不登校の中学生におすすめの通信教育4選!選び方の5つの視点も紹介!

タブレット1人1台の時代が到来し、学びの形は劇的に変化しました。今やオンラインやデジタル教材を活用した通信教育は、家庭学習の新たな主役です。その中で不登校の中学生にとって本当に役立つ通信教育とはどれなのか。本記事では、代表的な4つの通信教育を比較し、それぞれの特徴や選び方のポイントをわかりやすくご紹介します。未来につながる最適な学び方を一緒に見つけていきましょう。

不登校の中学生が通信教育を選ぶときの5つのポイント

不登校の中学生にとって、学習の継続は将来の選択肢を広げるためにも非常に重要です。通信教育は自宅にいながら学校と同等の学習を進められる貴重な手段ですが、選ぶ際には以下の5つのポイントを確認しておきましょう。

学年式か無学年式か

通信教育を選ぶ際、まず考慮すべきなのが「学習システム」です。大きく分けて次の2つがあります。

種類 特徴 向いているお子さま
学年式 毎月決まった時期に学校授業に沿った内容が届く 学校の授業にある程度ついていけており、授業の復習や予習をしたい
無学年式 自分のタイミングで自分の学力に合わせた学習ができる 勉強の遅れを取り戻したい、あるいは得意科目を先取りしたい

文部科学省の調査によると、不登校の中学生の74%が勉強の遅れを心配しているようです。勉強の遅れを取り戻したいお子さまは、学年をさかのぼって学習できる教材を選ぶことで、今必要な学びからスタートすることができます。

不登校児童生徒の実態把握に関する調査報告書より

先生(講師)は人かキャラクターか

授業をする「先生(講師)」も重要な選択ポイントです。

実在する講師が教える教材の場合、分かりやすい説明や熱意ある指導が魅力です。特にリアリティを求めるお子さまには、実在する講師の存在が学習継続の助けになることでしょう。

一方、キャラクターが先生役となる教材は、キャラクターとの親近感で学習を楽しく感じられる効果があります。対人関係に不安を感じる生徒にとっては、人が出てこないスタイルの方が取り組みやすいケースもあります。

自分のペースで学べるか

不登校の原因は様々ですが、自宅という安らぎのある環境を最大限に活かし、「自分のペースで学習を進められるか」も押さえておきたいポイントです。例えば勉強は目標や期限を設定することで学習効果を高めることができますが、これに固執しすぎると、プレッシャーが日々の重荷となり、自己肯定感を損なう原因となるかもしれません。不登校の子どもの多くは自己肯定感が低下しているため、自由なペースでの学びが心に寄り添い、より適した選択肢となるように思います。子どもの状況に合わせて柔軟に学びを進められる環境を整えること。それが、学ぶ力を取り戻す第一歩になるかもしれません。

出席扱いになるか

通信教育の学習が出席扱いとなるのはご存じでしょうか。2021年頃から急激に利用者が増えてきており、こちらも押さえておきたいポイントです。この制度が適用されるには一定の条件を満たす必要があります。

  • 保護者と学校との間に十分な連携・協力関係があること
  • ITなどを活用して提供される学習活動であること
  • 訪問等による対面の指導が適切に行われること
  • 学習理解の程度を踏まえた計画的な学習プログラムであること
  • 学校外の公的機関や民間施設等で相談・指導を受けられない場合に行う学習活動であること
  • 校長が対面指導や学習活動の状況を十分に把握していること
  • 学習活動の評価は、計画や内容を学校の教育課程に照らし判断すること

出席扱いを希望する場合は、事前に学校と相談し、どの通信教育を利用するか、学習内容や学習記録の提出方法等について話し合って決めていきます。通信教育側も「学習レポート機能」や「学習進捗状況の可視化」など、学校との連携をサポートする機能を提供しているケースが増えています。

文科省からの通知内容は不登校児童生徒への支援の在り方についてをご参照ください。

詳細は不登校の「出席扱い制度」とは?認定条件や成績の付け方も解説!で解説しております。

サポート体制が充実しているか

自宅での学びを支えるために、サポート体制についても押さえておきたいポイントです。特に不登校の中学生における心強いサポートとはどのようなものなのでしょうか。通信教育を選ぶ際には、以下の視点を押さえておきましょう。

