放課後等デイサービスは、障がいのある就学児童を対象とした学童のような施設です。障がいのある子どもの自立支援や保護者のサポートをメインに活動を…
放課後等デイサービスは、障がいのある就学児童を対象とした学童のような施設です。近年では、放課後等デイサービスの需要の高さから民間企業も参入しています。
そんな放課後等デイサービスは今後もサービスの拡大が予想されており、新たに働きたいと考える方も多いでしょう。
そこで当記事では放課後等デイサービスの3つの役割や仕事内容、そして優遇される資格について解説していきます。放課後等デイサービスで働きたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
この記事を読む方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
- 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
- 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
- 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
- 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」
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放課後等デイサービスの基本情報
はじめに、放課後等デイサービスの基本情報を解説していきます。放課後等デイサービスの仕事に就く前に、どのような福祉サービスなのかを知っておきましょう。
この項では下記の基本的な情報を確認していきます。
- 放課後等デイサービスの役割・目的
- 放課後等デイサービスの利用対象者
- 放課後等デイサービスの利用料金
- 放課後等デイサービスの利用方法
それぞれ詳しく見ていきましょう。
放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービスとは、6歳から18歳の障がいがある就学児童を対象とした福祉サービスです。学校がある日の放課後や夏休み・冬休み等の長期休暇に子どもの居場所となります。
また、学校外での集団生活や子どもの特性に応じた個人活動による自立支援も大きな目的の一つです。さらに、障がいのある子どもの家族をサポートする役割も担っています。
放課後等デイサービスは「障がいのある子どもの学童保育」とも呼ばれ、原則として高校卒業まで障がいのある子どもとその家族の支援を行います。
放課後等デイサービスの3つの役割・目的
厚生労働省の「放課後等デイサービスガイドライン」によると、放課後等デイサービスには大きく分けて3つの役割・目的があります。
【放課後等デイサービスの役割・目的】
- 子どもの最善の利益の保障
- 共生社会の実現に向けた後方支援
- 保護者支援
それぞれ詳しく確認していきます。
子どもの最善の利益の保障
1つ目の役割・目的は、子どもの最善の利益の保障です。「子どもの最善の利益の保障」とは、支援が必要な子どもに対して様々な経験や体験を提供し、健全な育成を保障していくことです。
学校や家庭とは異なった放課後等デイサービスの環境で普段では経験できないことを体験し、子どもの健全な育成を促していきます。
共生社会の実現に向けた後方支援
放課後等デイサービスでは、共生社会の実現に向けた後方支援も目的の1つです。学校・家庭以外の集団で生活することで、子どもの地域社会への参加・包容を促していきます。
時には放課後児童クラブや一般の学童と連携をし、専門的な知識・経験に基づいた後方的な支援を行っていきます。
保護者支援
最後にあげられる役割・目的は保護者の支援です。子育て相談をはじめ、放課後等デイサービスでは保護者の時間を保障する支援も行います。
これにより、保護者や兄弟などの家族は心にゆとりを持って子どもと接することができるでしょう。
放課後等デイサービスの利用対象者
冒頭でも触れましたが、放課後等デイサービスの利用対象者は6歳から18歳までの障がいのある就学児童です。原則として18歳までの利用となっていますが、放課後等デイサービスの必要性が認められれば最大で20歳まで利用できます。
利用にあたって障がい者手帳などの各種手帳は必要なく、医師からサービスの必要性を認められれば自治体を通して入所可能です。
放課後等デイサービスの利用料金
