診察を受け、本人の依存度に合わせた治療進めます。

治療方法

  • 診察
  • カウンセリング
  • デイケア
  • 入院治療

ここからは、治療方法について具体的に解説していきます。

診察

まずは本人の現状把握です。依存度や健康状態、どのような生活を送っているのかを確認します。その上で、本人の年齢・環境・依存度に合わせた治療方針を立てます。

現状ではゲーム依存症を治すための薬はありません。ただし、ゲーム依存によって起こる「症状」に対して、薬が処方されることはあります。

カウンセリング

カウンセリングは、専門医や心理士との対話から、なぜゲーム依存に至ったか、その解決策を考えていくものです。

依存症になってしまった際、自分が依存状態にあると自覚していないことがほとんどです。対話の中で、ゲームのプレイ時間や、生活サイクル、ゲームに没頭する原因等を探り、
「自らがゲームに依存していると自覚させる」のが第一歩です。

本人が「このままではいけない」と気づくことで、ゲームと関わり方を変えるきっかけとなります。

デイケア

刺激の強いゲームばかり求めていると、他のことに興味が持てなくなります。デイケアは、集団での運動や食事、話し合いの場を通して、ゲーム以外の活動を促す場です。

コミュニケーションが苦手な人は、個人で没頭できるゲームにハマりやすい傾向があります。デイケアでは、集団で楽しめるスポーツを通して運動不足に気づき、リアルなコミュニケーションの大切さも実感できるのです。

また、集団で「ゲームをする以外の活動を楽しむには?」「ゲームに費やす時間を減らすためには?」というテーマで話し合い、新しい気づきを得ます。

入院治療

依存度が高く、カウンセリングやデイケアでも治療が困難な場合は、入院治療も検討されます。

入院治療は、物理的にゲームを断つ環境で進めます。約2ヶ月間の入院は、規則正しい生活リズムを取り戻すためのものです。ゲーム機器は一切使えない環境にして、医師・家族と協力しながら、退院後のゲームとの関わり方も検討していきます。

ただし、入院治療ができる施設は非常に少ないのが現状です。

また、薬に頼らない治療として注目を集めているのが「TMS治療」です。時期による治療で体を傷つけず、副作用が少ないのも特徴です。

TMS治療についてさらに詳しく知りたい方は、下記を参照してください。

引用元:医療法人社団ぺスリ会「東京TMSクリニック

ゲーム依存症の症例

PCを触る人

ゲーム依存症は、人によるその症状は大きく異なります、ここでは、実際にどのような症例があったのかを詳しく見ていきましょう。

【ゲーム依存症の症例】

  • やるべき学校の宿題や仕事の課題があっても後回しにしてゲームをする
  • ゲームを早くしたい・やらなければいけないなど強迫的な考えになる
  • ゲームをすることによって昼夜逆転して朝起きれない
  • 課金のための家族名義のクレジットカードを使用する・消費者金融から借金をする
  • ゲームの頻度やプレイ時間が段々伸びて、途中で切り上げることができない
  • ゲームをするために家族や友人との約束をすっぽかす

上記内容が全ての人に当てはまるわけではありませんが、基本的にはゲームが生活の中心となってしまう症例がほとんどです。
また、実際にゲーム依存となった方の中には、最初は無料という言葉で気軽に始めたものの、段々のめり込んでいき、最終的には現実に対して否定的な思考になってしまうことも少なくありません。
現実の自分はダメだから、空想の世界の中では格好良くいたいと課金したり、ゲームの世界が全てと思い込むようになってしまうこともあります。

 

子どものゲーム依存症の予防方法4選

現代っ子とゲームは切り離せないもの。友達付き合いもゲームありきで、全くゲームを禁止というわけにもいきません。

しかし、子どもにゲームを与える=必ずトラブルを起こすというものではなく、ルールを決めて上手に遊んでいる子も多くいます。

子どものゲームとの良好な関わり方は、保護者のサポートは不可欠です。以下のポイントを押さえておきましょう。

  • ゲーム依存を正しく理解する
  • ルールは子どもと話し合って決める
  • 子どもと向き合い信頼を高める
  • ゲーム以外に打ち込めるような楽しいことを知る

ここからは、予防法について詳しく解説していきます。

ゲーム依存に関する正しい知識を得る

「ゲーム依存なんて、単にゲームが好きで夢中になっているだけでしょ」と大人も子どもも思いがちですが、立派な精神疾患であることを理解する必要があります。

ゲーム依存症がどんな病気なのか、具体的にどんな症状があり、どんな未来が待っているのか。ゲーム依存症を紹介する親子向けのホームページや書籍を読んでみるのも良いでしょう。

正しい知識を得ることで、子ども自身が「こうなってはいけない」と、ゲームとの関わり方を考えるきっかけになります。

子どもと一緒にルールを決める

関わり方を考える際、ゲームのルールを決めるのが目標です。しかし、ルールは親が一方的に決めてはいけません。必ず、親子で話し合って決めましょう。

子どもがゲームにハマる年齢は、子どもが自分の意志を持ち、成長していく年代です。話し合い、本人が納得できるルールを作ることで、守りやすくなります。

ルールを破ってしまった場合にも、「一定期間ゲームは禁止」などの罰則を決めておきましょう。本人が納得していることが大切です。

子どもとの信頼関係を築く

保護者が仕事で忙しく、子どもが1人の時間が長いほど、ゲームに打ち込みやすい環境が出来上がります。例え短くとも、子どもと過ごす間は、話に耳を傾け、会話を楽しみましょう。信頼関係に繋がります。

子どもが大好きなゲームについて質問してみると、なぜそのゲームに夢中なのか理解できるかもしれません。可能であれば一緒にプレイするのもおすすめです。共感し、子どもの好きなものを肯定してあげることで、親子の理解が深まります。

ゲーム以外の楽しめる趣味をもつ

ゲームはあくまで仮想世界のもの。「リアルも楽しいんだ」と思わせる体験が、現実世界に目を向けるきっかけになるかもしれません。

経験のないアウトドア体験や、マリンスポーツ、料理など、親子で関わる成功体験が大切です。

子ども時代はあっという間に過ぎ、すぐに旅立っていくものです。「あの時もっと関わってあげたらよかったのに」と後悔しないよう、親も一歩踏み出しましょう。

まとめ

ゲーム依存症は、「単にハマっているだけ」ではなく、そこから抜け出せない・止めることができない精神疾患です。

子どもにとって、ゲームは害悪だけではありません。楽しいエンターテインメントであり、友達との交流の場であり、プログラミングやeスポーツなどの新しい可能性が眠る場でもあります。

一方的に「ゲームなんてだめ!」と禁止するのではなく、ゲームの関わり方について親子で話し合いましょう。ルールを守って遊べる姿を褒め、子どもの好きなものを共感・肯定してあげられると良いですね。



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