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【放課後等デイサービスの多機能型事業所の人員配置基準】現状の割合や運営におけるメリットも徹底解説

現在、放課後等デイサービスは全国的に増加傾向となっているため、生き残るには質の高いサービスの提供はもちろん、黒字化についてもしっかりと考慮しなければいけません。そこで重要となるのが多機能型事業所としての運営です。

しかし、多機能型事業所の概要や通常の放課後等デイサービスとの違いをしっかりと理解できていない方も多くいます。

そこで本記事では、放課後等デイサービスの多機能型事業所についての基本的情報から、指定を受けるための条件や人員配置について詳しく紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。



この記事を読む方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?

  • 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
  • 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
  • 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
  • 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」

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放課後等デイサービスの多機能型事業所とは?

多機能型事業所とは、その名のとおり2つ以上の事業を一体的に行う事業所のことです。具体的には、障がい児通所支援と障がい福祉サービス事業から2つ以上を組み合わせて施設を運営していくことになります。

【多機能型事業所の事業内容】

  • 児童発達支援
  • 医療型児童発達支援
  • 保育所等訪問支援
  • 放課後等デイサービス
  • 障がい福祉サービス事業

厚生労働省の「放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究」によると、多機能型の放課後等デイサービスの中でとくに多いのが児童発達支援との組み合わせです

種類 割合
児童発達支援 86.6%
医療型児童発達支援 0.3%
保育所等訪問支援 12.9%
生活介護 12.2%
自立訓練 1.2%
就労移行支援 1.4%
就労継続支援A型 0.8%
就労継続支援B型 5.0%

引用:厚生労働省「放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究

上記の表のとおり、多機能型の放課後等デイサービスでは8割以上が児童発達支援との組み合わせです。

0歳から就学前の子どもを対象にした児童発達支援と、6歳から18歳の就学児童を対象にした放課後等デイサービスを一体的に行うことで、年齢が原因で支援が途切れることがなくなるため、継続したサポートを提供することができます

放課後等デイサービスの多機能型事業所の現状

厚生労働省の「放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究」によると、全国の事業所のうち放課後等デイサービスの単独型事業所の割合は40.9%、障がい児通所支援の多機能型事業所は37.6%となっています。

多機能型事業所の割合のなかにおける86.6%は、児童発達支援との組み合わせです。現状としては、最も多い事業所のタイプが単独型となっていますが、この多機能型事業所は今後も増加していくとされています。

児童発達支援との一体的な支援はワンストップサービスを提供でき、同じ教室に通い続けられるという大きなメリットもあります。就学による環境の変化を最小限にとどめることが可能です。

多機能型事業所として指定を受けるための条件

多機能型事業所として指定を受けるためには、下記の6つの条件を満たす必要があります。それぞれに対する内容をしっかりと把握しておきましょう。

【放課後等デイサービスの多機能型事業所の指定要件】

  • 利用申し込みに関する調整・職員に対する技術指導等が一体的であること
  • 職員の勤務体制・勤務内容が一元管理されており、異なる場所で実施する事業所間において相互支援体制が整っていること
  • 事業目的・運営方針・営業時間・営業日・利用料などの運営規定が一元的であること
  • 給与・人事・福利厚生などの勤務条件による職員管理が一元的であり、会計に関しても一元管理されていること
  • 苦情の処理・損害賠償などに対する一元的な対応が可能となる体制が整っていること
  • 事業所の場所が異なる場合、約30分ほどの移動可能な距離にあり、なおかつ児童発達支援管理責任者の業務遂行に支障がないこと

条件として重要となるのは、事業が異なる内容であっても事業所としては一元管理されていることです。一体的な運営ができなければ多機能型事業所としては指定を受けられません。

放課後等デイサービスと児童発達支援の多機能型事業所の人員配置基準

放課後等デイサービスとの組み合わせでとくに多いのが児童発達支援です。この2つの組み合わせによる多機能型事業所の場合、通常の事業とは人員配置の基準が異なるため気をつけなければいけません。

