【軽度発達障がいとは】子どもに見られる特性や対応方法について解説
軽度発達障がいとは、軽度の発達障がいを意味する総称です。症状が明確にあらわれないケースも多いため、本人・周囲ともに自覚がない場合が多くあります。診断が難しいときもありますが、障がいであると分かるだけでも、今までのトラブルが改善しやすくなるでしょう。
本記事では軽度発達障がいについて、特性や診断方法などを詳しく解説します。症状のある子どもに対する対応方法についても、症状ごとに詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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もくじ
軽度発達障がいとは
軽度発達障がいとは、明確な症状は見られないものの、発達障がいが疑われる状態の総称です。発達障がいには「ADHD」「ASD」「LD」といったものがありますが、これらの症状が軽度ながら見られる場合に用いられます。
例えば、読み書きやコミュニケーションなどにおいて明確な困難は生じていないものの、周りと比べて少し進みが遅い場合は、この障がいが該当する可能性があります。
軽度発達障がいは明確な用語ではない
軽度発達障がいは、明確な定義のある用語ではありません。国際的な診断基準である、WHOの「ICD-10」や米国精神医学会の「DSM-Ⅵ」で定義されているものではなく、発達障がいや特別支援に関する議論が進む中で用いられるようになった言葉です。
そのため、どこからどこまでが軽度といった定義も明確なものはなく、各医師の判断に委ねられている部分も多くあります。しかし、重症度に関わらず改善に向けたサポートは必要で、そうした支援を受けるべきかどうかの指標と考えると良いでしょう。
軽度発達障がいの子どもに見られる発達障がいの種類
軽度発達障がいは、前述の通り軽度の発達障がいを意味する用語です。そのため、この診断名に該当する障がいには、さまざまなものがあります。具体的には、以下の発達障がいが含まれます。
【軽度発達障がいの子どもに見られる発達障がいの種類】
- 注意欠如・多動症(ADHD)
- 学習障がい(LD)
- 自閉スペクトラム症
- 知的発達障がい(精神遅滞)
4つの発達障がいについて、以下で詳しく解説します。軽度の子どもに見られる特性についても解説しますので、参考にしてください。
注意欠如・多動症(ADHD)
注意欠如・多動症(ADHD)は、集中力が続きにくい、じっとしているのが極端に苦手、思いついたらすぐに行動してしまうといった特徴をもつ発達障がいの一種です。授業で先生の話に集中できなかったり、机に座り続けることに強いストレスを感じたりします。
ADHDは「多動性・衝動性優勢型」「不注意優勢型」「混合型」の3つのタイプに分類できます。このように、子どもによって症状が異なるのも、この障がいの特性と言えるでしょう。
【軽度の子どもに見られる特性】
- 集中して勉強できない
- 授業中にじっとしていられない、注意されても治らない
- 人の話を集中して聞くのが難しい
- 気になったことにすぐ注意が移ってしまう
- 整理整頓が極端に苦手
- 忘れ物が多い
診断基準
注意欠如・多動症(ADHD)の診断基準は、DSM-5による臨床基準を用いたものです。DSM-5では、不注意症状と多動性・衝動性症状がそれぞれ9つ示されており、それらの症状が件を満たす形で表れていた場合、障がいと診断されます。
症状には『容易に注意をそらされる』『日常でもの忘れが多い』『静かに遊ぶのが困難』『おしゃべりが極端に多い』などがあります。こうした症状が、6か月以上・2つ以上・12歳前後といった条件を満たす形で見られるのであれば、ADHDと診断される可能性が高いでしょう。
学習障がい(LD)
学習障がい(LD)は、主に「読み書き」「算数(数学)」の学習が極端に苦手といった特徴をもつ発達障がいの一種です。「書字」「読字」「算数」の3タイプに分類でき、いくつかの混合タイプである場合もあります。
