親の会
NPO法人ファミリーコミュニケーション・ラボ|東京リボーン
基本情報
| 代表者 | 谷田ひろみ |
|---|---|
| 設立 | 2015年7月17日 |
| 開催場所 | 東京都新宿区高田馬場4-36-12 新宿NPO協働推進センター |
| 開催日時 | 奇数月の原則第3日曜日 午前の部9:30-12:00 午後の部13:30-16:00 |
| 参加費用 | 1800円(NPO会員価格1500円) |
| TEL | |
| familab.reborn@fami-lab.com | |
| 申請フォーム | https://fami-lab.com/npo/contact/ |
運営者情報
【主な活動】
傾聴勉強会の開催、ランチ会の開催
【活動目的】
自分たち(ママ)の成長により、家族みんなの成長を促し、家族みんなが楽に・幸せに・楽しく生きることができるように、接し方(傾聴をする)の勉強をしています。
ママが話を聴く(傾聴をする)事により、子どもたちが自分自身を理解し、受け入れていく事ができるようになり、その結果、心を強くするというゴールを目指しているのはもちろんですが、傾聴を学ぶという事で、お母さん自身が成長していくことも目指しています。
【勉強会とは】
ワークショップ形式で、集まったママ達が、二人一組で順番に話し手と聴き手を体験し、臨床心理士の講師からフィードバックを受けることで、傾聴方法を学びます。その時、話したいことを、自由に話します。ケースは人それぞれですが、皆、同じく不登校を経験していますので、普段話しにくいことや愚痴なども気軽にお話しいただいて構いません。場合により、お子さんに合わせたアドバイスや役立つ情報を受けることもできます。
【活動状況】
平日にお仕事をされている方でも集まりやすいように、隔月(奇数月)の原則第3日曜日に、午前と午後の部にわけて、「傾聴勉強会」を開催しています。
また、午前と午後の間には、各自でランチを持ち寄るランチ会を開催しています。同じような体験をしているママ達とのコミュニケーションを通じて、少しでもほっとしてもらえる時間を作るようにしています。
※参加者のママさんですが、東京近郊で日曜日に傾聴勉強会を開催している会場は、東京リボーンのみですので、東京からだけでなく千葉や埼玉からもご参加いただいています。
運営者からのメッセージ
インタビュー
NPO法人ファミリーコミュニケーション・ラボ(通称:ファミラボ)の東京会場「東京リボーン」でお世話役を務める、つくしさんにお話を伺いました。
閉ざされた1年間。暗闇の中で見つけた「一本の糸」

ーー まずは自己紹介を兼ねて、つくしさんのこれまでの歩みについて教えていただけますでしょうか。
息子が二人おりまして、次男が中学2年生の夏休み前くらいから、学校に行きにくくなりました。最初は行ったり行けなかったりという状態でしたが、先にお腹や頭が痛くなったり、朝起きられなかったりと身体症状が出てきたんです。
病院や市の心理士さんに相談しましたが、本人は次第に先生との相性を気にして病院を嫌がるようになり、家にこもるようになってしまいました。必死に相談先を探しましたが納得のいく手立てが見つからず、行ける時だけ学校に送るという生活が1年続き、もうどう動けばいいのか分からなくなっていました。
ーー 出口が見えない中、どのようにして「ファミラボ」と出会われたのですか?
行き詰まっていた時、元同僚と会う機会がありました。近況を話す中で、その友人の子どもも不登校だと知り、「ファミラボで勉強会に出ているから、一度来てみない?」と誘われたんです。それが翌年の9月で、初めて参加した「傾聴勉強会」がファミラボとの出会いでした。
「否定されない安心感」が、固く閉ざした心を溶かした

ーー 最初は「参加者」として門を叩かれたのですね。
はい。初めて参加した時は、自分の苦しい思いを誰にも話せずにいた反動か、話し始めてすぐに大号泣してしまいました。身近な場所では「子どもが学校に行けていない」という話はしづらいですし、話してもなかなか理解してもらえないという孤独感があったんです。
でも勉強会にいるのは、全員が不登校を経験したママたちでした。何を話しても否定されず、丸ごと受け入れてもらえる。その安心感に触れ、心からホッとしたのを覚えています。そこから半年ほど通い、自分の気持ちを整える場所の大切さを実感して、翌年の春からはお世話役として活動をお手伝いすることに決めました。
ーー 自分自身の体験が、支える側へと繋がったのですね。勉強会の中心である「傾聴」は、実際にお子様との関係にどのような影響を与えましたか?