ここでは、時間帯や利用定員などの異なる条件に対して、それぞれの正しい人員配置の基準について紹介します。

【放課後等デイサービスと児童発達支援の多機能型事業所の人員配置】

  • 同じ時間帯に利用定員10名でサービスを提供する場合
  • 同じ時間帯に利用定員20名でサービス提供をする場合
  • 時間帯を分けて利用定員10名でサービス提供をする場合
  • 一部時間を重複して利用定員10名でサービス提供をする場合

同じ時間帯に利用定員10名でサービス提供をする場合

2つの事業を行う多機能型事業所の中で、とくに多いのがこのタイプになります。同時間帯で利用定員が10名となる場合の人員配置は下記のとおりです。

【同じ時間帯に利用定員10名でサービスを提供する場合の人員配置】

  • 児童発達支援管理責任者:1名
  • 保育士もしくは児童指導員:2名(常勤1名)

同じ時間帯で支援を行う場合、児童発達支援と放課後等デイサービスのそれぞれに児童発達支援管理者や基準職員を配置する必要はありません。さらに、報酬単位を一番高い「10名以下」で請求できるため、収益としても大きなメリットになります。

しかし、利用定員が10名と限定的になるので、休日には利用定員を超過してしまうことも少なくありません。また、幼少期から就学児童まで幅広い年齢層の子どもを一度に相手にする必要があります。

同じ時間帯に利用定員20名でサービス提供をする場合

事業所を立ち上げた当初は10名を定員としており、その後利用者が増加することによって定員を20名とするケースも多くあります。この場合の人員基準についてみていきましょう。

【同じ時間帯に利用定員20名でサービスを提供する場合の人員配置】

  • 児童発達支援管理責任者:1名
  • 保育士もしくは児童指導員:4名(常勤1名)

定員が20名の場合でも保育士もしくは児童指導員の常勤は1名のみで足りるため、過度な人件費がかかってしまう心配はありません。さらに、定員超過による減算の対象になるリスクも少なく、多くの子どもを受け入れることができます。

しかし、常勤職員の1名がいなければ人員欠如のリスクが上がってしまうため、可能であれば常勤は2名配置したほうが安心できます。また、報酬単価は「11名から20名」と安いカテゴリーとなってしまうのもデメリットの1つです

時間帯を分けて利用定員10名でサービス提供をする場合

「10時から13時までは児童発達支援・14時から17時は放課後等デイサービス」というように時間を分けて運営する場合、それぞれの定員が10名ずつなら人員配置は以下のとおりです。

【時間帯を分けて利用定員10名でサービスを提供する場合の人員配置】

  • 児童発達支援管理責任者:1名
  • 保育士もしくは児童指導員:2名(常勤1名)

同じ時間帯に利用定員10名でサービス提供をする場合と人員配置は変わりません。児童発達支援と放課後等デイサービスのそれぞれの時間で指導にあたらせることで、同じ職員で人員配置を満たすことができます

一部時間を重複して利用定員10名でサービス提供をする場合

「12時から15時は児童発達支援・14時から17時が放課後等デイサービス」となるなど、一部分の時間だけを重複してそれぞれの定員が10名となるタイプの人員配置は下記のようになります。

サービスの提供時間が被る時間帯】

  • 児童発達支援管理責任者:1名
  • 保育士もしくは児童指導員:4名(常勤2名)

【サービスの提供時間が被らない時間帯】

  • 児童発達支援管理責任者:1名
  • 保育士もしくは児童指導員:2名(常勤1名)

この場合、サービスの提供時間が被るか被らないかで必須となる人員配置が異なります。上記の例であれば、14時から15時の1時間が重複しているため、この時間は保育士・児童指導員の人数が4名となり、その内の2名は常勤でなければいけません。

しかし、その他の時間帯であれば2名(常勤1名)で人員が満たされるため、うまく職員の勤務時間を調整して人員を配置すれば、過度な人件費をかけずに運営することが可能です。

