1.親の会の存在さえ知らなかった――不登校の初期に感じた孤独
ーーまず、成島さんのご家族について教えていただけますか。
成島: 主人と私と息子の3人家族です。
息子は今17歳で、学年で言えば高校3年生の年代です。中学校を卒業した後は進学せず、今は家で過ごしています。なので、私は今も当事者の親ですね。現在進行形です。
ーー息子さんの不登校は、いつ頃から始まったのでしょうか。
成島: 最初のコロナ長期休校明けの小学6年生からです。
でも、不登校になった最初の頃、私は親の会というワードを調べる発想がなかった。目の前の息子にどう関わればいいのか、不安と将来の心配に押しつぶされそうな自分の心をどう整えればいいのか?に必死でした。そのことで頭がいっぱいで、ひたすら自分が安心できる答えを求めてYouTubeやグーグルを一生懸命検索していました。同じ立場の親同士で話せる場所があることを考えもしなかったです。
その頃は、制服姿の登下校や自転車に乗っている元気な子ども達を見るのも辛かった。ずっとうつむいて画面を見ている我が子と比べてしまう自分、いつまでも現状を受け入れられない自分を責め続けていました。家にいても外出しても、頭の中は息子のことで一杯。自分に集中することもできませんでした。
思春期も重なり、息子の暴言暴力でサンドバック状態。今思えば、息子も混乱期で気持ちのやり場もなく母親の私に当たるしかなかったのでしょうね。そんなこともつゆ知らず、当時は沢山ヤラカシたと思います。親子関係も悪化、夫に相談しても無関心だったので夫婦関係にも悩み、次第に不眠や焦燥感に駆られるようになっていきました。
息子が中1の夏に、ついにメンタルダウンして、鬱の診断を受け静養目的で入院しました。

ーー情報を探すこと自体も難しい状態だったのでしょうか。
成島: そうですね。今思うと、視野がすごく狭くなっていました。悩みすぎちゃって。
もしかしたら情報はどこかにあったのかもしれない。でも、私はそこにキャッチできなかったんだと思います。不登校の初期の初期で親の会につながれる人って、よほど検索力と行動力のある人だと思いますよ。
私もそうだったけど、そこまでのエネルギーがないんですよね。
親の会があると知っていても、そこへ行くところまで気持ちが動かなかったかもしれません。
2.「やっと分かってくれる人がいた」――親の会との出会いが転機に
ーーそこから、親の会とはどのように出会ったのでしょうか。
成島: 息子が中学2年生の頃、たまたまClubhouseを開いたんです。
そうしたら「明るい不登校」という部屋があって、入ってみたら、当事者のお母さんたちが普通に雑談していたんですよね。井戸端会議みたいな感じで。
それを聞いた時、本当に安心しました。「あ、やっと私を分かってくれる人たちがここにいる」って。すごく嬉しかったです(笑)。
※Clubhouse(クラブハウス):興味のあるテーマの「ルーム」に入り、参加者の会話を聞いたり、その場の会話に加わったりできる音声SNS。
ーー身近な友人とは、また違う安心感だったのでしょうか。
成島: 優しい友達やママ友は、私にもいっぱいいました。みんな「いつでも聞くよ」と言ってくれるんです。
でも、「息子さんどう?」と聞かれても、答えに困った。言ったら困らせるかな、とか、聞いてもどうしたらいいか分からないだろうな、とか思ってしまうんですよね。
どんなに優しい友達でも、息子のことを全部は話せませんでした。
だから、同じ立場の人たちの話を聞いて、「ここなら分かってもらえる」と思えたことが、本当に大きかったです。

ーーそこで、不登校に関する情報も得られたそうですね。
成島: そうなんです。教育機会確保法のことだったり、不登校にはいろいろな段階があるという話だったり、ゲーム依存・昼夜逆転・ひきこもり・過度な甘えといった退行や子供の心理状態、対応や関り、親の気持ちや感情、心の持ち方、整え方、気分転換の方法、親の在り方等、そこで初めて知ったことがたくさんありました。
自分が少しずつ元気になってからは、教育機会確保法のパンフレットを取り寄せたり、不登校についての資料を集めたりして、学校や教育委員会の先生にも持って行きました。
