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【ルールが決め手】知的障がいのある子どもがゲーム依存になった際の3つの対応方法

2019年5月にWHO(世界保健機関)で新たな国際疾病分類に認定され、年々広がりを見せている「ゲーム依存症」。ゲームに熱中するあまり日常生活に支障が出てしまい、治療を必要とすることもある病気です。

ゲーム依存症は、健常の子どもはもちろん、知的障がいのある子どももなる可能性があります。子どもが知的障がいでゲーム依存を抱えている場合、親はどのように接すると良いのでしょうか。

この記事を読んで知的障がいの子どもがゲーム依存になった場合の親の対処法について理解を深め、実践してみてください。

 



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知的障がいがある子どももゲーム依存症になる可能性がある

ゲーム機

ゲーム依存症は知的障がいがある無いに関わらず誰もがなる可能性がある病気です。ゲーム依存症はオンラインゲームやSNSなどにのめり込む「ネット障がい」の一種と考えられています。

独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターのゲーム障がいについての研究によると、中学・高校生のネット依存が疑われる者の割合は、2012年に52万人であったのに対し、2017年には93万人に増加していることが分かりました。

  中高生男子 中高生女子 中高生全体
2012年 6.2% 9.8% 7.9%
2017年 11.8% 16.6% 14.2%

※調査対象者は2012年100,500人、2017年は64,000人

【引用:独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター「ゲーム障害の実態」

2017年以降もコロナ禍により学校が休校になったり外出自粛が呼びかけられたりしたことで、インターネットに触れる時間帯が多くなったと考えられ、割合はさらに増えていると考えられています。

知的障がいとは

知的障がいとは文部科学省で以下のように定義されています。

【知的障がいの概要】

知的障害とは、一般に、同年齢の子供と比べて、「認知や言語などにかかわる知的機能」の発達に遅れが認められ、「他人との意思の交換、日常生活や社会生活、安全、仕事、余暇利用などについての適応能力」も不十分であり、特別な支援や配慮が必要な状態

【引用:文部科学省「知的障害とは」

知的障がいの特徴は重症度によって異なり、軽度であれば支援を受けて読字や金銭などの概念を理解し、買い物や家事などが1人でできますが、最重度になると目の前にある物質的なもの以外を認識できないため、常に支援が必要となります。

食事や入浴などの日常生活状の行動も、他者の支援がなければ難しい状況です。

知的障がいの原因は原因不明のものも含めさまざまで、発生時期により、出生前であれば遺伝子や染色体の異常、周産期であれば出産トラブルからの低酸素や循環障がい、出生後は交通事故などによる外傷や感染症などが原因になり得ます。

ゲーム依存症とは

ゲーム依存症は「ゲーム障がい」とも呼ばれ、2019年5月にWHO(世界保健機関)により、国際疾病分類の最新版「ICD-11」で、病気として認められた障がいです。

ゲーム依存症はゲームをする時間帯がコントロールできず、日常の活動よりゲームを優先する症状が目安として1年以上継続している状態を指し、代表的な症状は、生活リズムの乱れといわれています。

【ゲーム依存症の主な症状】

  • 寝坊や遅刻など生活リズムの乱れ
  • 学業のパフォーマンスの低下
  • 食欲低下
  • 頭痛
  • 気持ちの落ち込み

独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターの資料によると、2015年から2019年までのゲーム障がい患者数は、年々増加しています。

年数 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
ゲーム障がい患者総数(人) 251 302 366 538 856

【引用:独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター「ネット依存・ゲーム障害の治療の実態と課題」

知的障がいがある子どもがゲーム依存症になると起こる5つのこと

朝起きれない子ども

知的障がいがある子どもがゲーム依存症になると起こりうる5つのことを紹介します

【知的障がいがある子どもがゲーム依存症になると起こる5つのこと】

  • 朝起きるのがしんどくなる
  • ゲーム以外に興味を持たなくなる
  • ゲームを取り上げられると怒ってしまう
  • 日常生活に影響が出る
  • 精神病を併発する可能性がある

順に見ていきましょう。

朝起きるのがしんどくなる

知的障がいの子どもは一度ゲームにハマると昼夜を問わず遊び続け、生活リズムが乱れて朝起きるのがしんどくなる傾向があります。独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターの作成した資料によると、ゲーム障がいに伴う様々な問題の中でも、「朝、起床できない」が76%を占めているようです。(引用:独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター「ゲーム障害について」

ゲームは知的障がいがある子どもが日常生活で受けるストレスの逃避先であり、とても魅力的なもののため、昼夜を問わず没頭してしまうことが多いのが理由です。

最近のゲームはテレビに繋いでソフトを入れてプレーをしていた時代と違い、スマートフォンで手軽にできるため、自室にこもって布団の中でも行う人が増えており、深夜までゲームができる環境のため、朝起きれない人が増えている原因になっていると考えられます。

ゲーム以外に興味を持たなくなる

知的障がいがある子どもがゲーム依存症になると、他のことに興味を持たなくなる可能性があります。ゲームをすると脳からドーパミンと呼ばれる神経伝達物質が分泌され、ゲームのことを常に考えてしまい、家族や学校のことなどどうでもよくなってしまうのです。

ゲーム以外に興味を持たなくなってしまうと、人間関係や日常生活がおろそかになり、他者と折り合いが悪くなってしまうことが考えられます。

知的障がいの子どもは障がいの程度が重いほどコミュニケーション能力が低いといわれているため、さらに他の人とコミュニケーションが取れなくなることに繋がりかねません。

ゲームを取り上げられると怒ってしまう

ゲーム依存症になってしまった知的障がいの子どもは、ゲームを取り上げると怒ってしまうことがあるでしょう。人間の行動は、理性を司る脳の前頭前野と感情を司る大脳辺縁系によってコントロールされており、普段は前頭前野の働きのほうが優勢です。

