知的障がいとは、18歳までの発達期と呼ばれる時期に知的機能の障がいが現れる状態です。障がいの程度や現れ方は個人差があり、気づかれないまま大人…
「介護福祉経営士」とは、介護事業所の経営マネジメントや人材育成に関わる知識を身に付けられるように設立された資格です。
「福祉サービスでありながら経営力が必要なのか?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、現代では福祉施設の需要が拡大するのに伴って事業所数も年々増えているのが実情です。ライバルが増えていく中で事業所として生き残るためには、サービスの向上はもちろん経営力も必要になります。
今回の記事では、福祉サービスに経営が必要な理由や経営改革を行う際のポイント、介護福祉経営士の資格の役立て方などを紹介していきます。資格を取得するメリットや試験の概要についても解説しているのでぜひ参考にしてください。
この記事を読む方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
- 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
- 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
- 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
- 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」
すららネットでは上記問題を解決するためのセミナーを“期間限定”で開催中です。
放課後等デイサービスの競争に勝ち残る経営者セミナーとして、 『学習支援』を武器に<選ばれる放デイ経営>を目指してみませんか? セミナー参加者限定で”学習教材「オンライン学習すらら」を2週間”無料”で利用できる体験IDもプレゼントしています!
もくじ
そもそも「経営」とは?利潤追求・金儲けではない
「経営」と聞くと、いかに利益を追求するのかを考えるものだと思っている方もいるのではないでしょうか。
福祉サービスにおける経営は、利潤追求や金儲けという意味ではありません。ここでいう「経営」とは、組織として掲げる理念・目標を達成するために限りある経営資源を分配しつつ、競争に耐えて生き残れる組織を作ることを指します。
もちろん利潤追求・金儲けに該当することもありますが、それだけでは福祉サービスの経営は上手くいきません。
福祉サービスに「経営」が必要な理由
障がい者数の増加に伴って福祉サービスの需要も年々増加傾向にあり、全国各地で新たに事業所が開業しています。サービスの向上が見られなかったり、組織の中の不満を放置していたりすると利用者・職員離れが進み、運営を続けるのが難しくなってしまうでしょう。
ライバルとなる事業所は今後も増え続けると予想されます。これから先も利用者に選ばれ続ける施設になり、安定した運営を続けるためには、「経営」に関する力がなければいけません。
福祉サービスで経営改革を行う際のポイント
ここからは福祉サービスで経営改革を行う際のポイントを紹介していきます。
【福祉サービスで経営改革を行う際のポイント】
- サービスの質の向上をメインに行う
- 現代の問題を捉えてニーズに応える
- 職員も満足できる環境を整備する
それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
サービスの質の向上をメインに行う
先ほどから述べているように、競争の激しい福祉サービスの業界で生き残っていくためには、高い質のサービスを提供しなければなりません。
福祉サービスを行う事業所として様々な経営理念や特色があるかと思いますが、その大前提として最も重要なのは「高い質のサービスを提供できる」という点です。福祉サービスで経営改革を行う際は、この「サービスの質の向上」に重点をおいて取り組みましょう。
まずは「利用者がどんなサービスを求めているか」についてしっかりリサーチを行い、時代や状況に合わせたサービスを提供していくことが求められます。
現代の問題を捉えてニーズに応える
需要と供給の拡大が著しい福祉業界では、制度やニーズがこれからも変化していくと予想されます。福祉業界で経営を続けていく上では、現代の問題を捉えて利用者のニーズに応えていくことが重要です。
新たな制度が加わり、利用者の求めるサービスも変化していく時代の流れに合わせて、施設として常にアップデートしていく必要があります。
