親の会
NPO法人ファミリーコミュニケーション・ラボ
私たちは、不登校や学校がしんどい時期を経験した子どもたちと、そのそばにいるお母さんたちが、少しでも安心して日々を過ごせるようにと願って集まった、ママたちのピアサポートグループです。
「専門家に相談するほどではないけれど、ちょっと誰かに聞いてほしい」
「同じ立場の人の声を少しだけ聞いてみたい」
そんな気持ちで、ふらっと来てもらえる場所を目指しています。
ここでは、無理に話す必要はありません。
話したい人は話し、聞いていたい人は聞いているだけで大丈夫。
お母さん自身の心が少し軽くなることが、子どもたちの“安心して戻っていける力”につながると信じています。
基本情報
| 代表者 | 谷田ひろみ |
|---|---|
| 設立 | 2015年7月17日 |
| 開催場所 | 東京・埼玉・神奈川・名古屋・大阪・滋賀・兵庫(宝塚)・ONLINE |
| 開催日時 | それぞれの会場で定期的に開催しています。 |
| 参加費用 | 傾聴勉強会 1800(会員価格1500)円 お茶会等 500円 |
| TEL | 070-5261-1115 |
| familab.info@fami-lab.com |
運営者情報
「親が甘い」と叩かれた孤独な時代を経て、子どもとの付き合い方を学ぶために心理学を志す。
公認心理師、臨床心理士、産業カウンセラーの資格を持つ心理専門職でありながら、日本一明るく、時には「本音の悪口」さえも笑い飛ばす親しみやすい人柄で多くの母たちを支えている。
運営者からのメッセージ
「専門家に相談するほどではないけれど、ちょっと誰かに聞いてほしい」
「同じ立場の人の声を少しだけ聞いてみたい」
そんな気持ちで、ふらっと来てもらえる場所を目指しています。
ここでは、無理に話す必要はありません。
話したい人は話し、聞いていたい人は聞いているだけで大丈夫。
お母さん自身の心が少し軽くなることが、子どもたちの“安心して戻っていける力”につながると信じています。
再発を防ぎながら、子どもたちの暮らしの質を少しずつ整えていくために、家庭でできる小さな工夫や、日々の気づきを一緒に分かち合っています。
ひとりで抱え込まなくていい場所。
ここで出会う時間が、明日を少し優しくしてくれます。
インタビュー
不登校の子どもを持つ親への風当たりが強かった時代から、ネットを通じて「親の居場所」を作り続けてきたNPO法人ファミリーコミュニケーション・ラボ代表理事の谷田ひろみさん。心理の専門職でもある彼女が辿り着いた答えは、意外にも「親が頑張って話すこと」ではなく、「5分間だけ、静かに耳を傾けること」でした。
私たちは親として何を手放し、何を受け取ればいいのでしょうか。日本一明るく、時には「本音の悪口」さえも笑い飛ばす谷田さんの言葉から、家族の新しい関係性を築くヒントを探ります。
「親が甘い」と言われた過去から、心理の専門職へ
ーー まずは、自己紹介を簡単にお願いします。
谷田: 私は現在、法人の代表理事を務めています。ただ、うちは「ホラクラシー」という、上下関係のない形式を取っているので、本来は役職がありません。NPOとして便宜上、私が代表になっていますが、特に権限を持っているわけではないんですよ。
私自身、今30代になる子が、中学、高校と2度不登校状態になりました。当時は今ほど不登校が一般的ではなく、親専用のコミュニティもありませんでした。大手の育児サイトで相談しても、教育熱心なお母様方から「親が甘い」「学校に行かせなきゃダメだ」と袋叩きに遭うような時代だったんです。
ーー それは、孤独で辛い経験でしたね。
谷田: はい。そこで、子どもとの付き合い方を学びたい一心でコミュニケーションスキルの資格を取ることから始め、産業カウンセラーや臨床心理士、公認心理師を取得しました。現在は心理の専門職として活動しています。
mixiから始まった「自分たちが欲しかった居場所」
ーー 団体の立ち上げには、どのような経緯があったのでしょうか。
谷田: 先ほどお話しした掲示板で出会ったお母さん4人で、「専用の居場所が欲しいね」と話したのがきっかけです。当時全盛期だったmixiの中に、不登校の親専用の掲示板を作りました。
ーー mixiが原点だったのですね。実際に始めてみて、いかがでしたか。