実は、参加するまで「傾聴」という言葉すら知りませんでした。自分では子どもに寄り添っているつもりでしたが、実際は子どもの気持ちをちゃんと聴けていなかったんだな、と気づかされました。良かれと思って「今日はどうするの?」「これはしたの?」と口出しばかりして、本人の話を「あ、そうなんだね」とそのまま受け止めてあげられていなかったんです。
今でも継続して勉強会に参加しているのは、単に「聴くスキル」を磨きたいからだけではありません。講師のみんさん(谷田ひろみさん)からフィードバックをいただけることも、私にとって大きな支えになっています。
ーー 講師の方からのフィードバック、具体的にはどのようなものなのでしょうか。
「聞き手」としての振る舞いへの助言だけでなく、自分が話した内容に対しても、客観的なアドバイスをいただけます。時には耳の痛い、厳しい指摘をいただくこともありますが(笑)
そうして整理した気持ちやアドバイスを持ち帰り、日々の生活の中で少しずつ実践してみる。それが自分でも気づいていなかった本心に気づくきっかけになるんです。その積み重ねが、自分自身の姿勢や、子ども、家族との関わり方を良い方向へと変えてくれたのだと感じています。
自分自身が「聴いてもらう体験」をして心が整い、適切なフィードバックを糧にできたからこそ、ようやく子供にしっかり向き合えた気がします。まずは問い詰めるのをやめて「待つ」ことから始めました。私が何も言わなくなってしばらくしてから、子どもがポツポツと話し始めるようになったんです。「今日なら言っても大丈夫かな」と思ってくれたのかもしれません。
日曜開催の居場所「東京リボーン」で伝えたいこと

ーー つくしさんが運営に携わっている「東京リボーン」についても教えてください。どのような方が集まっているのでしょうか。
東京リボーンは奇数月第3日曜日に開催しているので、平日はフルタイムでお仕事をされている保護者の方も多いのが特徴です。不登校になって間もない方から、お子さんが成人されている先輩ママまで幅広くいらっしゃいます。
ーー 最近の参加者の方の傾向や、運営側として感じていることはありますか?
今はネットで何でも調べられる時代なので、情報があるがゆえに「どうすればいいか」と一人で頑張りすぎてしまう方が多い気がします。専門の相談先も予約が取りづらかったり、学校復帰が前提のアドバイスに疲れてしまったりすることもありますよね。だからこそ、復学だけを目的としない、親がホッとできる選択肢がもっと増えればいいなと感じています。
今、一歩踏み出せずに悩んでいる保護者の方へ

ーー 最後に、今まさに悩んでいる保護者の方へメッセージをお願いします。
子供が不登校になると、多くのお母さんが自分を責めてしまいます。でも、お母さんの心に余裕がなくなると、家族みんなが苦しくなってしまいます。まずは自分自身を大切にしてください。オンラインでも会場でも構いません。苦しいことやモヤモヤを話しに来てください。
現在、東京リボーンはお世話役4人で活動しています。私たちもみんな、かつてパニックになりながら、傾聴に救われた経験を持っています。「何を話しても大丈夫」と思える場所で、肩の力を抜きに来てください。私たちはいつでも、ここで待っています。
東京リボーンを支えるお世話役メンバーの思い
つくしさんと共に運営を担うお世話役メンバーもまた、かつての葛藤と、ファミラボで得た「救い」を胸に活動しています。3名のメンバーが綴った、切実な思いをそのままご紹介します。
■ななんさんのメッセージ