「こういう情報を必要としているお母さんもいると思うので、保護者に渡してほしい」と。
でも、学校や行政にはそれぞれの立場があります。だったら、自分でもできることをやってみようと思ったんです。愛川町には親の会がなかったので、「じゃあ私が作ろう」って。
私みたいに孤独で、“情報難民”みたいになって(笑)、苦しむ期間が長くなるお母さんを一人でも減らしたいと思ったんです。
情報を選ぶか選ばないかは本人の自由です。でも、存在そのものを知らなければ、選ぶこともできませんよね。
私は、学校の先生は校長が、校長は教育委員会が、教育委員会はその上が、「うん」と言わない民間の地域情報を保護者に伝えることに抵抗があるように感じました。
だから、自分につながってくれた人には、私が当事者の親として役にたった情報を伝えたいと思いました。情報は武器になります。親の気持ちが楽になって、笑顔のお母さんを増やしたい、そんな場をつくりたいと思いました。

3.「この人に会うといいよ」と言われたら、片っ端から会いに行った
ーー親の会を作ろうと決めてから、まず何をされたのでしょうか。
成島: 最初は、どうやって作ったらいいか全然分からなかったんですよ。それで、愛川町の町民活動サポートセンターに行って、「私、不登校の親の会を作りたいんだけど、どうしたらいいんですか?」って聞きました。
そうしたら、登録団体になる方法を教えてもらえたんです。
ーーそこから、人とのつながりも広がっていったのですね。
成島: そうなんです。サポートセンターの方に話したら、「成島さんがそういうことをやりたいなら、この人に会うといいよ」と地域の方を紹介してくれて。
その人に会ったら、また「それなら、この人に会うといいよ」と紹介してもらって。
元校長先生で地域の寺子屋をされている方だったり、学校の支援員や役員に関わっている方だったり、障害者のNPO団体の代表や社会福祉協議会の方、フリースクールを始めた方だったり。もう、「この人に会うといいよ」と言われた人のところには、片っ端から会いに行きました(笑)。
ーーずっと一人で考え続けるのではなく、とにかく人に会ったのですね。
成島: そうですね。何をしたらいいか分からなかったから、とりあえず会いに行くしかなかったんですよね。
一人に会うと、また次の人につながる。その人に会うと、また別の人を教えてもらえる。そうやって、少しずつ形になっていきました。
私の想いを話すと、熱心に聞いてくれて、賛同し、力になってくれました。
地域には子ども達の育ちや学び、マイノリティや社会的弱者に関心があり、実際に支援者として活動している方々がいることを知りました。
今、会場として使っている「春日台タウンカフェあい」も、そのご縁の中でつながった場所です。
「親の会をやりたいけれど、場所をどうしよう」と相談したら、「じゃあここ使っていいよ」と言ってくださって。最初は2階の和室を無料で貸していただけたんですよ。
「ありがとうございます!」って。とにかく、「場所は決まった!」って、カフェあいのオーナーが「2階の和室を使っていいよ」と言ってくださった時は、すごく嬉しかったです。
拠点が決まって感謝感激でした。
ーーところが、その後にも壁があったのですね。
成島: そうなんです。団体登録の申請をしようとしたら、会員が3人必要だと分かって。私、一人しかいないのに、「申請できない、どうしよう…。」って。
でも、サポートセンターのスタッフで学校の支援員もしている方が「私の名前使っていいよ」と言ってくださって、フリースクールを始めた方も「僕の名前使っていいよ」と言ってくださって。それで3人の会員名簿をつけて無事団体登録することができました。
あとはチラシを作って、開催日を決めて「こういう親の会を始めます」と旗を上げた感じですね。「この指とまれ」じゃないけど、そんな感じです(笑)。
ーー最初は何人から始まったのでしょうか。
成島: 3人からです。チラシを出したら電話をくださる方がいて。その中には、お子さんが不登校ではないけれど、子どもの育ちや地域活動に関心があるという方もいました。
