【不登校の定義は30日から】最新の現状〜きっかけになりやすい4つの原因を解説
不登校と聞くと、長期に渡って学校を休んでいる子どもをイメージする方が大半でしょう。しかし、不登校には定義が複数あり、時代や定義した機関によってその定義は異なります。
本記事では、不登校の定義について詳しく解説します。また、不登校のきっかけになりやすい原因や、小学生・中学生・高校生それぞれの対応方法などについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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もくじ
不登校は30日以上欠席した状態を指す
不登校は、明確な定義のある言葉ではありません。文部科学省においては、以下のように定義しています。
【不登校の定義】
何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの
【引用:文部科学省「不登校の現状に関する認識」】
何らかの原因によって年間30日以上欠席した者を「不登校」と定義しています。また、長期欠席が15日以上30日未満の場合は、「準不登校」という扱いになります。
「不登校」「準不登校」いずれの場合においても、病気や経済的な理由に関しては対象に含みません。あくまで、心理的な要因(ストレス)や社会的な要因(人間関係や学習面の問題など)によって、長期欠席してしまうものを指します。
平成10年度以前は50日以上の欠席を不登校とみなしていた
不登校に関して、現在は前述したように定義されていますが、この定義は昭和の時代から少しずつ変化してきました。例えば、平成10年度以前は30日または50日以上学校を欠席した場合を「学校ぎらい」として定義しており、現在で言う不登校の意味でした。
また、さらに遡ると、平成2年度までは50日以上欠席した生徒のみを不登校としており、1か月程度の欠席はカウントしていませんでした。このように、日数や名称などの定義は少しずつ変化していき、現在のものになったのです。(引用: 国立教育政策研究所「第3章 不登校」)
登校拒否との違い
不登校と混同しやすい言葉として「登校拒否」があります。不登校と登校拒否の主な違いは、子どもが登校できる状態かどうかです。子どもが登校できる状態なのに登校しないものを「登校拒否」、心理的要因や社会的要因によって登校困難な状態になっていることを「不登校」といいます。
ただし、現代の調査においては、登校拒否のような状態であっても不登校にカウントする場合が多くあります。実際に、「行く意味が分からない」「めんどくさい」といった要因で長期欠席になっている場合でも、不登校としてカウントされているため、統計上は同義と考えて良いでしょう。
最新版!3つの観点から見る不登校の現状とは
不登校の状況は、日々変化しています。特に、昨今は新型コロナウイルス感染症の拡大によって、学校生活が大きく変化したため、そうした環境変化を原因とした不登校も増えているようです。
以下では、文部科学省が令和2年に発表した不登校に関する調査結果をもとに、不登校の現状を解説していきます。今、学校に通う子どもがいる親御さまは、ぜひ以下の内容を参考にしてください。
小学生・中学生・高校生の不登校の人数
最新の調査では、不登校の人数は中学生が132,777人と最も多く、次いで高校生80,527人、小学生63,350人となっています。下記をご覧ください。
不登校児童の人数 | |
小学生 | 63,350人 |
中学生 | 132,777人 |
高校生 | 80,527人 |
【引用:文部科学省「令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」】
中学生は、進学による環境の変化や、思春期による精神的な不安定さによって、不登校になりやすい時期と考えられるでしょう。
また、高校生は人間関係が複雑になり、学習内容も難化するため成績不振に陥りやすく、さらに進路の不安も大きくなりがちです。こうした人間関係や学習面、さらに精神的ストレスなどによって、不登校になってしまうケースが少なくありません。
不登校になりうる要因
令和2年の文部科学省の調査において、不登校の原因として回答が多かったのは『無気力、不安』でした。また、『学業の不振』や『いじめを除く友人関係をめぐる問題』なども回答が多くあります。さらに、『親子の関わり方』と回答する生徒も多くいました。
小学生 | 中学生 | |
いじめ | 171人 | 228人 |
いじめを除く 友人関係をめぐる 問題 |
4,259人 | 16,571人 |