職員も満足できる環境を整備する
事業所として生き残るためには、利用者だけでなく職員も満足できる環境が必要になります。福祉サービスは対人サービス業です。職員が不満を持った状態で働いていては、利用者にも必ずマイナスな影響が及んでしまいます。
職員が活き活きと働ける環境を構築し、一人一人の知識・技術・意欲の向上が図れるように配慮しなければなりません。
人の意欲は「高めなさい」と声を掛けられて高められるものではなく、仕事への理念に賛同できたり達成感を得られたりすることで高まるものです。経営改革を行う際は手を抜くことなく、職員の満足度アップにも力を入れて取り組みましょう。
福祉サービスの経営改革には介護福祉経営士の資格が役立つ
ここまで福祉サービスの経営改革において重要なポイントを紹介してきましたが、十分な知識がないまま経営改革を行うのは簡単ではありません。
経営改革に役立つのが「介護福祉経営士」の資格です。 介護福祉経営士とは、介護事業所の経営・マネジメント等ができる人材を育成するためにできた資格です。
資格を取得するには、介護福祉に関する法律・リスクマネジメント・財務管理・人材育成などを広く学ぶことが求められ、身につけた知識は経営改革をする上で活かせます。
資格には2級と1級があり、1級の方が難易度は高いです。ここからはそれぞれの内容を解説します。
介護福祉経営士2級
介護福祉経営士2級では、介護福祉経営における基礎知識を身に付けることが求められます。 資格を得るには、試験合格後に審査を経て「介護福祉経営士2級」としての認定を受けなければなりません。
なお、資格認定を受けるには正会員として入会する必要があり、入会金・年会費がかかります。更新の際にも更新手数料がかかるので注意しましょう。
介護福祉経営士1級
介護福祉経営士1級の試験は、2級の資格を持っている人しか受けられません。1級では2級よりも専門性の高い内容を習得しなければいけませんが、実践的な内容が多く知識を活かせる場面もその分増えます。
更新を行う際には、更新手数料を納めた上で選択式の課題をクリアしなければいけません。介護福祉経営士実践研修を受講するか、協会推薦図書の章を一つ選んで1,000~2,000字程度の論述を提出する必要があります。
介護福祉経営士資格を取得するメリット
介護福祉経営士の資格を取得することで経営改革に役立てると先述しましたが、ここからはもう少し詳しく資格取得のメリットを紹介します。主なメリットとして挙げられるのは以下の3つです。
【介護福祉経営士資格を取得するメリット】
- 経営マネジメント・人材育成の知識を得られる
- 施設全体のスキルアップに貢献できる
- キャリアアップ・転職で武器になる
それぞれの内容を見ていきましょう。
経営マネジメント・人材育成の知識を得られる
資格取得に向けた勉強を行う中で、経営マネジメント・人材育成に関する知識を得ることができます。
管理者や施設長として働く場合、職員が働きやすい環境を整えたりキャリアアップの仕組みを作ったりする力が必要です。他にも、経営を安定させる上では補助金・助成金に関する知識を身に付けたり、コスト削減の方法を知っておいたりすることが求められます。
介護福祉経営士の資格では、こうした様々な知識に加えて介護福祉に関する法律も学ぶことが可能です。正しい知識を体系的にしっかり身に付けられる貴重な機会だと言えます。
施設全体のスキルアップに貢献できる
正しい知識を身につけて他の職員にも学んだ内容を広めることができれば、施設全体のスキルアップにつながります。研修の機会やスキルアップを支える仕組みを整え、知識や技術を共有していくことが大切です。
職員の提供するサービスの質が向上すれば、利用者からの評判も必然的に上がるので巡りめぐって施設の利益となるでしょう。
キャリアアップ・転職で武器になる
介護福祉経営士の資格は施設のために活かせるだけでなく、キャリアアップや転職の際に自らの武器となります。
介護福祉経営士として身に付けた経営マネジメントや人材育成の知識は、管理者・施設長に求められるものです。資格を持っていれば十分な知識があるとすぐに分かるため、キャリアアップや転職の際に有利に働きます。同じ条件の人材なら、有資格者が採用されることも多いです。
介護福祉経営士資格の試験の概要
では、実際に介護福祉経営士の資格試験がどのようなものなのか、試験の概要を見ていきましょう。
【介護福祉経営士資格の試験の概要】
- 受験資格
- 試験の方式
- 試験の内容
- 試験の合格率
