「すらら探究チャレンジ2025」の集大成として、全国から選ばれた6チームが、自分たちのアイデアをプレゼンテーションする最終プレゼン大会を開催しました。
大会では、約2か月をかけて作成したレポートをもとに、身近な課題に対する「自分たちが出した答え」を発表。審査員からのフィードバックや他チームの発表も刺激となり、参加者にとって大きな成長の機会となりました。
当日の様子は、YouTubeにてライブ配信も実施。プレゼンテーションに挑む緊張感や達成感が画面越しにも伝わる、熱量あふれるイベントとなりました。
以下に、出場チームの発表タイトルや審査結果を掲載しています。

チーム名 Nagasaki Global Junior Innovators

所属校舎 真未来塾 

―力を合わせて地球を救え―
地球よろこ部、新入部員募集中!

環境保護活動は、「参加方法が分からない」「興味がない」といった理由で参加へのハードルが高いことが問題であると提起。また、何が最善か一概に言えない複雑さも課題となっている。この状況に対し、誰もが楽しみながら参加できる『地球よろこ部』を提案 。家庭や学校で使える「チャレンジシート」を考案し、日々の目標達成度を可視化 。仲間と協力しゲーム感覚で取り組むことで、活動の継続を促し、一人一人が行動を見直すことで、問題解決に貢献できるような解決策を提案した。

審査員によるコメント

自らの足を使って一次情報を集めたことや、ありきたりな結論に陥らず新しいアイデアを提案してくれた点が、どの審査員からも高く評価されていました。発表内容もきちんと整理されているだけでなく、独自の世界観やストーリーを作り出し、見る人を惹きつける創意工夫に富んでいましたね。特に、自分たちのアイデアの自己検証を悪役キャラクターを通じて行うという手法は、世界観とプレゼンのストーリーをうまくマッチさせていて、独創性が際立っていました。提案内容とプレゼンの質、どちらも非常に高いチームだったと思います。

株式会社すららネット 代表取締役 湯野川 孝彦

チーム名 Neon Pulse

所属校舎 個別学習塾G-Braves 

地球温暖化対策の4つの提案

地球温暖化の原因である二酸化炭素に対し、「排出しない」「吸収する」「利用する」など様々なアプローチを提案。さらに既存の対策から一歩踏み込み、「二酸化炭素を電力にできないか」という大胆な仮説を立てた。 ドライアイスと特殊な素材(ペルチェ素子)を使い、二酸化炭素による熱電発電が可能かプレゼン本番で実験を実施。 結果は失敗に終わったが、失敗から新たな発電技術を学び、未来の可能性に繋げた内容だった。

審査員によるコメント

ライブで実験を行うチャレンジが非常に面白かったです。大変な事前準備を乗り越え、落ち着いてプレゼンテーションをされていた点も素晴らしかったです。また、聞き取りやすい話し方で伝えたいメッセージが明確に伝わってきました。答えが一つではない難しいテーマに対し、「なぜその答えにたどり着いたのか」という思考のプロセスを丁寧に説明した構成も見事でした。

株式会社第一生命経済研究所 常務取締役 宮木 由貴子 氏

チーム名 チームInfinity∞

所属校舎 英進館 江津校 

プラスチック
未来の地球を豊かに

日本のプラスチック廃棄量は世界2位であるが、対策をしている人は約3割に留まっている。プラスチック問題への取り組みに関するアンケートでは「めんどくさい」という声が多数挙がり、行動への意識が課題だと提起した。この課題に対し、若者にも響く「アニメ・映画の制作」、義務教育で学ぶ「環境教科書」、活動がポイントになるアプリ「みや活」開発という3つのユニークな解決策を提案。これらのアプローチで環境問題への関心を高め、対策を日常の自然な動作に変えることを目指した。

審査員によるコメント

カメラの向こうの聴衆を意識した発表姿勢が素敵でした。提案内容も、環境にやさしい活動を促進するアプリや日本の良さであるアニメを活用するなど、独自の着眼点からなされていた点が素晴らしいですね。提案されたアプリ「みや活」の試作品をAIを使って作成し実演しました。良いアイデアを実際に形にしてみるというのは、皆さんの提案を社会に広めていくうえでもとても重要なことですから、ぜひ次のステップとして取り組んでほしいです。