  • 学習の悩みを相談できる質問対応サービス
  • モチベーション維持のための定期的なフォロー
  • 保護者向けのサポート(学習管理、接し方のアドバイスなど)
  • 生徒の状況に応じた学習プランの調整
  • 高校受験に向けた相談

ただし、これらのサポートが全てのお子さまに最適というわけではありません。例えば、現在は誰とも関わりたくないと考えているお子さまには、声掛けやフォローがかえって負担になる場合もあります。このようなケースでは、必要以上の介入を避け、お子さまのペースを大切にしてくれる通信教育の方がよいでしょう。

さらに、保護者の方へのサポートも注目したいところです。サポーターの中には不登校のお子さまへの接し方や学習の管理について詳しい方がいます。このようなアドバイスをしてくれるサポートがあると家庭全体での一助となれるかもしれません。そして、何よりも高校受験を見据えたアドバイスを受けられるのは、多くの保護者にとって心強いポイントではないでしょうか。

おすすめの通信教育4選を徹底比較

不登校の中学生にとって、自宅で無理なく学び続けられる環境を整えることはとても大切です。ここでは、不登校の状況でも効果的に学習を進められる通信教育を4つ厳選して紹介します。それぞれの特徴や強みを詳しく解説していきます。

サービス名 月額費用(税込) 学習システム 先生 学習ペース 出席扱い
進研ゼミ 6,570円〜 学年式 キャラクターがメイン 教材のペース 可能
スマイルゼミ 8,580円〜 学年式 音声がメイン 教材のペース 可能
スタディサプリ 1,815円〜 無学年式 講師(人)のみ 子どものペース 可能
すらら 7,480円〜 無学年式 キャラクターのみ 子どものペース 可能

※進研ゼミはハイブリッドスタイルの料金。出席扱い制度適用条件を前提にこちらを掲載。

紙とタブレットで包括的「進研ゼミ」

ベネッセが提供する進研ゼミ中学講座は、長い歴史と実績を持つ通信教育の最大手です。紙の教材とタブレット学習を組み合わせたハイブリッド型の学習スタイルが特徴です。

進研ゼミの特徴

「テストに強い書ける部活と両立できる」をキャッチコピーとされており、定期テスト対策に力を入れていることがわかります。特に、子どもが通う学校の教科書やテスト範囲に合わせた学習を提供しており、内申点対策を重視する生徒にとって大きなメリットとなっています。また、小学講座の特徴であるキャラクター中心の世界観を継承しており、馴染みのある雰囲気が学習への親しみやすさにつながります。

学習スタイルの柔軟性 進研ゼミは「学年式」を採用しながらも、学習の遅れを取り戻すための「さかのぼり機能」を備えています。ただし、さかのぼり学習ではキャラクターによる解説ではなく、プロ講師によるレクチャーが行われます。この点について、お子さまが抵抗なく取り組めるかを確認しておくと良いでしょう。それから、さかのぼり範囲は中学までとなるため小学範囲に苦手を残しているお子さまには適していません。また、学習のスタート時に子どもが「どこから始めればいいのか」が分からない場合のサポート体制がないため、「学年式」を主軸とした教材という位置づけで補助的に活用する形が理想です。

出席扱いの対応 進研ゼミはさかのぼり機能を利用することで出席扱いの条件を満たすことが可能です。ただし、学習履歴の提出が可能なハイブリッドスタイルか中高一貫スタイルのコースに限定されているため、利用する際はいずれかを選ぶようにしましょう。出席扱い制度を適用してもらうまでの資料集め(文科省の資料、教材パンフレット等)、一連の説明や交渉は保護者が行う必要がありますので事前に準備していきましょう。

学習サポートの充実 AIチャットを活用した質問対応機能を搭載しています。先生に直接質問することが難しい不登校のお子さまでも、疑問を解消しながら学びを進めることができます。さらに、進路相談の窓口も充実しており、高校受験に向けた頼れるサポート体制が整っています。

進研ゼミは、定期テスト対策や学年式の学習を中心に据えながらも、柔軟な学習機能を備えた通信教育教材として、多くの生徒の学びを支えています。学習と部活動、将来の内申点対策を両立したい方におすすめの選択肢です。

