放課後等デイサービスは、6歳から18歳の障がいがある子どもを対象とした福祉施設です。子どもの特性や発達段階に合わせた支援を行う大変やりがいの…
児童発達支援事業・放課後等デイサービスのなかには、子どもの送迎を実施している施設は多くあります。「送迎をしてくれた方が助かる」「安心して預けられる」と感じる保護者も少なくありません。
本記事では、児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎サービスにおける基本的な情報から、加算取得の要件や注意点について詳しく解説します。送迎で重要なポイントや送迎車両の必要台数など、気になる項目についても詳しくお伝えするのでぜひ最後までご覧ください。
この記事を読む方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
- 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
- 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
- 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
- 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」
すららネットでは上記問題を解決するためのセミナーを“期間限定”で開催中です。
放課後等デイサービスの競争に勝ち残る経営者セミナーとして、 『学習支援』を武器に<選ばれる放デイ経営>を目指してみませんか? セミナー参加者限定で”学習教材「オンライン学習すらら」を2週間”無料”で利用できる体験IDもプレゼントしています!
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎サービスとは
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎サービスは、その名の通り「利用する子どもの送迎をするサービス」のことです。施設で準備した送迎車両で学校などに迎えに行き、事業所で過ごした後に自宅まで送り届けます。
平成30年度の報酬改定では、放課後等デイサービスの送迎加算は検討事項とされていましたが、現在も維持されており、サービスの実施により加算を取得しているケースがほとんどです。
自治体によって細かなルールや定められた規定があるため、施設のサービスとして送迎を組み込む場合は、必ず事前に問い合わせておきましょう。
送迎サービスを行えば送迎加算を取得できる
児童発達支援事業・放課後等デイサービスで送迎サービスを実施する場合、送迎加算を取得できます。片道ごとに単位数が決まられており、往復で送迎をする場合は1日で2回分の送迎加算を取得することが可能です。
送迎加算には、「送迎加算Ⅰ」と「送迎加算Ⅱ」の2種類があります。次項から「送迎加算Ⅰ」と「送迎加算Ⅱ」の算定要件と単位数について確認していきましょう。
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎加算の算定要件
先ほどご紹介したように、送迎加算には送迎加算Ⅰと送迎加算Ⅱの2種類があります。それぞれの要件を確認していきましょう。
まず、送迎加算Ⅰと送迎加算Ⅱには共通の要件があります。それが下記の2つです。
学校から事業所への送迎について |
|
家と事業所の間の送迎について | 保護者が送迎の実施を把握し同意を得ている |
上記の共通要件に加えて、送迎加算Ⅰと送迎加算Ⅱにはそれぞれ算定要件があります。詳しく確認していきましょう。
送迎加算Ⅰの算定要件 |
|
(追加要件)
|
|
送迎加算Ⅱの算定要件 |
|
送迎加算Ⅰでは、追加要件を満たせばさらに単位数を得ることができます。送迎加算Ⅰは要件が難しくないので、施設を運営する際は可能な限り取得するようにしましょう。
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎加算の単位数
送迎加算は片道ごとに単位数が決められています。送迎加算Ⅰと送迎加算Ⅱの単位数は以下の通りです。
送迎加算Ⅰ | 54単位(片道) |
送迎加算Ⅰ:追加要件 | 37単位(片道) |
送迎加算Ⅱ | 37単位(片道) |
支援を実施する建物と同一の敷地内での送迎の場合は、加算できる単位数がそれぞれの70%となります。
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎加算の注意点
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎加算は、単純に子どもの送迎をすれば加算されるということではありません。正しく送迎加算を獲得するためには、注意すべきポイントをしっかりと押さえておく必要があります。
【児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎加算の注意点】
- 個別支援計画書に送迎の必要性を明記する必要がある
- 送迎に出た人員は人員配置から除外される
- 徒歩での送迎は基本的に加算の対象外になる
- 送迎の記録を残しておく必要がある
まずはそれぞれの内容をしっかりと把握しておきましょう。
個別支援計画書に送迎の必要性を明記する必要がある
個別支援計画書とは、子ども1人1人に合わせて支援の方針を記載した書類です。送迎サービスを実施する場合、利用している子どもの個別支援計画書に送迎の必要性をしっかりと明記しておく必要があります。
また、今後の実地指導対策の1つとして、個別支援計画書を作成するために必要な情報を集めたり、整理するためのプロセスでもあるアセスメントや相談支援専門員が作るサービス利用計画案との整合性をとることも大切です。
送迎に出た人員は人員配置から除外される
送迎に出た人員は施設内の人員配置から除外されるため、サービス提供時間内の送迎では全体の人員配置基準を下回らないよう注意しなければいけません。
たとえば、定員10名の放課後等デイサービスの場合、児童指導員が2名だけではサービスを提供している時間内の送迎は不可能になります。送迎の人員・施設内に残るスタッフ数を考慮して配置を考えておきましょう。
徒歩での送迎は基本的に加算の対象外になる
送迎加算は基本的に車を使用した送迎が対象となっているため、徒歩での送迎は対象外です。
ただし、細かな条件やルールなどは各自治体により異なります。特例として徒歩や自転車での送迎を許可するケースもあるようなので、まずは一度自治体に問い合わせておくようにしてください。
車を使用しない送迎であっても人員配置のカウントからは引かれてしまうので、サービス提供時間内に行う場合は送迎員の採用は必須です。