教職員との関係を めぐる問題 |
1,187人 | 1,226人 |
学業の不振 | 2,049人 | 8,626人 |
進路に係る不安 | 153人 | 1,428人 |
クラブ活動、 部活動等への不適応 |
11人 | 772人 |
学校のきまり等をめぐる 問題 |
453人 | 1,061人 |
入学、転編入学、進級時の 不適応 |
1,121人 | 5,412人 |
家庭の生活環境の 急激な変化 |
2,408人 | 3,259人 |
親子の関わり方 | 9,227人 | 8,168人 |
家庭内の不和 | 1,027人 | 2,456人 |
生活リズムの乱れ、 あそび、非行 |
8,863人 | 14,576人 |
無気力、不安 | 29,331人 | 62,555人 |
【引用:文部科学省「令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」】
ポイントは、この設問が複数回答が可能である点です。つまり、学習面や人間関係、そして親子関係などによって、精神的に不安定な状態となり、不登校に繋がるケースが非常に多いと考えられるでしょう。
学校内外で相談・指導等を受けた状況
不登校に関して、学校内外で相談や指導を受けた件数は、令和2年は128,833人で、全体の65.7%でした。近年はおよそ7割程度の子どもが学校内外で相談や指導を受けており、特に民間機関を活用した支援が拡大しています。
平成30年 | 令和元年 | 令和2年 | |
学校内外の機関で 相談・指導を 受けた |
119,356人 | 127,679人 | 128,833人 |
学校内外の機関で 相談・指導を 受けていない |
45,172人 | 53,593人 | 67,294人 |
【引用:文部科学省「令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」】
また、令和2年は『ICT等を活用した学習活動を指導要録上出席扱いとした児童生徒数』が2,626人と急増しており、電子教材の活用も普及してきていることが伺えます。
このように、さまざまな機関や教材を活用して、多角的に支援していく体制が整ってきているのは、不登校問題解消において非常に嬉しいものでしょう。
なぜ不登校に?きっかけになりやすい4つの原因
先ほどの調査結果からも分かるように、不登校となる原因はさまざまです。具体的には、以下のような原因で心身に不調をきたし、不登校になるケースが多いでしょう。
【不登校のきっかけになりやすい4つの原因】
- 人間関係
- 学校生活
- 家庭環境
- その他
以下では、4つの原因について、それぞれ解説します。不登校の原因を知っておくと、不登校になる兆候に気付きやすくなり、また不登校になった際も長期化を防ぎやすくなりますので、ぜひご覧ください。
人間関係
人間関係が原因で不登校になってしまう子どもは少なくありません。文部科学省の調査においても、不登校の原因に関して「友達のこと」「先生のこと」と回答した子どもは、どちらも25%以上いました。
具体的には、いじめや嫌がらせといった友達関係や、先生による体罰や相性といった問題が不登校の原因としてあげられます。こうした人間関係のトラブルは学校生活を送る上で回避するのが難しいため、日常的にストレスを受け続けてしまい、不登校になってしまう子どももいるでしょう。
【人間関係が原因となるケース】
- 友達と喧嘩をした
- 周囲からいじめられた
- 先生が怖かった
- 先生と相性が合わなかった
- 周囲の人に合わせるのに疲れてしまった
学校生活
授業や部活動などの学校生活も、不登校の原因となります。人間関係とは別に、勉強がうまくいかなかったり、部活動がうまくいかなかったりすると、ストレスを感じて不登校になってしまう子どももいるようです。
また、制服や校則などの学校のルールにストレスを感じて、不登校になる子どももいます。校則が厳しすぎる場合や、制服を着たくないと感じている場合なども、学校生活を送る上で大きなストレスとなるため、不登校に繋がりやすいと言えるでしょう。
【学校生活が原因となるケース】
- 毎朝決まった時間に登校するのが難しい
- 苦手な授業が複数ある
- 課題が多すぎる
- 部活動が忙しい、雰囲気が合わない
- 集団生活が苦手
家庭環境
家庭環境に原因がある場合、体罰やネグレクトといった親子間の関わり方に問題があるケースや、親同士の仲が悪い場合などが考えられます。親子間、または親同士の関係性は、子どもの精神状態にも大きく影響するケースも少なくありません。
