ロイヤルスクエア枚方公園の写真

【放課後等デイサービスの収益モデル】儲からないでつぶれる?売上形態や運営するメリットを解説

放課後等デイサービスは、障がいのある就学児童を対象とした「学童」のような預かり施設です。2012年に開始されてから利用者は増加しており、放課後等デイサービスの需要の高さが伺えます。


また、法改正により民間企業による運営を促していることから、事業としても注目度が高いです。しかし、放課後等デイサービスの収益形態や経営に関しての情報を知らない方は多いでしょう。


そこで当記事では、放課後等デイサービスの売上形態や収益モデルについて詳しく解説していきます。
放課後等デイサービスの経営を検討している方はぜひ参考にしてください。



この記事を読む方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?

  • 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
  • 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
  • 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
  • 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」

すららネットでは上記問題を解決するためのセミナーを“期間限定”で開催中です。

放課後等デイサービスの競争に勝ち残る経営者セミナーとして、 『学習支援』を武器に<選ばれる放デイ経営>を目指してみませんか? セミナー参加者限定で”学習教材「オンライン学習すらら」を2週間”無料”で利用できる体験IDもプレゼントしています!

すららネットのセミナー・資料請求はコチラ

放課後等デイサービスとは


放課後等デイサービスとは、障がいのある6歳から18歳までの就学児童を対象とした児童福祉施設です。学童のように子どもの居場所になるだけではなく、個々の特性に応じた活動プログラムや自立支援もおこなっていきます。活動プログラムや自立支援の方法は各事業所によって様々です。


厚生労働省が発表している「社会福祉施設等調査の概況」によると、平成26年に5,267箇所であった事業所は令和2年までに15,519箇所に増加しています。このことから、放課後等デイサービスは社会全体から必要とされている施設であるとわかるでしょう。

放課後等デイサービスの収益について


では、放課後等デイサービスの収益について確認していきましょう。この項では、放課後等デイサービスの収益について以下の要項を解説していきます。

 【放課後等デイサービスの収益について】

  • 放課後等デイサービスの収益形態
  • 放課後等デイサービスは福祉事業の中では儲かっている

それぞれ詳しく確認していきましょう。

放課後等デイサービスの収益形態

放課後等デイサービスの利用料金は、利用者が全て支払うのではありません。医療保険と同様で9割を国が負担する仕組みになっています


利用者の収入に応じて利用料金の一部を支払ってもらい、残りは国民健康団体保険連合に請求をする形です。このため、利用者は少ない負担で放課後等デイサービスを利用できます。


1割が利用者負担・9割が公費でまかなわれるので、利用料金の未納・滞納が起きにくいのも特徴です。

放課後等デイサービスは福祉事業の中では儲かっている

厚生労働省が発表している「令和2年障害福祉サービス等経営実態調査結果」によると、障がい福祉事業活動全体の収支差が1,718,000円であるのに対して、放課後等デイサービス1施設あたりの収支差は3,785,000円です。


つまり、福祉事業全体の中で考えると放課後等デイサービスは比較的高い収益をあげやすく、儲かる事業と言えるでしょう。

放課後等デイサービスの収益モデル


次に、放課後等デイサービスの収益モデルを見ていきましょう。

開設前 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 7ヶ月 8ヶ月 9ヶ月 10ヶ月 11ヶ月 12ヶ月
稼働率 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 90% 90%
収入(千円) 0 2 5 225 454 676 902 1,127 1,659 1,935 2,212 2,488
人件費(千円) 0 728 728 728 728 728 728 728 728 728 728 728
経費(千円) 0 250 250 250 250 250 250 250 250 250 250 250
営業利益(千円) 0 -976 -973 -753 -524 -302 -76 149 681 957 1,234 1,510
初期費用(千円) 7.200 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
キャッシュ残高(千円) -7,200 -8,176 -8,173 -7,953 -7,724 -7,502 -7,276 -7,051 -6,519 -6,243 -5,966 -5,690

上記の収益モデルからもわかるように、放課後等デイサービスでは利用者が少なく稼働率が低い期間は営業利益がマイナスになります。モデルでは黒字となるのが7ヶ月目なので、少なくとも7ヶ月間の運転資金は必要と考えられるでしょう


また、稼働率が70%となった時点で経営は黒字になります。2年目は稼働率90%での運営が見込めるので、キャッシュ残高が黒字になるまでには2〜3年かかることがわかります。

放課後等デイサービスを経営するメリット


放課後等デイサービスは儲かるだけではなく、その他にもメリットがあります。下記に放課後等デイサービスを経営するメリットをまとめました。

【放課後等デイサービスを経営するメリット】

  • 障がいのある子どもの増加で今後も需要が見込める
  • 9割以上が公費負担で利用しやすい
  • 初期費用が小さい

それぞれ詳しく確認していきましょう。

障がいのある子どもの増加で今後も需要が見込める

1点目のメリットは、今後も需要の増加が見込めることです。


文部省が発表している「特別支援教育行政の現状及び令和3年度事業について」によると、特別支援学校も特別支援学級も児童数が増加傾向にあります。
また、通級による指導を受けている児童数も平成10年度から令和1年度で約5倍に増加しています。


障がいのある児童が年々増えていることから、放課後等デイサービスは今後も安定した需要が見込める業界と言えるでしょう。

9割以上が公費負担で利用しやすい

利用料金の9割以上が公費負担である点も放課後等デイサービスの大きなメリットと言えます。放課後等デイサービスの利用料は、多くの場合で月額上限4,600円で利用可能です。


