“自分が変わらなきゃ”から始まった3回目の参加 -未就学児ママが見つけた親子の変化-
「一人じゃ続けられないなって思って、何度も繰り返し参加させていただきました」――。ASD・ADHD・DCDの傾向が見られる未就学児の息子さんを育てるKさん。朝の支度やご飯、お風呂、帰宅時など、日常のあらゆる場面でトラブルが絶えず、心の中では「もうやだ」と思ってしまうことも。そんな自分を責めながら、「私が変わらなければ」と決意して挑戦したのが「ほめビリティ ペアレンティング」でした。3回参加する中で少しずつ見えてきた“変化の種”とは――。
【ほめビリティの公式サイト】私が変わらないと”と思った3歳児との毎日

─ まず、最初に「ほめビリティ ペアレンティング」に参加された当時のことから伺えますか?
はい、最初に参加したのは子どもが3歳の頃です。言葉のやりとりはできるようになっていたので、参加しても大丈夫かなと思ったのを覚えています。当時は保育園に通っていたのですが、朝の準備も、ご飯も、お風呂も…とにかく生活全般がうまくいかず、毎日イライラしてしまっていました。
─ 特に困っていた場面はどんなときでしたか?
一番大変だったのは、「帰るよ」と言っても家に入ってくれないことでした。1時間でも2時間でも地面に寝転んで「やだー!」って暴れて…。ご飯も食べ始めてもすぐに席を立ってしまうし、着替えも進まないし、お風呂にもなかなか入らない。もう毎日がバトルで、本当に「これはいかん」と思っていました。何よりつらかったのは、そんな状況の中で、私自身が「もうやだ」って思ってしまっていたことです。ご飯を作っても食べてくれないと「じゃあもう作らないよ」と言ってしまったり、それを言ってしまう自分がまた嫌になって、自分のことも子どものことも可愛く思えなくなる瞬間があって…。そういう気持ちになるのが、本当にしんどかったです。
─ 「子どもが言うことを聞かない」だけでなく、「自分が子育てを楽しめなくなっている」苦しさも大きかったのですね。
一人じゃ続けられない”からの再挑戦
─ そんな中で、「ほめビリティ ペアレンティング」に出会われたんですね。
はい、SNSか何かで「すらら」さんを見かけて、「ほめビリティ ペアレンティング」の ”みんなでやる” というスタイルに惹かれました。実は以前にも別の子育てプログラムのようなペアレントトレーニングを受けたことがあって、そのときは一時的に勉強していたのですが、期間が終わるとだんだん内容が薄れてしまって、気持ちが続かなくなってしまったんです。私はどうやら、一人で頑張るのがあまり得意ではなくて。「みんなが頑張っているから自分もやろう」という気持ちが強いタイプなので、仲間と一緒に続けられる環境があるという点で、「ほめビリティ ペアレンティング」は自分にとても合っていると感じました。
─ 実際に始めてみて、どんな印象でしたか?
最初は、思うように参加できなかったんです。でも、動画を見返してメモを取ったり、他の参加者さんの書き込みを読んだりして、自分なりに得るものはたくさんありました。印象的だったのは、参加されている方に小学生の親御さんが多かったことです。最初は少し環境の違いを感じましたが、それでも皆さんがそれぞれのステージで苦労されている様子に触れて、「あ、どの時期にも大変さがあるんだな」と感じて、安心できました。あと、メンターさんをはじめ、他の方からのアドバイスもありがたくて、ちょっとした一言でも「そっか」と気づかされることが多くありました。自分の生活に“他人の目”が入ることで、新しい視点をもらえるのは本当にありがたいことだなと感じました。
3回目の参加でやっと見えてきた“変化の種”