放課後等デイサービスの利用料金は有料ですが、利用者の負担は1割のみで残りの9割は公費でまかなわれます。また、世帯の所得に応じて月額上限額が決められており、利用した回数に関わらずそれ以上の費用は生じません
下記に、所得に応じた放課後等デイサービスの月額上限額をまとめたので参考にしてください。
【所得に応じた月額上限額】
- 非課税世帯・・・0円
- 世帯所得約900万円までの世帯・・・4,600円
- 世帯所得約900万円以上の世帯・・・37,200円
この他におやつ代やイベント費など、実費で請求されるものもあります。
放課後等デイサービスの利用方法
放課後等デイサービスの利用を検討したら、まずはじめに医師による診断を受けて「障がい児通所受給者証」を発行してもらう必要があります。障がい児通所受給者証を発行してもらうためには、お住まいの市区町村への申請が必要です。
障がい児通所受給者証を手に入れたら、実際に通いたい放課後等デイサービスの見学を行います。子どもとの相性や場所などの条件に納得したら施設と契約をして利用開始です。
放課後等デイサービスの支援内容
放課後等デイサービスは、障がいのある子どもを預かるだけではありません。利用する事業所によって若干の差はありますが、厚生労働省の「放課後等デイサービスガイドライン」によると大きく分けて下記の4つの活動を行っていきます。
【放課後等デイサービスで行われる活動】
- 自立支援と日常生活の充実のための活動
- 創作活動
- 地域交流の機会の提供
- 余暇の提供
それぞれの活動内容を詳しく確認していきましょう。
自立支援と日常生活の充実のための活動
自立支援と日常生活の充実のための活動では、子どもが将来的に自立した生活を送るための手助けをしていきます。些細な成功であっても肯定することにより、子どもの自己肯定感の高まりも期待できるでしょう。
また、放課後等デイサービスでの活動内容を学校と共有・連携し自立への1歩として繋げていきます。
創作活動
豊かな発想力を育むためには創作活動も欠かせません。放課後等デイサービスの創作活動では、美術や音楽などの形で子どもの自己表現の向上を図っていきます。
また、自然と触れ合う機会を多く設けることにより、季節の変化に興味を持てるようにしたり感性が豊かになるよう努めていきます。
地域交流の機会の提供
社会生活に制限のある障がい児の生活の幅を広げるため、放課後等デイサービスでは地域交流の機会も設けています。具体的には、他の福祉施設との連携・体験イベント・交流会などです。
利用する事業所によって地域交流の幅は異なるので、気になる場合には事前に問い合わせておきましょう。
余暇の提供
学習活動ばかりではなく、子どもがホッと心から落ち着ける余暇の時間を提供することも活動の1つです。子どもが疲れない空間やリラックスできる環境作りをして安らげる余暇の時間を設けていきます。
これらの活動は、子ども自身が自分の力でリラックスできるようにすることも目的です。
放課後等デイサービスは何をするの?主な仕事内容は子どもの能力を引き出すこと
ここまで、放課後等デイサービスの基本情報や支援内容について解説してきました。放課後等デイサービスでは、厚生労働省の「放課後等デイサービスガイドライン」に基づいた様々な活動をしています。
では、実際に具体的な仕事内容について確認していきましょう。下記に放課後等デイサービスの仕事内容をまとめました。
【放課後等デイサービスの仕事内容】
- 利用者の個別支援計画に基づいたプログラムの作成
- 集団活動や個人活動を考える
- 学校や自宅までの送迎作業
- 保護者との面談
- 記録の作成
- 施設の設備点検
- 施設の清掃
上記のように、放課後等デイサービスの職員の業務は多岐にわたります。しかし、最大の仕事は子どもの能力を引き出すことです。自身の組んだプログラムや活動において子どもが成長した喜びは、何ものにも代えがたいでしょう。
放課後等デイサービスで優遇される資格
続いて、放課後等デイサービスで優遇される資格について見ていきます。放課後等デイサービスは児童に携わる仕事である上に、自宅から施設まで送迎の必要性もあるので以下の資格が役立ちます。
【放課後等デイサービスで優遇される資格】
- 児童発達支援管理責任者
- 児童指導員任用
- 保育士
- 普通運転免許
それぞれの資格について詳しく確認していきます。
児童発達支援管理責任者
児童発達支援管理責任者は通称「児発管」とも呼ばれ、児童福祉業界で役立つ資格です。放課後等デイサービスでは現場統括などを任されるので、今後福祉業界で活躍したいのであれば取得しておくのに越したことはないでしょう。
資格取得には、5年以上の実務経験と「児童発達支援管理責任者基礎研修」「児童発達支援管理責任者実務研修」を終了する必要があります。