上記の4点に分けて内容を紹介していきます。
受験資格
介護福祉経営士2級の場合は、受験資格は特に定められていません。年齢・学歴・国籍等の制限はなく、誰でも受験することが可能です。
ただし、先ほども述べたように1級は2級の資格を持っている人しか受験することができないので注意しましょう。また、1級・2級ともに「成年被後見人および被保佐人でないこと」が条件です。
試験の方式
介護福祉経営士の試験は、2018年からコンピュータを利用して受験するCBT方式になりました。試験後にその場で合否が分かるのが大きなメリットです。
2級の場合は、60分の試験時間の中で全40問の問いに答えます。1級は試験時間が80分で問題数は50問です。なお、試験会場にはテキストの持ち込みが禁止されているので注意してください。
試験の内容
日本介護福祉経営人材教育協会の公式サイトによると、試験内容は以下のようになります。
等級 | 科目(大項目) | 科目(中項目) |
介護福祉経営士1級 |
介護福祉経営学 実践Ⅰ |
介護福祉経営概論 |
介護福祉コミュニケーション | ||
事務管理/人事・労務管理 | ||
介護福祉財務会計 | ||
介護福祉経営学 実践Ⅱ |
組織構築・運営 | |
介護福祉マーケティングと経営戦略 | ||
介護福祉ITシステム | ||
リハビリテーション・マネジメント | ||
医療・介護福祉連携とチーム介護 | ||
介護事故と安全管理 | ||
リーダーシップとメンバーシップ、モチベーション | ||
総合問題 | 社会保障に関する時事問題等 | |
介護福祉経営士2級 | 介護福祉経営学 基礎Ⅰ | 介護福祉政策概論 |
介護福祉経営史 | ||
介護福祉関連法規 | ||
介護福祉の仕組み | ||
高齢者介護と介護技術の進歩 | ||
介護福祉倫理学 | ||
介護福祉経営学 基礎Ⅱ | 医療を知る | |
介護報酬制度/介護報酬請求事務 | ||
介護福祉産業論 | ||
多様化する介護福祉サービス |
上記科目が試験の内容です。公式テキストの全範囲から出題されます。
試験の合格率
試験自体の難易度はそこまで高くなく、例年の合格率は1級・2級ともに60%前後です。
とはいえ、試験に合格するには必ずテキストを用いて十分に勉強する必要があるでしょう。自力での勉強に不安がある場合は試験対策講座を探すのもおすすめです。
まとめ:介護福祉経営士資格は施設の経営改革に大きく役立つ!自分のキャリアアップや転職にも有効
今回の記事では、福祉サービスに経営が必要な理由や経営改革を行う際のポイントに加え、介護福祉経営士の資格について詳しく解説してきました。
「経営」と耳にすると利益の追求だと捉えられることが多いですが、福祉サービスにおいては理念・目標を達成するために限りある経営資源を分配しつつ、業界内で生き残れる組織を目指すことを意味しています。
ますます需要の拡大する福祉サービス業界では、時代やニーズに合わせた組織を目指して経営改革が必要です。サービスの質の向上だけでなく、事業所の職員が働きやすい環境を作ることにも注力しましょう。
「介護福祉経営士」の資格を取得することで、介護福祉に関する基礎から実践的な内容まで幅広く学ぶことができ、経営マネジメント・人材育成に関する知識を得ることができます。
施設全体のスキルアップに活かせるのはもちろん、資格は自分のキャリアアップや転職の際にも武器となるものです。テキストや対策講座を活用して資格の取得を目指してみてください。
この記事を読んだ方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
- 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
- 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
- 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
- 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」
すららネットでは上記問題を解決するためのセミナーを“期間限定”で開催中です。
放課後等デイサービスの競争に勝ち残る経営者セミナーとして、 『学習支援』を武器に<選ばれる放デイ経営>を目指してみませんか? セミナー参加者限定で”学習教材「オンライン学習すらら」を2週間”無料”で利用できる体験IDもプレゼントしています!