その方は今でもチラシを貼ってくださったり、学校運営協議会の中で「はねやすみ」の話をしてくださったり、種まきをして、認識を広めてくださっています。
本当に、人とのご縁でできていった会ですね。想いと勢いで行き当たりばったりで活動が始まりました。
でも、行動を起こすと、「こういう人に会うといいよ」という情報が入ってくる。そこからまた次につながっていったんです。
それから、町議会議員の方も見学に来ることがあり、勉強になる、との感想をいただきます。見学された議員さんの活動報告誌に「はねやすみ親の会」を紹介して下さったこともありました。議会では数名の議員さんが不登校に関する質疑もされています。
町の議員さんにも関心を持っていただき、心強く有難いです。

成島:はねやすみの目的は、
「学校に行きづらい子ども、不登校・ひきこもりの子ども及び家族に対し、その孤立を防ぐこと、
親と子どもがありのままの自分を受け入れ、楽しく人生を生きることを目的とする」
です。
そしてスマートアートのチラシには、円を6個描き中央に会の目的を入れています。

このチラシは、はねやすみの目的を円の中に表現しています。真ん中の大きい円に、一番目指す目的があります。
→「親が人生を楽しみ満たされること」
周りに5個の円があり、それぞれ言葉が入っています。
→「1人で頑張りすぎない」「親も支えが必要」「同じ悩み気持ちの共有・共感・傾聴」
「不登校という鎧を脱いで心が軽くなる」「学びと情報 親の価値観をアップデート」
お役立ち情報に教育委員会の不登校関連のサイトのQRコードも載せました。つい最近です。
4.「話しても、話さなくてもいい」――アドバイスより大切にしていること
ーー実際の「はねやすみ」では、どんなことを大切にされていますか。
成島: 自分が参加して「いいな」と思った親の会のやり方を真似しています。
基本的には、一人ずつ話す時間をつくります。その日の人数にもよりますけど、一人5分から7分くらい。子どものことでも、自分のことでも、何を話してもいい。
話したいことを話して、話したくないことは話さなくていいんです。
ーー聞く側にもルールがあるのですね。
成島: はい。誰かが話している間は、途中で質問せず、まず最後まで聞く。「良い」「悪い」のジャッジもしません。求められていないアドバイスもしない。
もし何か伝えたいことがあれば、「こういう考えがあるんだけど、言ってもいいですか?」と相手の許可をもらってから話します。それから、そこで聞いた話は外では話さない。
ある意味、話しっぱなし、聞きっぱなしでもいいんです。
大切にしていることは「自分の話をよく聴いてもらうこと」、「相手の話を最後まで聴くこと。
話している方の話を最後までひたすらよく聴く
途中で質問したり、良い悪いのジャッジはしない
求められていないアドバイスはしない
助言や提案は相手の了解を得てから話すこと
今日の話で聞いた内容は、今日というご縁のあったメンバーだけのこととして他では言わないこと
ーー答えを出す場ではないのですね。
成島: そうですね。相談したい人なら、「こういう時、みんなどうしてますか?」って自分から聞きます。そういう時は、「うちはこうしてるよ」「うちはこうだったよ」と話せばいい。
ピアカウンセリングみたいな感じですよね。
ーー「最後まで聞く」という経験は、家庭にもつながりそうですね。
成島: そう思います。家に帰って、子どもが何か言ってきた時にも、最初から最後まで否定しないで聞く。
訓練というほどではないですけど、親の会で、人の話を最後まで聞く経験をする。そして、自分自身も、みんなにうなずいてもらって、自分の話をじっくり聞いてもらう。
その両方を体験してもらっています。
ーー初めて参加する方は緊張されるのでしょうか。
成島: みんな最初は緊張するみたいですね。でも、会自体は全然暗くないですよ。
「春日台タウンカフェあい」は2階に和室があって、そこへ上がる細くて少し暗い階段があるんです。
この前参加した方が、ちょっと暗い気持ちで来たそうなんですけど、階段の上からすごい笑い声が聞こえてきて(笑)。それで、「なんか元気になった」って言っていました。