こうした家族間の不和によって不登校になる子どもは少なくありません。また、親が離婚や失業といった生活環境の大きな変化も、不登校の原因となります。
こうした変化に対して、子どもは自分が原因だと考えてしまう場合も少なくありません。そうした精神的ダメージから不登校になってしまうケースもあるのです。
【家庭環境が原因となるケース】
- 親の体罰やネグレクトが酷い
- 親と仲が悪い
- 親の注意がうるさくストレスを感じた
- 親同士の仲が悪い
- 親が離婚した、失業したなどの変化
その他
不登校になるその他の原因としては、「学校に行く意味が分からなくなった」や「自分でも原因が分からない」といったものがあげられます。
10代の子どもは精神的にも不安定になりやすいため、急に無気力になってしまったり、今まで当たり前に出来ていたことに対して意義が見出せなくなったりするのです。
また、周囲に不登校の子どもがいて、影響を受けて不登校になるケースもあります。子どもは、もともと不登校に繋がる小さな原因を抱えている場合もあり、周囲の子どもを見て「辛いなら休んでも良いんだ」と気付いて、不登校になってしまうのです。
【不登校になるその他の原因】
- 自分でも原因が分からない
- 学校に行く意味が見出せなくなった
- 周囲に不登校の子どもがいて、影響を受けた
- 身体の不調
学校別!子どもが不登校になった場合の対応方法
子どもが不登校になってしまった場合、年齢や学年などによって適切な対応は異なります。小学生の子どもに対しては適切であっても、高校生に対してはあまり適切でないといった場合もありますので、対応には注意が必要です。
【子どもが不登校になった場合の対応方法】
- 小学校
- 中学校
- 高校
以下では、小学生・中学生・高校生それぞれの場合について、不登校の子どもに対する対応方法を解説します。今、子どもが不登校で悩んでいる方は、ぜひこれから紹介する内容を参考にしてください。
小学校
小学校の場合は、時間をかけてゆっくりと休める環境を整えてあげましょう。小学生は周囲の変化に影響を受けやすく、精神的に不安定になりやすい時期です。ストレスを感じやすいとともに、学校へ行けない罪悪感を強く感じてしまう子どもも少なくありません。
そのため、まずは「学校を休んでも良い」としっかり伝えて、罪悪感を和らげてあげましょう。そして、親がしっかりと寄り添いながら、精神的に安定するまで時間をかけて改善していく必要があります。
特に、思春期に入った子どもは、精神的に揺らぎやすくなりことも少なくありません。そうした子どもには、ゆったりと安心できる環境を作ってあげてください。
中学校
中学生の場合は、親がしっかりとサポートしつつ、自分で考えられる部分は自分で考えさせてあげる必要があります。小学生に比べると「これをしたい」「これはイヤだ」といった自我がはっきりとしてきます。
自分で判断できそうな部分に関しては、子どもの考えを尊重してあげましょう。しかし、中学生はまだ考えが未熟な場合も多いため、親がある程度軌道修正してあげる必要もあります。
例えば、子どもが「学校なんて意味がないんだ」「もう将来なんてどうでも良い」などと言うようであれば、一緒にその問題について考え、時にはヒントを与えながら良い方向へ導いてあげましょう。
高校
高校生の場合は、自分の考えがさらにはっきりとしてくるため、その考えを尊重してあげる姿勢が大切です。やりたいことや興味がある分野があるならば、それを応援してあげましょう。
また、将来についての不安が大きくなりやすい時期でもあるため、必要に応じて選択肢を提示してあげましょう。どういったことに興味があるのか、そしてどういった点に不安を感じるかを聞いたうえで、考えられる進路を示してあげると、子どもは適切な進路選択がしやすくなります。
例えば、進路を大学だけと絞らずに、専門学校や就職、フリースクール、教育支援機関など幅広い選択肢の中から選べれば、より自分の考えにあった進路先が見つかるはずです。こうしたさまざまな選択肢を提示してあげるのも、親の役割のひとつでしょう。
まとめ
不登校となるきっかけには、「人間関係」「学業」「親子関係」などさまざまなものがあります。また、自分でも原因が分からないといったものもあり、こうしたことからも、子どもによって原因や対応方法は異なると言えるでしょう。
しかし、不登校の子どもは共通して、精神的に何らかのダメージを受けています。そのため、親がしっかりと「休んでもいい」と伝えてあげたり、今後の将来について子どもと一緒に考えてあげるのが大切でしょう。本記事の内容も参考に、子どもを尊重したサポートをしてあげてください。
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