谷田: あっという間にお母さんたちが集まりました。やっぱり、みんなそういう場所を求めて飢えていたんだなと実感しましたね。各地で勉強会が自主的に開かれるようになり、それならNPOにしたほうがメリットが多いよね、ということで法人化しました。
今は各地に会場がありますが、支店というより「子会社」のような感覚で、それぞれが自由に活動しています。オンラインの会では、私が遠隔で傾聴を教えることもあります。
誰もが平等に話せる「5分間の傾聴」という独自ルール
ーー ファミラボ(NPO法人ファミリーコミュニケーション・ラボ)ならではの独自性について教えてください。
谷田: 最大の特徴は「傾聴」をベースにしていることです。これには理由があって、私が初めて他の親の会に行った時、参加者の終わりの見えない愚痴を延々と聞かされ続けて、すごく嫌な思いをしたんです。
ーー 確かに、聞く側が疲弊してしまうこともありますよね。
谷田: そうなんです。だから、うちの勉強会では「一人5分」と時間を区切って話をします。時間を区切ることで、どなたも平等にお話しいただける環境を作っています。
また、サイトにある「傾聴ステップアップ表」のように、具体的なコツを練習します。まずは自分が「聞いてもらう心地よさ」を体験することで、子どもに対しても「同じようにしてあげたい」と思えるようになるんです。
「雑談」の前に「黙る」こと。子どもの主体性を守る関わり方
ーー 日々の運営の中で、どのような現状や課題を感じていらっしゃいますか。
谷田: 最近は「不登校の家では雑談が大事」と言われますが、実はこれ、すごくハードルが高いんです。親はどうしても子どもへの期待があるから、雑談の最中につい余計な一言が「つるっ」と出てしまう。
ーー 無意識に本音が出てしまうのですね。
谷田: そう。だからまずは「黙れるようになること」、そして出す言葉を意識的に選べるようになること。このプロセスが重要です。親が「聞く」ことに徹して3ヶ月も経てば、子どもは驚くほど自分の内側を話し始めます。
親が子どもの主体性を尊重し、人生の主導権を子どもに持たせてあげれば、自ずと社会へ出ていけるのだと実感しています。
「未来を大丈夫にする」ために。日本一明るい親の会からのメッセージ
ーー 今後の展望と、悩んでいる保護者の方へのメッセージをお願いします。
谷田: 私たちは「未来を大丈夫にする」という言葉をよく使います。今すぐの解決ではなくても、社会人になってからの長い人生を、子どもがご機嫌に、主体性を持って生きていけるように。そんな未来をみんなで考えていきたいですね。
ーー とても心強いメッセージです。ほかにこれだけは伝えておきたい、というポイントはありますか?
谷田: そうですね。あとは、日本で一番明るくて楽しい親の会なので、気楽に参加してほしいです。実は私、結構口が悪いんですよ(笑)。今の親御さんは旦那さんや子どもの悪口を言わずに溜め込みがちですが、うちではあえて煽って、本音を出せるようにしています。
ーー 心に溜まったものを吐き出す場所があるのは、救いになりますね。
谷田: そうですね。話しづらいことも、ここなら大丈夫ですよ。
ーー 谷田様の明るいお人柄に触れて、会への勇気をもらえる方がたくさんいらっしゃると思います。本日は貴重なお話をありがとうございました。
谷田: ありがとうございました。
インタビュー後記:「聞く」ことで、家族の未来はもっと自由になれる
不登校という出口の見えない不安の中にいると、親はどうしても「何か言わなきゃ」「解決しなきゃ」と焦ってしまいがちです。しかし、谷田さんがたどり着いたのは、「まずは黙る、そして5分間だけ耳を傾ける」という、意外なほどシンプルな方法でした。
印象的だったのは、谷田さん自身の「袋叩きに遭った」という孤独な経験です。だからこそ、ここで大切にされているのは、誰もが平等に話せる「一人5分の傾聴ルール」。誰かの独演会になることなく、全員が「聞いてもらえる心地よさ」を体験できるからこそ、心に余裕が生まれ、お子さまに対しても自然と「聞く」姿勢を持てるようになるのだと感じました。
心理の専門職でありながら、「日本一明るく、時には口も悪い(笑)」と自称する谷田さんの明るさは、頑張りすぎて疲れてしまったお母さんたちにとって、最高の救いになるかもしれません。
「子どもの主体性を守るために、まずは親が黙る練習をしてみる」。そんな具体的で前向きな関わり方を仲間と学び、さらに「未来を大丈夫にする」一歩を、一緒に踏み出してみませんか?