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タブレット完結型で最先端技術を融合「スマイルゼミ」

スマイルゼミの特徴

スマイルゼミは、専用タブレットで学習を完結させる通信教育サービスです。紙の教材を一切使用せず、学習コンテンツがすべてタブレット内に収められている点が特徴的です。

このスタイルを活かし、AIが解答を蓄積・分析して日々の学習計画に反映させる仕組みを搭載しています。進研ゼミ同様、テスト対策の強さをウリにしており内申点対策を重視する生徒におすすめの教材です。レクチャーは「Coachez(コーチーズ)」と呼ばれるAIが講師役となり、対話型で進行します。AIの最先端技術を楽しめる世界観を好むお子さまには、スマイルゼミが合うのではないでしょうか。

学習スタイルの柔軟性 スマイルゼミでは「学年式」を採用しつつ、学習の遅れを補う「さかのぼり機能」を備えています。ただし、さかのぼり学習では、プロ講師によるレクチャーが行われます。この点について、お子さまが抵抗なく取り組めるかを確認しておくと良いでしょう。さかのぼり範囲は中学までとなるため小学範囲に苦手を残しているお子さまには適していません。また、学習開始時の「どこから学び始めればいいのか」という点については、進研ゼミ同様にサポートがやや弱い部分もあります。スマイルゼミを利用する際は、「学年式」を主軸とした教材として補助的に活用するのが理想的です。

出席扱いの対応 スマイルゼミのさかのぼり機能を利用することで、出席扱いの条件を満たすことが可能とされています。公式での対応方針は示されていませんが、口コミではその実績が確認できます。出席扱い制度を適用してもらうまでの資料集め(文科省の資料、教材パンフレット等)、一連の説明や交渉は保護者が行う必要がありますので事前に準備していきましょう。

学習サポートの充実 2025年4月1日から導入された「Coachez(コーチーズ)」は、質問対応機能を兼ね備えたAI講師として活躍。「わかるまで教えてくれる」をコンセプトにしており、今後の利用者満足度に注目が集まっている機能です。

スマイルゼミは、タブレット完結型の学習スタイルと最先端技術を融合させた通信教育として、革新的な学びを提供しています。シンプルかつハイテクな学習環境を求めるお子さまに最適な選択肢と言えるでしょう。

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プロ講師の授業を低価格で「スタディサプリ」

スタディサプリの特徴

スタディサプリはリクルートが提供する通信教育サービスで、月額1,815円~という圧倒的なコストパフォーマンスが最大の魅力です。専用端末の購入が不要で、一流講師による授業動画が豊富に揃っており、不登校の中学生にも質の高い授業を受ける機会を提供してくれます。

学習スタイルの柔軟性 スタディサプリは「無学年式」を採用し、小学1年生から高校3年生までの範囲で戻り学習や先取り学習が可能です。全てプロ講師によるレクチャーになるので、お子さまが抵抗なく取り組めるかを確認しておくと良いでしょう。それから、学習内容を定着させるには「授業」と「演習問題」の両輪が必要ですが、スタディサプリの演習問題は選択式が中心で、問題数も少ないため応用力を養うには不十分な面があります。記述問題も一部ありますが、「ノートに書いてみよう」と端末外での作業となります。演習量を補うには市販のワークを併用することをおすすめします。

さらに、スタディサプリでは学習スケジュールの管理については進研ゼミやスマイルゼミのように教材側がコントロールするのではなく自主性に任されています。自分のペースで学習を進めることができるぶん、自分でスケジュールを管理し目標に向けて活用できるお子さまに適していると言えるでしょう。これらから一見すると負担が大きく思われるかもしれませんが、それ以上にコストパフォーマンスが魅力の教材と言えます。

出席扱いの対応 無学年式の採用により、出席扱いの条件を満たすことが可能です。公式での方針は示されていませんが、自治体での採用が多い教材であり、自治体発信による実績が確認できます。個人利用の場合は、学校での出席扱い制度を適用するための交渉や準備は保護者が行う必要があるため、事前の準備が必要そうです。