文字を書くのが極端に苦手であったり、音読をするのが困難であったり、算数の内容だけがまったく理解できなかったりする場合は、学習障がいである可能性があります。ほかは問題がないケースが多いため、「ただ特定科目が苦手なだけ」と誤解される場合も少なくありません。
【軽度の子どもに見られる特性】
- 音読での読み間違いが多い
- ノートの文字が極端に汚く、罫線からはみ出した字を書く
- 算数(数学)の授業だけ成績が極端に悪い
- 漢字を覚えるのが周囲より遅い
診断基準
学習障がい(LD)の診断基準は、ADHDと同じくDSM-5における基準を用います。教育領域における認識とは異なり、DSM-5においては上記の「書字」「読字」「算数」の3つの領域に症状を限定しているのが特徴です。
診断においては、問診や既往歴などを調べたうえで、脳波検査やCTなどによる脳の検査、さらに知能検査をはじめとした心理検査を行うなどして、総合的に判断します。しかし、学習障がい自体が診断が難しい障がいとされており、特に軽度の場合だと診断が難しいケースもあるでしょう。
自閉スペクトラム症
自閉スペクトラム症は、言葉の習得やコミュニケーション、感情のコントロールなどの面で困難が生じる発達障がいの一種です。目を合わせてコミュニケーションが取れない、返事をしない、一人遊びを好み集団活動を極端に嫌うなどの傾向があります。
自閉スペクトラム症は生まれ持った脳の特性によるものと考えられており、特性自体を薬で改善するのは難しいとされています。そのため、早い段階から療育を通して特性に合わせた支援を行うのが大切です。
【軽度の子どもに見られる特性】
- 目線が合いにくい
- 名前を呼んでも反応しない回数が多い
- 表情の変化や感情表現が乏しい
- 独り言や一人遊びが多い
- 好き嫌いが多い
診断基準
自閉スペクトラム症の診断基準は、その他の発達障がいと同じく、アメリカ精神医学会の診断統計マニュアルであるDSM-5の基準を用いています。
以前はDSM-ⅣやICD-10という診断基準を基に「広汎性発達障がい」と診断されていましたが、DSM-5から大幅な改訂があり、現在の診断名・診断基準となりました。
診断基準には、言葉や対話能力の遅れ、社会性に関する問題、強いこだわりといったものがあります。こうした点において自閉スペクトラム症と思われる症状が複数ある場合には、障がいの可能性があると診断されます。
知的障がい(精神遅滞)
知的障がい(精神遅滞)は、学習や対人能力、自己管理などさまざまな面で発育の遅れが見られる障がいの一種です。「知的・精神」といっても症状はかなり幅広く、さらに軽度の症状も多いため、大人になってから障がいだったと判明するケースもあります。
厳密には、知的障がいは発達障がいとは異なるものです。ただし、障がいを併発している子どもが多く、前述した注意欠如・多動症や自閉スペクトラム症、学習障がいなどの症状も併せ持っている場合が少なくありません。
【軽度の子どもに見られる特性】
- 読み書きや数学などの学習全般が苦手(特定分野でない)
- 計画を立てたり、物事の優先順位を考えたりするのが苦手
- 会話に難があり、相手の気持ちを汲み取れない
- 年齢相応の自己管理ができない
- 年齢よりも幼いと感じる言動が見られる
診断基準
知的発達障がい(精神遅滞)の診断基準には、医学的なものとは別に、療育手帳の交付に必要な福祉的な判断基準があります。医学的な診断基準はDSM-5、そして福祉的な判断では『療育手帳制度について』を用いるのが一般的です。
医学的な診断基準においては、学習能力や問題解決力などの「概念的領域」、会話能力や判断力などの「社会的領域」、自己の行動管理や金銭管理などの「実用的領域」の3つの領域があり、知的機能と適応機能のどちらにも障がいがあると判断される場合には、知的障がいと診断されます。
軽度発達障がいの子どもにできる対応・支援方法
子どもが軽度発達障がいだった場合は、親や学校の先生をはじめとした周囲のサポートが必要です。早期段階で適切にサポートをすれば、障がいとうまく付き合いながら、日常生活を送る力が育まれるでしょう。
【軽度発達障がいの子どもにできる対応・支援方法】
- 注意欠如・多動症(ADHD)の傾向が見られる場合
- 学習障がい(LD)の傾向が見られる場合
- 自閉スペクトラム症が見られる場合