息子の不登校でパニックになり、必死に情報を探す中で出会ったのがファミラボの傾聴勉強会でした 。 多くの方が、ここで傾聴してもらううちに、張り詰めていた気持ちが『ほっとする』『心が緩む』感覚を肌で感じることが出来ておられます 。この、自身の心が緩んでいく実体験が、この勉強会に参加する一番のメリットだと感じています 。またここでは『何を話しても大丈夫』という安心感に包まれ、ほっとできる場所である事もまた魅力の1つであると思います 。子供を学校に戻すことが目標ではなく、『もう大丈夫』と思えるようにすることを目標にしているのも大切な事だと感じています 。 かつての私のように悩み苦しんでいるお母さん方が、傾聴を通してふっと肩の力を抜き、ファミラボを安心できる居場所と感じていただけるよう、お世話役としてサポートしていきたいです 。
■みかんはっさくさんのメッセージ
コロナ禍が明けるころより、同じ年に、息子2人が相次いで学校へ(長男は高校、次男は中学)へまったく行けない状況となりました 。コロナ影響で自宅学習も多く、家に閉じこもり、ゲームやYouTube三昧でした 。無理に学校に行かせようとしても、長男は腹痛がひどくなり食事もとれず流動食状態になってしまいました 。次男も部屋からは出ず、お風呂も入らず、ベッドの上で過ごす日々でした 。 私自身も不安からパニック障害になるなど、ひどい状態でした 。スクールカウンセラーへの相談、自治体への相談も行いましたが、どこか他人事で通り一辺倒な助言で、当時は世の中から我が家だけが取り残されているような気持ちでした 。 そんな中で、同士として気持ちを理解してくれる先輩ママさんがたくさんいて、心の底から、とても救われる思いがありました 。一人じゃない、同じ仲間がいると思えることが私の大きな支えになりました 。 ファミラボの各種活動へ参加していくうちに、人の考えや行動を変えることは強制できないが、自分は変えられるということ、自分が変われば周りも変わっていくということを学び、少しずつですが、我が家も変化してきました 。 今度は、自分がファミラボの活動を支援して、今どこかで一人で苦しんでいるママさんがいるはずだと、そのママさんを支援してあげたいという思いで、活動を始めました 。
■チワワさんのメッセージ
子どもが不登校になったとき、学校の先生やスクールソーシャルワーカー、自治体の相談窓口、小児精神科など、思いつく限りの場所に相談しました 。でも、『どうしたら学校に行けるようになるのか』という一番知りたかったことについては、はっきりとした答えに出会えず、不安や焦りを感じながら、時間だけが過ぎていきました 。 『子どもを不登校にしてしまったのではないか』という思いで苦しんでいた私にとって、自分の気持ちを受け止めてもらえること、安心していられる居場所があることは、大きな支えとなりました 。 いまは、子どもが安心して過ごすためには、まず親である私自身が安心していられることが大切だと感じています 。気持ちを安心して話せること、誰かにそのまま受け止めてもらえることによって、少しずつ心にゆとりが生まれ、子どもとの関わりもやわらいでいくように感じています 。 お子さんたちが少しずつ安心して過ごせるようになっていくお話を伺う中で、『大丈夫かもしれない』と、希望を感じられるようになりました 。東京リボーンも他のファミラボのグループも、初めて参加される方や、不登校になって間もない不安の中にいるお母さんに対して、やさしく寄り添い、そのままを受け止めてくれるあたたかさがあります 。
【インタビュー後記】
つくしさんのお話から伝わってきたのは、不登校の子どもを支える前に、まず親自身が安心できる場所を持つことの大切さでした。誰にも話せず抱えていた苦しさを、否定されずに聴いてもらう。その体験が心を少しずつ緩め、子どもや家族との向き合い方を変えていくきっかけになるのだと感じました。
東京リボーンは、復学だけをゴールにするのではなく、「もう大丈夫」と思える心の土台を育てる場所です。かつて支えられたお母さんたちが、今度は同じように悩む誰かを支えている。その温かな循環こそが、この会の大きな魅力なのだと思います。