送迎の記録を残しておく必要がある
正しく送迎加算を算定するためには、日々の送迎の記録をしっかりと残しておくことが大切です。施設で送迎記録簿などを準備し、しっかりと記録しておくようにしてください。
【送迎の記録として記載すべき主な内容】
- 送迎の担当者
- 送迎する対象者
- 送迎する場所
- 時間
上記の記録すべき内容は自治体により異なるケースも少なくありません。まずは一度問い合わせて、どのような内容を残しておくべきなのか確認しておきましょう。
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎で重要なポイント
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎には、サービスを実施するにあたり気を付けるべき重要なポイントがあります。
【児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎で重要な4つのポイント】
- 子どもへの対応
- 時間を厳守しなければならない
- 運転技術が必要
- 保護者への対応
利用している子どもに安心感を与えながら保護者との信頼関係を築くためにも、ここでお伝えする4つのポイントについてしっかりと理解しておくようにしてください。
子どもへの対応
まず第一に気を付けるべきポイントは、利用している子どもへの対応です。スムーズに車へ誘導するためには、様子を見つつ声をかけながら乗せていきますが、毎回うまくいくとは限りません。
気持ちが不安定なときや不満がある場合、少しのことでも「嫌だ」「行かない」と車に乗ることを拒むこともあります。無理やり乗せるのではなく、声かけを工夫するなど、子どもの気持ちを落ち着かせながらサービス提供することが大切です。
時間を厳守しなければならない
送迎の時間をきっちり守ることも大切なポイントの1つです。利用している子どものなかには、待つことが苦手な子・そもそも待てない子も少なくありません。少しの遅刻で怒り出してしまうケースもあるため、時間厳守は重要な項目です。
また、送迎場所が学校の門や自宅から近い道など、保護者や先生から直接預かるパターンではないこともあります。こういった場合、時間に遅れてしまうと子どもがどこかに行ってしまうなど、大きなトラブルに繋がることもあるので時間には厳しくなります。
運転技術が必要
当然ですが、送迎では運転技術が欠かせません。先ほどお伝えしたように時間厳守が必要なうえに、知らない土地を運転するケースもあります。
また、運転をしながら子どもの様子も把握しなければいけません。トラブルが起きないように配慮しながら安全に送り届けるためにも、運転技術をしっかりと磨きましょう。
保護者への対応
保護者に子どもを引き渡す際にその日の様子などを伝えますが、次の送迎の時間や他の子どもが車内で待っているため、話が短くなってしまうこともあります。
短時間の間に、保護者が「預けて良かった」と思えるように分かりやすく様子を伝え、悩みなどを相談された場合には的確なアドバイスができるようにならなければいけません。
保護者との信頼関係は今後も継続して利用してもらうためにも重要です。安心できない施設に大切な我が子を預けたいとは思いません。短い時間でも保護者へ真摯な対応をして、信頼してもらえるようにすることがポイントです。
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎に関するよくある質問
児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎に関して、よくある質問を2つピックアップしました。同じようなことで悩んでいる方は、ぜひここでお伝えする内容をしっかりと把握しておきましょう。
【児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎に関するよくある質問】
- 送迎車両は何台必要?
- 自宅以外にも送迎できる?
送迎車両は何台必要?
施設を利用している子どもの居宅エリアがまとまっている場合など、送迎に時間がかからなければ1台でも可能になります。
しかし、居宅エリアがバラバラで時間がかかる場合や子どもの人数が多いケースでは、最低でも複数台の送迎車両が必要です。事業所の状況・利用する子どもの住んでいるエリアなどにより必要台数は異なるため、送迎ルートや時間を考慮して見極めてください。
自宅以外にも送迎できる?
基本的には自宅へ送迎するのが原則となります。しかし、下記でお伝えする要件を満たしていれば、実質的に自宅以外への送迎も可能です。
【自宅以外への送迎が可能となる要件】
- 利用者もしくは保護者から事前に同意を得た場所であること
- 特定の場所を定めている
利用者や施設側の都合で特定の場所以外に送迎することはできないので注意してください。
まとめ:児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎では加算を取得できる!送迎サービスを取り入れてニーズに合ったサービス提供を!
今回は、児童発達支援事業・放課後等デイサービスの送迎について解説しました。児童発達支援事業・放課後等デイサービスでは、算定要件を満たした送迎サービスを行えば送迎加算を取得できます。
また、送迎はエリアによっては非常にニーズの高いサービスです。保護者のなかには、送迎が可能かどうかで施設を選ぶという方も少なくありません。
送迎サービスがあることで預けている保護者が安心できるうえに、施設側はサービスの提供により送迎加算を取得することができます。送迎サービスを正しく取り入れるためにも、ぜひ本記事でお伝えした内容を参考にしてください。
この記事を読んだ方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
- 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
- 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
- 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
- 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」
すららネットでは上記問題を解決するためのセミナーを“期間限定”で開催中です。
放課後等デイサービスの競争に勝ち残る経営者セミナーとして、 『学習支援』を武器に<選ばれる放デイ経営>を目指してみませんか? セミナー参加者限定で”学習教材「オンライン学習すらら」を2週間”無料”で利用できる体験IDもプレゼントしています!