みんな「不登校あるある」の話が出るから、「そうそうそう!」「同じ同じ!」って笑えるんですよね。不登校初期で渦中真っ只中の方や、渦中を抜けて少し落ち着いた方など、親もいろんな段階の方がいます。話題は重たいこともあるかもしれないけど、どよーんとするような親の会ではないですね。

5.「今すぐ来なくてもいい」――必要な時につながれる親が情報を得られる入口を増やしたい
ーー「はねやすみ」を必要な方へ届けるために、現在はどのようなことをされていますか。
成島: いろいろやっています。チラシを作って、掲載のお願いをしています。町民活動サポートセンターのホームページや親の会を紹介するwebサイト、神奈川県青少年センターにも団体情報を載せてもらっています。そのほかに町内の小中学校、高校、公民館、放課後デイサービス、コンビニ、スーパーにも掲示のお願いをしたりします。
そこから研修や当事者の集まりの情報が届けば、それをまた「はねやすみ」の皆さんに伝えています。
ーーなるべく一つの入口だけにしないことを意識されているのでしょうか。
成島: そうですね。保護者が何を検索して、 どこを見てつながるか分からないですから。私自身が、不登校の初期には情報をキャッチできなかったので。
活動1年目は、愛川町の「ふるさとまつり」に参加しました。サポセン登録団体PRコーナーのブースをいただきました。ブースでは、愛川町の不登校児童生徒の割合増加が分かるように経年で示したグラフを掲示しました。教育機会確保法パンフレット、不登校段階表、不登校関連の本の展示、相談もできるようにしました。はねやすみ親の会や学校の場所を借りて開催する保護者の会のチラシも配布しました。町民以外にも町長や教育長、議員さんもブース前を通ったので、声もかけましたし、目にもとまったと思います。
活動2年目には、愛川町の町民活動を応援する事業にも申請しました。審査会で活動について話して、審査に通り、補助金交付決定団体として町民活動サポートセンターの広報に掲載されました。
その広報誌を持って教育委員会の教育開発センター(不登校関連担当)の先生のところに行きました。
「不登校の情報を 検索している保護者がはねやすみ親の会にたどり着けるように、教育委員会ホームページから町民活動サポートセンター登録団体紹介ページに飛べるようにリンクを貼ってほしい。サポートセンターは総務部デジタル協働推進課の管轄だから同じ役場内でリンクを張ることは問題ないはず」とお願いしたんです。
そうしたら、その先生は息子が不登校だった頃から相談していた方だったこともあって、次の日には対応してくれて。
ーー 早いですね。
成島: 早かった、それは早かった。町民活動応援事業補助金交付団体となったことで、先生に信頼されたのかも?と思い、有難かったです。
ただ、申請の書類や中間・会計・最終報告などの書類作成が大変で、「もう面倒なこと嫌…」って、次の年度はやってないんですけどね。
ーー学校とのつながりも大切にされていますね。
成島: 行政や学校との連携って、すごく大事だと思っています。親の会だけですべてできるわけでもないですし、保護者が最初に相談するのは担任やスクールカウンセラーだったりすることが多いじゃないですか。
だから先生が、「地域には、こういう親の会もあるみたいですよ」と一言添えて、親の会のチラシを渡してくれたら嬉しいです。早くそうなってほしいと思っています。
ーー学校を会場にした親の会も開いているそうですね。
成島: 開催の協力校の校長に企画案を持って、お願いに上がります。この時やりとりの窓口は保健室の先生にお願いしています。作成したチラシもチェックしていただき了解が得られたら、教育委員会に企画案とチラシを持って行きます。相談指導教室(学校以外の学びの場)の担当課である教育開発センターの先生と、地域学校協働活動推進員の担当課である生涯学習課の先生に開催のチラシと関係者への周知の依頼をしています。それから開催前には、愛川町内の小中学校や高校を回ります。私、「営業」に回ってるんですよ。
