出席扱い(ネット出席)制度を利用する4ステップ
不登校のネット出席が認定されるまでの流れ
1. オンライン学習などの資料をそろえる
まずは、不登校中の学習に利用したい教材の資料を取り寄せてみましょう。担任の先生に話す際に教材の資料を持っていくと、具体的な相談ができます。出席扱い制度の認定要件として、「子どもの理解度に合った計画的な学習プログラムであること」が必要です。基本的にオンライン教材などのホームページには、不登校の出席扱い制度に対応した教材かどうかわかる記載がありますが、調べてもわからない場合は、教材の提供元に問い合わせて確認します。教材の提供元が、学校への説明用に、出席扱い制度の概要や、教材が要件に合致していることがわかる資料を用意している場合もあります。
2. 担任の先生に相談
担任の先生に、出席扱い制度の利用について相談します。学習に使用したい教材の資料を持っていくと、その後、学校側が制度の適用を検討する際の参考資料として役立ちます。教育支援センターやフリースクールに通うことが難しい場合は、ICTを活用した自宅学習も1つの方法です。希望する場合は、教育支援センターやフリースクールへの通所が負担となってしまう子どもの状況についても伝えましょう。担任の先生が不登校の出席扱い制度について詳しく知らない場合は、文部科学省の資料などをもとに、制度についていっしょに確認します。
3. 出席扱いの要件を満たしているか学校が協議
出席扱い制度を適用できるか、学校側で協議されます。学習状況の把握や訪問指導など、出席扱い制度の利用には、学校と家庭の連携が欠かせません。不登校の子どもの状況や保護者との連携体制など、要件を満たしているか学校側が判断します。
4. 出席扱いとなる学習の条件を決める
出席扱い制度が適用されることになったら、1日分の出席扱いについて学習のルールを作ります。使用する教材や、学習時間、学習内容、学習履歴の共有方法と頻度、対面指導の実施方法などを決めて、出席扱いとなる学習をスタートします。1日分の出席扱いとする学習の条件については、下記のような例があるので参考にしてみてください。
出席扱いのルール例:神奈川県の小学生Tさんの場合
- 1日分と決めた分量の講義やドリルをクリアすること
- 正答率がわかるように学習履歴を提出すること
- ある程度は学校の進度に合わせて学習すること
- 宿題(提出物)はすべて提出すること
出席扱いのルール例:新潟県の中学生Aさんの場合
- 1日にと決めた分量の講義やドリルをクリアすること
- オンライン教材の学習管理IDを先生に共有して、先生が学習履歴を確認できるようにする
- 宿題、提出物を出すことで成績化する
- 定期テストを学校で受けることで成績化する
不登校の出席扱いの教材選びのポイント
教材を選ぶ際は、出席扱い制度の要件を満たすことに加え、お子さまや保護者の方が無理なく学習を続けられるかどうかの確認も大切です。ここでは、教材選びのポイントを紹介します。
出席扱い認定までのサポートの充実度
出席扱い制度に対応した教材の中には、制度の適用を受けるために、手厚いサポート体制を備えているものがあります。制度の利用を学校と相談する場面で、経験豊富な学習教材の専門家がサポートしてくれるのは、保護者にとって大きな安心材料となります。
例えば、保護者が担任の先生に制度の利用について相談する際の説明資料を提供したり、学校が制度の適用を協議する際の保護者への質問について、回答の助言をしたりといったサポートです。出席扱いとする学習ルールの作成時には、他校の事例を参考にして、学校に必要な情報を伝えてくれる場合もあります。
学習履歴の連携のしやすさ
出席扱い制度では、学習時間や内容などの学習履歴を学校へ提出する必要があるため、履歴が自動で記録され、提出しやすい形にまとまる機能のあるオンライン教材がおすすめです。学習履歴を資料としてまとめる保護者の負担が軽くなるほか、提出された先生も学習状況を把握しやすくなります。
学習の遅れや苦手をカバーできるか
出席扱い制度の要件には「子どもの理解度に合った学習プログラムであること」が含まれています。不登校によって学習が一時的に止まってしまった場合は、子どもに合わせた学習計画が欠かせません。必要な学習プログラムを専門の先生が設計してくれる教材なら、学習の遅れに不安を感じている子どもでも前向きに取り組めるようサポートしてくれます。
例えば、1年前から不登校で現在の学年の学習が難しい場合、1年前の内容から学び直せる「無学年式」の教材なら、自分のペースで着実に学習を進められます。
出席扱い制度を活用して、不登校の子どもの学びを支えよう
不登校でも、一定の条件を満たせば学校外での学習が出席日数として認められる「出席扱い制度」は、学校に通えない子どもの学習機会を確保し、進学への不安を軽減できる制度です。2024年の通知により、成績評価の対象としても認められやすくなりました。制度を活用するには、学校との連携や要件に合った学習方法の選択が大切です。保護者の方はお子さまの状況に合わせて、学びの場を整え、安心して学び続けられる環境づくりをサポートしましょう。
「すらら」は出席扱い制度を活用した学びをサポートしています。さらに、お子さまの状況に合わせて、個別の学習プランを提案し、学校との連携や学び直しまでを丁寧にお手伝いします。
出席扱い制度を使いたいけれど、どうすればいい?など、学びの不安やお悩みは、ぜひお気軽にご相談ください。