放課後等デイサービスと児童発達支援の多機能型事業所のメリット

放課後等デイサービスと児童発達支援が一体になっている多機能型事業所についての特徴や条件などを把握できても、どのようなメリットがあるのかよく分からない方は少なくありません。

ここでは、事業所としての利益や保護者に対する安心感など、さまざまな視点から得られる5つのメリットを紹介します。多機能型事業所だからこそのメリットを正しく理解しておきましょう。

【放課後等デイサービスと児童発達支援の多機能型事業所で得られる5つのメリット】

  • 切れ目のない支援を実現できる
  • 対象年齢の幅が広いことで集客しやすい
  • 長期利用で経営が安定しやすい
  • 同じ場所に長期間通えるので保護者も安心できる
  • 特例を受けられる

切れ目のない支援を実現できる

多機能型事業所として放課後等デイサービスと児童発達支援を運営することで、切れ目のない充実した支援を提供することが実現します。

児童発達支援は対象が未就学の子どもとなっているため、利用者は小学校入学と同時に放課後等デイサービスを利用することになり、別の教室に移らなければいけません。

しかし、多機能型事業所でこの2つの事業を運営していれば、小学校に入学後も同じ場所に通い続けることが可能です。子どもに対して一貫した療育を提供できるのは、非常に大きなメリットと言えます。

対象年齢の幅が広いことで集客がしやすい

児童発達支援の対象年齢は0歳から6歳の未就学児童となり、放課後等デイサービスの場合は6歳から18歳の就学児童です。どちらか一方のみでは、限られた年齢層の子どもしか受け入れることができません。

しかし、多機能型事業所であればどちらの対象者も受け入れが可能となるので集客がしやすいです。その結果、他事業所との差別化を図ることにも繋がります。

集客がしやすくなれば自然に利用者も増加し、経営を順調にすすめていくことができるでしょう。

長期利用で経営が安定しやすい

先ほどお伝えしたように、児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型事業所となった場合は、子どもは0歳から18歳まで通うことが可能になります。長期利用が見込めるため、経営が安定しやすいのも注目すべきポイントです。

現在、全国的にも放課後等デイサービスの数は増えているため、単純に新しい施設を開業するだけでは経営を軌道に乗らせることができません。安定した経営をするためにも、長く利用してもらうことはとても重要となります。

同じ場所に長期間通えるので保護者も安心できる

児童発達支援や放課後等デイサービスなどに通うのは、障がいがあったり発達に特性があったりする子どもです。なかには環境の変化に対応するのが苦手で、新しい事業所に移ることが難しいケースも多くあります。

しかし、児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型事業所であれば、こうした不安や心配を解消することが可能です。同じ場所に長く通えることは保護者にとって大きな安心感につながるため、利用者にとっても多機能型事業所にはメリットがあります。

特例を受けられる

放課後等デイサービスと児童発達支援の多機能型事業所の場合、人員と設備の特例を受けることができます。例えば人員に関する特例の場合、2つの事業で単純に人件費が2倍になると考えがちですが、同一職員が兼務可能なため人件費の増加を抑えられます。

また、施設内の設備も双方のサービスに配慮していれば兼用が可能です。時間帯を分けてサービスの提供をする場合は指導訓練室の兼用も問題ありません。

このように、今まで放課後等デイサービスのみの事業所として運営していたとしても、これまでと同じ人員・設備で2つの事業を提供することができるのも大きなメリットとして挙げられます。

まとめ:多機能型事業所で長期的な支援を提供すれば保護者の安心感と信頼を得られる!

本記事では、放課後等デイサービスの多機能型事業所について人員配置や運営するための条件などを紹介しました。放課後等デイサービスを多機能型事業所にする場合、とくに多いのが児童発達支援との組み合わせです。

児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型事業所では、幅広い年齢層の子どもの受け入れが可能となるので、集客をしやすくなり長期的な安定した経営を実現可能です。また、保護者の安心感や信頼を得ることもできるため、今後もさらに増加していくとされています。

この記事を参考に、ぜひ放課後等デイサービスの多機能型事業所の運営を検討してください。



この記事を読んだ方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?

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