学習サポート スタディサプリには質問対応や進路相談などのサポート機能がありません。最近では自治体や学校向けに注力しており、先生がそばにいる前提での構成に進化している印象があります。一方で、個人利用者向けには機能を絞り込むことで低価格モデルを実現しています。

とにかく安さを重視したい家庭には、スタディサプリが最適な選択肢と言えるでしょう。必要に応じて市販教材を併用し、費用対効果を最大限活かすことで、効率的な学びを実現することができます。

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無学年で体系的に学ぶ「すらら」

すららの特徴

すららは不登校支援に力を入れている通信教育サービスです。「分からないが分かる」をコンセプトに無学年式を採用し、独自の体系的な学習マップを用いることで、最短ルートでの理解を重視した学力スタイルを実現しています。学校の授業についていけなくなったお子さまや、基礎からやり直したいお子さまに最適な選択肢です。

学習スタイルの柔軟性 すららは小学1年生から高校3年生まで対応した「無学年式」を採用しており、戻り学習や先取り学習が可能です。授業はオリジナルのキャラクターが先生役を務め、生徒役のキャラクターも登場することで没入感のある学習体験を提供します。特に、人の姿が登場しない教材を好むお子さまに向いていますが、この点についてはお子さまが取り組みやすいかどうかを確認すると良いでしょう。また、学習開始時に「どこから学び始めればよいのか」という迷いが生じた際には、学習サポーター「すららコーチ」がしっかりサポートしてくれます。「学年式」のように教科書に沿った学習も、「教科書から選ぶ」機能によって柔軟に対応可能です。

出席扱いの対応 無学年式を採用しているため、出席扱いの条件を満たすことが可能です。すららは不登校支援に注力しており、出席扱い制度に精通している点が大きな強みです。全国の実績事例を公式HPで紹介しているほか、保護者が学校と交渉する際のサポートも充実しています。依頼文書の提供や、専門担当者が学校との交渉を行うなどの支援を行っています。また、多くの自治体、オンラインフリースクールがすららを導入し、出席扱い制度についての指南を受けている状況も、その実績を証明しています。

学習サポートの充実 お子さまが自分のペースで学びたい場合、学習マップを順番に進めることで無理なく学習を進めることができます。また、プロの先生に学習設計や進捗管理を任せることも可能です。「すららコーチ」と呼ばれる学習塾の経験豊富な先生方が、お子さまに合った学習カリキュラムをオーダーメイドで作成し、進捗管理や励ましを通じて学びを丁寧にサポートします。さらに高校への進路をはじめ、保護者からの相談にも柔軟に対応しながら、「寄り添い」をテーマにした支援を提供しています。

すららは、学びに悩むお子さまだけでなく、保護者にも寄り添い、学びと心の支援を行う通信教育サービスです。お子さまが未来への一歩を安心して踏み出せる環境を整え、多くの家庭から信頼を寄せられています。未来を切り拓くための頼れる存在として、少しでも力添えができれば幸いです。

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まとめ

不登校の中学生が自信を持って学びを続けるために 学習を継続するためには、自分に合った通信教育を選ぶことが鍵となります。本記事では、代表的な4つの通信教育を5つの選び方のポイントとともに紹介しました。お子さまにとって最適な学びのパートナーを見つける手助けとなれば幸いです。どの選択肢を選ぶにせよ、お子さまの未来を明るく照らす第一歩になることを願っています。



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監修:佐々木章太

(株)すららネット 子どもの発達支援室 室長

すらら家庭学習サービス部門事業責任者。通信教育市場における10年以上の経験を持ち、ICTを活用した出席扱い制度の第一人者として知られる。2015年からは制度に関する啓蒙活動を先導し、専用窓口の設置や学校提出用オリジナル申請書を作成し市場浸透に尽力。2019年には文部科学省を訪問し、出席扱い制度の課題解決に向けた提言を行うなど、制度認定の効率化とスマート化を推進してきた。保護者、学校、自治体との連携支援に加え、近年ではオンラインフリースクール事業者へのノウハウ提供にも注力。出席扱い制度の普及と進化に多大な貢献を果たし、子どもたちの学びを支える仕組みづくりに情熱を注いでいる。

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