はねやすみ親の会のPRのために、色々なところにチラシの掲示のお願いもしています。社会福祉協議会にもチラシを持参しています。その他に、民生委員さんの会議でチラシを配布してもらえるように町役場の民生部福祉支援課にもお願いしています。
「こういう会がありますので、保護者の方にお知らせしてください」
「このチラシを貼ってください」
「何かお困りごとありませんか?」
みたいな感じで、顔を売りに行っています。
「こういう人がやっている親の会なんだ」と知ってもらうことも大事だと思うんです。
ーーそこまで入口を増やそうとしているのは、成島さん自身の経験があるからでしょうか。
成島:入口を増やすというか、学校と連携したいんですよね。学校と連携することで、保護者にいち早く有益な情報を届けられると思うのです。先生だって悩んでいる親にどう対応すればいいか困っていると思うんですよね。先生方も大変です。
ーーそうですね。
成島:でも、情報があったとしても、すぐに親の会へ行けるとは限らないんです。私自身、不登校の初期には親の会の存在も知らなかったし、もし知っていたとしても、そこに行くエネルギーはなかったと思う。
だから、今すぐ動けなくても全然おかしくないと思います。
ただ、「同じ立場の人と話せる場所がある」ということだけは、頭の片隅に知っておいてもらえたらいいなと思います。すぐに参加しなくてもいい。必要になった時に、「そういえば、ああいう場所があったな」と思い出してもらえたら。
「はねやすみ」に来たからといって、何か立派なことを話さなきゃいけないわけでもないし、何か答えを見つけなきゃいけないわけでもありません。求めているものは皆違います。
他の不登校の子どもを持つ親はどうしているのだろうと思っている人も多いはず。
そして、知り合いたいと思っている方もいるはずです。
ただ人の話を聞くだけでもいい。
自分の話を聞いてもらうだけでもいい。
私自身、同じ立場のお母さんたちとつながった時に、「やっと私を分かってくれる人がいた」と安心できました。だから今度は、「はねやすみ」が誰かにとって、そういう場所になれたらいいなと思っています。
本当は、悩んでいる保護者を一番身近で知っている学校の先生が、同じ立場の親が知り合える機会を校内に工夫して作ってほしいです。校長先生の一存によると思います。
今すぐにはそれが難しいので、
はねやすみ親の会主催で年2回、学校の場所を借りて「不登校を考える保護者の会」を開催しています。
当町には地域学校協働活動推進員の方々がいて、教育委員会生涯学習課が管轄となり推進員さんをとりまとめています。
推進員には、私たちのような地域で活動しているボランティア団体と学校をつなげるコーディネーターの役割があります。
ですので、学校での開催は、「地域学校協働活動 家庭教育支援」として開催することで学校側も連携しやすくなると思い、若干強引ではありますが、そのように銘打って開催しています。
公民連携できるよう、信頼される親の会になるために、地道に真摯に活動を継続して、学校側とも情報共有していきたいと思います。

※このイラストで表現されているホームページとは、町民活動サポートセンター、神奈川県青少年センター、未来地図のホームページのことです。
インタビュー後記
「今すぐ参加できなくてもいい。でも、こういう場所があることだけは知っていてほしい」。成島さんのこの言葉が、取材を終えた今も心に残っています。ご自身も、情報を探すことや誰かに会いに行くことさえ難しい時期を経験したからこそ、今は動けない保護者の気持ちにも寄り添っているのだと感じました。
「私みたいに孤独になる親を一人でも減らしたい」という思いを胸に、地域の人に会い、学校へ足を運び、つながりを育ててきた成島さん。その地道な活動には、必要な情報を少しでも早く保護者に届けたいという願いが込められています。そして、会の中心にある「親が人生を楽しみ満たされること」という言葉からは、親自身の人生も大切にしてほしいという思いが伝わってきました。
話しても、話さなくてもいい。答えを見つけなくてもいい。同じ立場の人と出会い、安心して自分の気持ちを置ける場所があること。その存在を知ることが、ひとりで悩みを抱えている方にとって、誰かとつながるきっかけになればと思います。