児童指導員任用
児童指導員任用とは、重度の障がいがある子どものいる事業所に配置が義務付けられている「児童指導員」の職種に就ける任用資格です。
この資格を取得するためには、下記のいずれかの要件を満たす必要があります。
【児童指導員任用になる要件】
- 大学もしくは大学院において社会福祉学・教育学・心理学を専修している学科を卒業
- 2年以上児童福祉施設で実務経験を積む
保育士
保育士は言わずと知れた保育のプロフェッショナルです。保育士の就業場所は幼稚園や保育園が一般的ですが、保育の知識を活かして放課後等デイサービスで就業する方は増加傾向にあります。
保育士の資格を取得するためには、保育士養成課程のある専門学校を卒業する、もしくは保育士試験に合格する必要があります。
普通運転免許
普通運転免許の資格は一見すると放課後等デイサービスに関係なく思われますが、実は非常に重要です。なぜなら、放課後等デイサービスの事業所の多くは送迎も業務の1つとしているからです。
保育関連の資格を保有していなくとも、普通運転免許があれば送迎担当や雑務担当として放課後等デイサービスで十分に活躍ができるでしょう。
放課後等デイサービスで働くメリット・デメリット
最後に、放課後等デイサービスで働くメリットとデメリットを紹介します。放課後等デイサービスは福祉活動として社会に貢献できますが、良い点も悪い点もあります。
メリットとデメリットの双方を理解して、ご自身に適した仕事か判断してください。
放課後等デイサービスで働くメリット
放課後等デイサービスで働くと以下のメリットが得られます。
【放課後等デイサービスで働くメリット】
- アットホームな職場で働ける
- 様々な年齢の子どもと関われる
- 社会貢献になる
- 今後ニーズが増えていく業界である
放課後等デイサービスの最大のメリットは需要の増加です。放課後等デイサービスを利用する子どもの数は年々増加傾向にあります。それに伴い事業所の数も増えているので、放課後等デイサービスでの働き手は今後高い需要があると言えるでしょう。
また、放課後等デイサービスの事業所は比較的小規模であるため、数人規模のアットホームな職場で働けるのも魅力です。
放課後等デイサービスで働くデメリット
メリットがある一方で、放課後等デイサービスにはデメリットもあげられます。下記にデメリットをまとめたのでぜひ参考にしてください。
【放課後等デイサービスで働くデメリット】
- 保育士の知識のみでは全てに対応できない
- 少人数であるため、人手不足に陥りやすい
- 子どもの発達や特徴に合わせた支援が求められるので覚えることが多い
放課後等デイサービスで働く最大のデメリットは人手不足です。少人数制のアットホームな職場である一方で、1人あたりの負担が大きく多忙になりやすいでしょう。
また、子どもの障がいは様々であるため、これまで保育などで培ってきた知識のみでは対処できない場合もあります。
しかし、放課後等デイサービスは福祉業界なので社会貢献の一環となります。デメリットはありますが、障がいのある子どもの助けになる大変やりがいのある仕事と言えるでしょう。
まとめ:支援内容やメリット・デメリットを理解して放課後等デイサービスの仕事を検討しよう
当記事では、放課後等デイサービスの仕事内容や働くメリット・デメリット、就職に役立つ資格について解説しました。
障がいのある子どものサポートをする放課後等デイサービスでの仕事は、決して楽なものではありません。放課後等デイサービスの仕事に就きたい方は、事前に施設の役割や目的をよく理解しておきましょう。
また、保育士や児童指導員などの保育関連の資格を保有している方は優遇される可能性があります。福祉業界で活動したい方や障がいのある子どもの自立支援にやりがいを感じる方はぜひ挑戦してください。
この記事を読んだ方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
- 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
- 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
- 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
- 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」
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