月額上限は利用する世帯の所得で異なり、年間の世帯所得が約890万円までの世帯は4,600円・890万円以上の世帯は37,200円・非課税世帯は0円となっています。


月額上限が低く設定されているので誰でも利用しやすく、利用料金の回収漏れも防げます。

初期投資金額が小さい

福祉事業に新規参入するにあたって気になるのは初期投資金額です。放課後等デイサービスの初期投資金額は、運転資金を含めても1,200万円程度と言われています。


これは同じ福祉事業で初期投資金額が安価とされる高齢者デイサービスよりも小さいので、大変魅力的と言えるでしょう。投資した金額はおおよそ2〜3年で回収できます。

放課後等デイサービスの収益に関するよくある質問


最後に、放課後等デイサービスの収益に関するよくある質問をまとめました。

【放課後等デイサービスの収益に関するよくある質問】

  • 放課後等デイサービスの減算・加算は?
  • 放課後等デイサービスは儲からない?赤字が多い?

それぞれ詳しく解説していきます。

放課後等デイサービスの減算・加算は?

入金額を最大化するためには、減算・加算について把握しておく必要があります下記にそれぞれまとめたのでぜひ参考にしてください。

【放課後等デイサービスの加算】

  • 有資格者配置加算・・・平日9単位/休日12単位
  • 児童指導員等加配加算I(理学療法士等)・・・209単位/日
  • 児童指導員等加配加算I(児童指導員等)・・・155単位/日
  • 児童指導員等加配加算I(その他の指導員)・・・91単位/日
  • 児童指導員等加配加算II(理学療法士等)・・・209単位/日
  • 児童指導員等加配加算II(児童指導員等)・・・155単位/日
  • 児童指導員等加配加算II(その他の指導員)・・・91単位/日
  • 看護職員加配加算I・・・200単位/日
  • 看護職員加配加算II・・・400単位/日
  • 看護職員加配加算III・・・600単位/日
  • 共生型サービス体制強化加算・・・181単位/103単位/78単位
  • 家庭連携加算・・・1時間未満187単位/1時間以上280単位
  • 事業所内相談支援加算・・・35単位(月に1回まで)
  • 訪問支援特別加算・・・1時間未満187単位/1時間以上280単位(月に2回まで)
  • 利用者負担上減額管理・・・150単位(月に1回まで)
  • 福祉専門職員等配置加算I・・・15単位
  • 福祉専門職員等配置加算II・・・10単位
  • 福祉専門職員等配置加算III・・・6単位
  • 欠席時対応加算・・・94単位(月に4回まで)
  • 特別支援加算・・・54単位/日
  • 強度行動障がい児支援加算・・・155単位/日
  • 医療連携加算I・・・500単位/日
  • 医療連携加算II・・・250単位/日
  • 医療連携加算III・・・500単位/日
  • 送迎加算・・・54単位/日(片道)
  • 延長支援加算・・・1時間未満61単位/2時間未満92単位/2時間以上123単位
  • 関係機関連携加算・・・200単位/月
  • 保育・教育等移行支援加算・・・500単位/1回限り

【放課後等デイサービスの減算】

  • 定員超過減算・・・3割減算
  • 人員欠如減額・・・3割減算(5ヶ月以上の欠如で5割減算)
  • 自己評価結果等未公表減算・・・1.5割減算
  • 開所時間減算・・・学校休日に4時間から6時間の開所で1.5割減算/学校休日に4時間以下の開所で3割減算
  • 個別支援計画未作成減算・・・3割減算(5ヶ月以上の欠如で5割減算)
  • 児発管欠如減算・・・3割減算(5ヶ月以上の欠如で5割減算)
  • 身体拘束廃止未実施減算・・・9単位減算/利用者全員1日あたり

加算を意識するとサービス向上や集客につながるメリットもあります。減算の対象となると大幅に収益が減少するので注意してください。

放課後等デイサービスは儲からない?赤字が多い?

放課後等デイサービスが儲からないことはありません。しかし、独立行政法人福祉医療機構の「平成29年度 児童系障害福祉サービスの経営状況について」によると、2017年時点で32.2%の放課後等デイサービスは赤字になっています。


収益モデルを見てもわかるように、事業所の稼働率が利益に直結することは事実です。
つまり赤字を出さないためには、利用者を増やし稼働率を上げる必要があります。


利用者を増やすためには、他事業所との差別化が重要です。
具体例をあげると、専門職員による療育プログラムや地域のイベントの開催などです。昨今ではSNSでの発信も効果的な集客方法と言えるので、他事業所との差別化をはかり安定した収益を得ましょう。

まとめ:放課後等デイサービスは他事業所との差別化で収益が見込める


当記事では、放課後等デイサービスの売上形態や収益モデルについて解説しました。放課後等デイサービスは、特別支援学校や特別支援学級に在籍する児童の増加から今後さらなる利用者の増加が見込めます


しかし、その分新規参入事業者も多く、何もせずに収益が見込めるものではありません。他社に負けないためには、良いサービスや活動プログラムを提供する必要があります。


当記事を参考に放課後等デイサービスの運営を検討してみてください。



この記事を読んだ方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?

  • 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
  • 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
  • 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
  • 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」

すららネットでは上記問題を解決するためのセミナーを“期間限定”で開催中です。

放課後等デイサービスの競争に勝ち残る経営者セミナーとして、 『学習支援』を武器に<選ばれる放デイ経営>を目指してみませんか? セミナー参加者限定で”学習教材「オンライン学習すらら」を2週間”無料”で利用できる体験IDもプレゼントしています!

すららネットのセミナー・資料請求はコチラ