しかし、ゲーム障がいが起きると、大脳辺縁系の働きの方が活発になり、常に「ゲームがしたい」という衝動的な欲求が起こります。

この状態で親がゲームをやめさせようとゲームを取り上げてしまうと、感情に任せて怒りを爆発させ、ひどい場合は物に当たって壊したり、親に対して暴力をふるうことも起こりえるのです。

日常生活に影響が出る

先に紹介した「朝起きるのがしんどくなる」もそのひとつですが、知的障がいの子どもがゲーム依存症になると、日常生活に影響が出てきます。

【日常生活への影響の例】

  • 睡眠時間が短くなり朝起きれなくなる
  • 食事がおろそかになり健康を害す
  • 勉強への集中力がなくなり成績が下がる

あまりにゲームに熱中するあまり、上記のような状態が進行してしまい、ついには学校に行かずに不登校になることも考えられます。

精神病を併発する可能性がある

知的障がいの子どもがゲーム依存症になると、発達障がいのADHD(注意欠如・多動性障がい)やうつ病、不眠障がいなど、ほかの精神疾患を併発することも考えられます。

【併発する恐れのある精神病】

  • ADHD(注意欠如・多動性障がい)

発達年齢に比べて、落ち着きがない、待てない(多動性-衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特性をもつ

【引用:厚生労働省「発達障害」

  • うつ病

一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている状態

【引用:厚生労働省「うつ病」

  • 不眠障がい

入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害などの睡眠問題が1ヶ月以上続き、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気

【引用:e-ヘルスネット「不眠症」

ゲーム障がいの治療薬はまだありませんが、上記のような精神病を併発した場合、ADHDやうつ病と同じ薬物治療を行うこともあります。

ルール作りが大事!知的障がいのある子どもがゲーム依存になった際の3つの対応方法

家族と過ごす女の子

知的障がいのある子どもがゲーム依存になるとさまざまな不具合が起こることを解説しました。本来であれば避けるべきその状態に実際になってしまった場合、どのような対応を取れば良いのか、3つの方法について見ていきましょう。

【知的障がいのある子どもがゲーム依存になった際の3つの対応方法】

  • ゲームにハマってしまった原因を把握する
  • ルールを決める
  • ゲームになぜハマるのかを親自身が知る

以下で紹介します。

ゲームにハマってしまった原因を把握する

まずは、なぜ子どもがゲームにハマってしまったのか、その原因を把握しましょう。実はゲーム依存症は、ゲームが楽しいことが直接的な関係としている見方は少なく、学校での煩わしい人間関係からの逃避のためである場合が多いようです。

特に知的障がいを持つ子どもは、勉強についていけない、他の子どもと上手くコミュニケーションが取れないといった辛い経験から、社会生活の中で自分の居場所が無いと感じてしまいます。

知的障がいを持つ子どもがゲーム依存症になってしまった場合は、親はまず、何が原因で子どもがゲームに逃避するようになったのか、その解決について考えるようにしてください。

ルールを決める

ゲーム依存症を治すために、ゲームをする時間やしてはいけない場所など、親子で一緒にルールを決めると良いでしょう。ここで大切なのは、”一緒に”行うこと。親が一方的にルールを決めてそれを実行するのでは、単なる押し付けになり、子どもが納得せず怒りを覚える可能性があります。

【ゲームに関するルール例】

  • ゲームは1日2時間まで
  • 学校の宿題がある場合は宿題を終わらせてから
  • ご飯中はゲームをやらない
  • ルール違反をしたらどうするか

上記のようなことを、親だけでなく子ども本人も納得するよう、意見を聞きながら一緒に作っていってください。知的障がいの特性を踏まえた上でのルール作りも大切です。ルールを決めたあとは親はあまり口出しをせず、見守る姿勢を取ると良いでしょう。

ゲームになぜハマるのかを親自身が知る

なぜ子どもがゲームにハマっているのかを知らず、頭ごなしにゲームをやめさせようとしても子どもは納得いかない場合が多いため、まずは親がこの理由について知っておくことをおすすめします。

ゲームにはさまざまな特性がありますが、アルコール・薬物・その他の依存問題を予防し、回復を応援する社会を作るNPO法人「ASK(アスク)」の調べによると、ハマりやすいゲームには4つの特徴があります。

【ハマりやすいゲームの特徴】

  • 「ゲーム内コミュニティ」がある
  • 「コレクション要素」がある
  • 「人対人の対戦モード」がある
  • 「チームプレイ」ができる

【引用:特別非営利活動法人ASK「ハマりやすいゲームの特徴」

ゲームにハマってしまった原因は人それぞれながら、子どもが学校や社会からの逃避先としてゲームを選んでいる場合、上記のような特徴を持つゲームにハマりやすいでしょう。

基本的なゲームとしての作りがしっかりしていて、これらの特徴を備えているゲームだと、リスク要因が高まる可能性があることを覚えておくと良いですね。

まとめ

親子でゲーム画面を見る

子どもが知的障がいでありゲーム依存になってしまったら、親としてはどのように接すれば良いのか、またゲーム依存を直す方法があるのか、分からないことが多くて不安ですよね。

ゲーム依存は日常生活に影響をもたらしたり、ゲーム以外のことに興味を持たなくなるなど影響が出てしまう病気です。現在はゲーム依存を直す薬はありません。

しかし、親子が一緒になってルールを作ることで徐々に症状が緩和されていく可能性があるため、親は子どもの状況を見ながら取り入れていってみてください。



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