You Go Anywhere Pte. Ltd. Managing Director 片野 祐斗 氏

チーム名 明野NC

所属校舎 英進館明野校 

学校給食における食品ロス削減に
向けた解決策

「食品ロス」という大きな問題について、身近な「学校給食」に着目し、解決策を提案。既に様々な対策が講じられている食品ロス問題に対し、児童生徒の意識改革や、食品ロスを減らす仕組みづくり、残った食品の有効活用など、多角的な視点からさまざまな解決策を示した。学校内での取り組みに終始しがちな問題に対し、地域や家庭を巻き込み、持続可能性も意識した提案が印象に残る内容だった。

審査員によるコメント

具体的ですぐに取り組めそうな解決策を多く提案していて、発想の豊かさが光っていました。また、提案の中には他の学校や学校給食以外の場面でも応用できそうな解決策も含まれていて、より大きな効果につなげられそうな点もよかったです。素敵なアイデアをたくさん出してくださったので、あとは検証や考察を通して磨き上げると、さらに独創的かつ説得力ある解決策につながる可能性が感じられました。

株式会社すららネット 取締役 柿内 美樹

チーム名 牛丼ライト特盛

所属校舎 個別学習塾G-Braves

公園にマイボトル用給水スポットを

環境問題解決のため、千葉市内の公園にマイボトル用給水スポットを設置することを提案。ペットボトル製造や廃棄がCO2を排出していることが課題と考え、丁寧な調査を実施。公園に給水スポットを増やすことを提案し、マイボトルの利用が促進されればCO2削減に大きく貢献できることを、具体的な数字とともに提示した。

審査員によるコメント

実際に公園に足を運んで調査したり、市役所に問い合わせてみたり、マイボトルを使用することでどれだけCO2を削減できるのか試算してみたりと、丁寧に考察を深めていく姿勢が素晴らしかったです。提案するだけにとどまらず、提案について懸念点もきちんと考えられていたことも良いですね。懸念点をいかにクリアするのか・発表の内容をどのように調整するかをより具体的に考えられると、さらにレベルの高い提案につながると思います。

株式会社すららネット 取締役 柿内 美樹

チーム名 ヨシニワ

所属校舎 高岡龍谷高等学校

持続可能な社会を目指す
グリーンポイント制

個人がエコな取り組みを行う際にネックになる、無力感やインセンティブの不足、環境意識の差などに着目。環境に優しい行動を「グリーンポイント」として可視化し、商品やサービスと交換できる「グリーンポイント制」を提案した。思わず参加してみたくなる魅力的な制度の内容を具体的に提示。エコ活動を特別なことではなく、誰もが気軽に参加できる日常の一部に変えていく可能性を感じさせる、実用的で革新的な内容であった。

審査員によるコメント

ポイントを付与する行動例などを具体的に考えられていただけでなく、実現可能性を踏まえてアイデアをブラッシュアップしていた点が大変すばらしかったです。さらにブラッシュアップした内容について、「実現するために何をクリアする必要があるのか」まで踏み込んで考えていた点も高く評価したいです。「環境にやさしい行動」にはどんなものがあるか?どんな行動であれば取り組んでもらいやすいか?なども、調査を交えて具体的に提示できると、さらに実現可能性の高いアイデアになるでしょう。

株式会社すららネット 取締役 柿内 美樹

Rabbit

英進館 谷山校

SAFの実用性 持続可能な航空燃料とは...

チームのあお

高岡龍谷高等学校

リユース瓶管理アプリ BINNY

すららを愛する小6集団

堀口塾

コーラをおいしく飲むためにはどうしたらいいのか?

女子チーム

英進館 武蔵ヶ丘校

身近に使われている紙製品は代替の素材がある?

最後に

今回のイベントでは、「身近な環境問題への取り組みを批判的に考える」という、答えが一つではない複雑なテーマに対し、各チームが独自の視点で課題を探求し、多様な解決策を提案しました。
どの発表も、丁寧な現状分析から課題を見つけ出し、既存の枠にとらわれない斬新なアイデアへと繋げていたのが印象的です。熱意あふれるプレゼンテーションの中には、聴衆を引き込むためのライブでの実演など、様々な工夫が凝らされていました。
答えのない問いに挑戦したこの貴重な経験は、生徒様を成長させる大きな糧となるはずです。このイベントで得た学びを活かし、これからも様々な場面で活躍してくれることを楽しみにしています。