- 知的発達障がい(精神遅滞)の傾向が見られる場合
上記4つの障がいに分けて、周囲ができる子どもに対する対応・支援方法をご紹介します。周りに軽度発達障がいの子どもがいる方は、参考にしてください。
注意欠如・多動症(ADHD)の傾向が見られる場合
注意欠如・多動症の場合は、出来る分野と出来ない分野を把握したうえで、出来ない分野に対する解決策を考えるようにしましょう。もともとよく注意されている子どもも多いため、指摘ばかりだと自信をなくしてしまうためです。
例えば、集中力に問題がある子どもには、現在の集中持続時間を計測してから、少しずつ集中して勉強に取り組む時間を延ばすといったトレーニングが効果的です。また、周囲の環境を整えて集中しやすい環境を整えたりするのも良いでしょう。
衝動的に動いてしまう子どもには、親や先生が「〇〇するようにしてね」など声かけをしてください。また、「こういうときは、どうしたら良いかな?」「こうしたら、相手はどう思うかな?」といった問いかけによるトレーニングも、衝動的な行動を改善するのにおすすめです。
学習障がい(LD)の傾向が見られる場合
学習障がいがある場合は、子どもが苦手な分野によって対処法が異なり、読みが苦手な場合には、教科書を拡大コピーしたものを使用したり、指や定規を当てながら読むトレーニングがおすすめです。ひらがな1〜2文字から、熟語、文章と少しずつまとまりで読める文字数を増やしましょう。
書くのが苦手な場合には、マス目の大きなノートを用いた練習がおすすめです。視覚過敏の傾向がある場合には、真っ白でなくコントラストも強くないノートを用いるようにしましょう。
数学が苦手な場合は、まず数の大小を理解する部分から始めます。イラストや図形などを用いると、理解しやすいでしょう。数字の概念がある程度分かったら、簡単な計算のトレーニングを行います。この段階でも、イラストを用いるのが効果的です。
自閉スペクトラム症が見られる場合
自閉スペクトラム症の子どもは、得意と苦手が明確に分かれる傾向があります。そのため、得意な分野は積極的に褒めましょう。そして、苦手分野に関してはサポートをしながら、「出来ない」「手伝ってほしい」などを子ども自身が言えるように練習するのも重要です。
また、先の見通しが立たないと強い不安感を覚えるため、イラストや写真を用いた予定表を作成すると良いでしょう。例えば、学校へ行く日の起床時から寝るまでを、縦長の紙にイラストを添えて書き出してあげると、子どもは予定が理解でき行動しやすくなります。
感覚過敏を持つ場合は、その子どもに合った生活用品を使用したり、サングラスやイヤーマフなどの補助器具を利用するのがおすすめです。また、学校にも相談をして、可能であれば適宜配慮してもらうと良いでしょう。
知的障がい(精神遅滞)の傾向が見られる場合
知的障がいが見られる子どもの場合は、まず本人の得意・不得意についてや、考えをきちんと理解してあげるのが大切です。また、子どもによって出来る・出来ないの水準が異なるため、その子どもの基準を見極めるのも重要でしょう。
そして、実際にサポートする際には、出来る限り具体的な言い方をするように心がけてください。知的障がいのある子どもは、抽象的な表現を理解するのが苦手です。そのため、「〇〇だから、〇〇をしよう」のように、やって欲しいことやその理由を明確に伝えるようにしてください。
支援をする際には、苦手なことをすべてサポートしてあげるのではなく、少しずつ子ども自身ができる分野を増やすのも考える必要があります。できること・できないことをセットで取り組ませるなど、計画的な取り組みが必要です。
まとめ
軽度発達障がいは自覚できていない場合も多くありますが、しっかりと検査・診断して障がいであると分かれば、対応方法や改善策が見つけやすくなります。少しでも不安があれば、まずは医療機関に相談するようにしましょう。
たとえ軽度であったとしても、適切な支援をしなかった場合は症状が改善しません。自然に治ると軽視せずに、医師による診断と、子どもの特性に合わせたサポートを行うようにしましょう。
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