─繰り返しご参加くださって、本当にうれしく思っています。Kさんが「また受けたい」と思ってくださったのは、どんなお気持ちからだったんでしょうか?
私は本当に飽き性で、最初はなかなか最後まで続かなくて…。でも、学んだことをしっかり身につけたかったんです。特に「効果的な指示」や「正の罰※」の部分が難しくて。小学生になる前にそこをきちんと理解しておきたくて、また受けることにしました。
※「好ましくない行動」に対して嫌な刺激(怒る・叱るなど)を与えることで一時的に行動を抑える方法です。効果が短期的で持続しない・怒られることが注目になってしまうため「ほめビリティ ペアレンティング」では推奨していません
─ 印象に残っている変化や、実践してよかったことはありますか?
「スル褒め※」の場面が特に印象的でした。ご飯のときに席を立ってしまっても、構わずにこちらはご飯を続ける。最初は「ママ無視しないで!」って怒っていたのに、次第にその言動に意味がないと感じたのか、「ママ、一緒に食べよう」と戻ってきたりするようになって。子どもなりに気持ちが変化していったのが分かりました。それまでは「食べないならもう作らないよ」とか、つい感情的に怒ってしまっていたんです。でもそれって、ただ感情をぶつけていただけで、何も伝わっていなかったなと気づきました。今は意識して、冷静に対応できるようになったと思います。
※子どもの行動を「良い」「よくない」「やめてほしい」に分け、よくない行動は感情的に反応せず無視し、望ましい行動を見つけてほめる対応法
─「叱る」ではなく「スルー+褒め」で、子どもが自分で気づいて行動を変えたんですね。Kさん自身の対応も冷静になり、確かな手応えを得られたのだと思います。
任せてくれる夫”との距離感も変わった

─ ご家族やお子さんの様子に、どんな変化がありましたか?
自分が取り組んでいることについて、夫に「今は口出さないで」と伝えられるようになりました。以前は、息子のふるまいに対して夫が怒鳴ってしまうことも多かったのですが、私から「今は学びながらやっているから、ここはちょっと任せてほしい」と伝えることで、少しずつ任せてもらえるようになってきました。褒められると「もっとやってみよう」ってなるみたいで、着替えも最初はズボンだけだったのが、今では「見て見て!」って全部着て見せてくれるようになりました。「自信がついたんだな」と感じる場面が増えて、成長を感じます。
─ 未就学児の時点で参加されたことで、良かったと感じた点はありましたか?
先輩方の困りごとも含めて、子どもたちの反応なども本当に参考になることしかなかったです。たぶん一番うちの子が最年少だった時も多かったと思うんですけど、もうプラスでしかなかったんじゃないかなって。小学生の親御さんの投稿を見ながら、「この先こんなことで困るのか」と知れたことで、逆に「早く始めてよかった」と思えることが多かったです。最初は「うわ、小学生になってもこうなっちゃうのかな」と心配もあったけれど、実際のやりとりを見る中で「あ、こんな考え方もあるんだな」とポジティブに受け止められるようになっていきました。
─ そうやってたくさんのヒントをもらいながら、ご自身でも実践を重ねてこられたんですね。取り組む中で「ここが難しかったな」と感じたことや、工夫されたことがあれば教えていただけますか?
やっぱり罰の与え方とか、「スペシャルタイム※」の時間をとるのが難しかったです。でも、そのたびにメンターさんに相談するとすぐ返答をもらえたので、安心感がありました。参加者同士のやりとりも参考になって、少しずつ形になっていった感じです。朝の着替えができたら飴を1つ、というルールを取り入れています。最初は「全部着替えができたら1個」としましたが、途中で飽きたり、ご褒美ねだりがエスカレートしてしまったので、今は子どものやる気持続と私のOKできる範囲とで歩み寄り、今は「途中で1個」、「最後までできたらもう1個」と、無理のない形に落ち着きました。
※:子どもが主導して自由に遊ぶ15~20分間の特別な時間で、保護者は指示や評価を控え、子どもの良い行動を見つけてほめる練習
そっか、そうだね”を大切にしたい

─ 最後に、これからの子育てで大切にしたいことを教えてください。
「子どもは自分とは違う人間なんだ」っていう意識を忘れないようにしたいです。どうしても自分の思う通りにやらせたくなってしまうけれど、子どもには子どもの考えや個性がある。それを尊重して、「そっか、そうだね」とまず受け止めてあげたいなと思っています。
─ 同じように悩む方に、メッセージをお願いします。
迷ったらまずやってみてほしいです。ほめビリティは50日間しっかりあるので、途中でトーンが下がっても立て直すことができると思います。私もみんなの投稿が励みになって戻ってこれましたし、自分も褒められると嬉しくて、「またやろう」と思えました。ほんの一言でも、ぜひ投稿してみてください。

不安や戸惑いを抱えながらも、「子どもとどう関わればいいのか」を模索している方にとって、ほめビリティは一つの支えになるかもしれません。日々の小さなやりとりを変えることで、親子の関係性が少しずつ前向きになっていく。その一歩を安心して試せるように、LINE相談も承っております。よかったら、公式サイトで詳しくのぞいてみてください。
【ほめビリティ公式サイト】