ロイヤルスクエア枚方公園の写真

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介護施設ノウハウで放デイの多角化。
子ども達の才能を伸ばす支援

  • 矢儀田賢志氏
  • 株式会社ロイヤル住建 専務取締役

    矢儀田 賢志氏

    放課後等デイサービス ロイヤルスクエア
    校舎名
    • ロイヤルスクエア枚方公園
    • ロイヤルスクエア牧野
  • 介護施設運営のノウハウを活かした放課後等デイサービス運営
  • 子どもたちが元々持っている才能を伸ばせるような支援
  • 個別療育・運動療育・集団療育・学習支援等の様々なプログラムを行う
  • 管理者・職員に理念や目指す放デイ像を丁寧に説明することで、開設当初から軸がぶれない運営を実現
  • POINT

  • 子どもの能力を押し上げ、可能性を広げたい

    ロイヤル住建では福祉事業として高齢者向けデイサービスや企業主導型保育園、放課後等デイサービス(以下、放デイ)を運営しています。当社は建設業から始まった会社で福祉事業ですが、先代の社長が社会貢献をしたいという想いがあり開設しました。
    放デイの事業は「ロイヤルスクエア枚方公園」と「ロイヤルスクエア牧野」の2事業所を運営しています。
    ロイヤルスクエア開設当初は、私が前職で介護施設を運営している会社で施設長を務めていたこともあり責任者として活動していました。放デイは介護事業と精通する部分があり、スムーズに業務に入ることができました。

    放課後等デイサービス「ロイヤルスクエア枚方公園」の内観

    放課後等デイサービス「ロイヤルスクエア枚方公園」の内観。
    日々、子どもたちの支援を行う

    ロイヤルスクエアは、子どもたちの能力を押し上げたいという気持ちから開設した放デイです。子どもの状態について改善するだけでなく子どもたちが元々持っている才能を伸ばせるように、安全な教室の中で生き生きと伸びる環境をつくり、日々子どもと保護者の方のサポートに取り組んでいます。
    現在ロイヤルスクエアを立ち上げて4年経ちますが、開設当初から理念は変わっていません。4年前はこんな放デイを作りたいなと想像していたことが、今では想像以上のものになっていました。私たちは自分の子どもを入れたいと思える放デイでありたいと考えています。
    そのため療育だけでなく学習支援も両立して行っており、現在は「すらら」を週1回で活用しており、子どもたちや保護者の方から好評です。

  • 介護業界と放デイの人員配置について

    近年、介護業界から放デイに参入するケースが多く、その要因の一つに介護事業でのノウハウは放デイと精通する部分があることが挙げられます。
    例えば、介護施設には適切なケアプランを作成できるようにケアマネジャーを利用者100人に対して1人配置することが必要です。放デイでも児童発達支援管理責任者を障害児支援施設へ1名以上配置しなければなりません。また介護施設は入居者3人に対して常勤1人以上の職員が必要で、放デイは障害児10名までは職員2名以上(1人常勤)が必要です。

    女性の写真

    このように人員配置が似ていることが、介護業界から放デイへの参入ハードルを低くしています。
    また児童指導員や児童発達管理責任者の資格取得について、高齢者分野の介護職として働いた経験も実務年数に算定できるため、人材の流動性が高いです。

  • 「一人ひとりに合わせた支援」が
    放デイのあるべき姿

    利用者に合わせて放デイ運営者もステップアップを

    私の子どもの話になりますが、いま支援学校の高等部3年生で就労移行支援を考えています。しかし、私としてはすぐに就労を意識しなくてもよいと思っています。学習の習熟度や、やりたいことなどに応じた一人ひとりに合わせて導くことが大切だと考えているからです。
    子どもの特性への対応方法は教科書通りではないと思っています。そのためロイヤルスクエアでは、個別療育・運動療育・集団療育・学習支援等の様々なプログラムを行っています。

    インタビュー中の矢儀田氏

    インタビュー中の矢儀田氏

    例えば、先述した「すらら」での学習支援やデジタルテストを活用した子ども一人ひとりの「困り」に合ったトレーニング、遊びや運動を通し社会性を学ぶ機会の提供、キッズヨガ等に取り組んでいます。
    現在は小学生が多く在籍しているのでこのようなプログラムが中心となっていますが、今後は中高生の支援や居場所づくりをしていきたいと考えています。中高生向けの放デイは少なく、小学校卒業後に就労移行施設に通うケースも少なくありません。しかし中学生で就労移行施設に入所したとして、そこで年齢に合った支援が出来るかということには疑問が生まれます。
    当放デイは4年前に開設した際、小学1年生の子どもが多く入所されました。そして現在は小学4年生の子どもが一番多く、あと2年程で中学校に進学します。そう考えると私たちは中高生に対応できるようにステップアップしなければなりません。開設以来ずっと来てくれる子どもたちの成長を応援し続けていける会社でありたいと思っています。

  • 常に利用者目線でいることで、
    利用者にも職員にも選ばれる放デイへ

    障害福祉サービス等報酬改定があり、私たちも対応を急いでいます。このような状況の中においても障害福祉サービスが必要な方たちへの支援を充実させていきたいと考えています。
    放デイは全国に約18,000事業所を超え利用者にとって身近な施設となりました。そうした中で、地域で選んでもらえる放デイとなるために、利用者の方に喜ばれるサービスを提供することが大切です。

    ロイヤルスクエア枚方公園にて『すらら』で学習するお子さんの様子

    ロイヤルスクエア枚方公園にて『すらら』で学習するお子さんの様子

    ロイヤルスクエアは保護者の方に運営方針やプログラム内容に高く評価をいただいておりますが、それは4年間運営するうえで保護者の方とコミュニケーションを取ってきたからであり、施設の良さをわかってもらうには時間がかかります。関係を構築する前に選んでもらうためのフックの一つとして「すらら」を導入しています。
    また働いてくださる管理者や職員の方に選んでもらえる会社でなければならないと考えています。そのために理念や私たちが目指す放デイ像を丁寧にお伝えして、体系的に運営ができるようにしています。例えば、運営している放デイ2事業所同士のコミュニケーションの促進や会社としての考えを伝える場として月1回の合同研修会を行っています。
    そして評価基準に「理念に基づいているか」と項目を設けて、それを体現できていたら実績として評価しています。ただ業績を上げればよいのではなく、目指す放デイ像に沿った行動ができているかを大切にしています。

  • 子どもの限界を決めずに
    支援し続ける放デイでありたい

    私たちは子どもの限界を大人が勝手に決めずにサポートをしてあげることを大切にしています。
    ロイヤルスクエア枚方公園には話すことが困難な子どもがいて、小児科医師や言語聴覚士から話すことは今の状態が限界だと診断を受けていて保護者の方もこれ以上の改善は諦めている状態でした。ある日、当放デイの管理者は子どもが今まで言えなかった言葉を話そうとしているのではないかと気づいて、保護者の方と一緒に言いかけていた単語を子どもに何度も話したところ、少しずつですが話せるようになりました。

    子ども達の写真

    上記の体験談があり、私たち大人は子どもの限界を決めてはいけないと改めて思いました。子どもの可能性を広げたいという気持ちと、保護者の方から子どもの勉強の悩みを伺っており、それに対して何か支援ができないかという想いがあり「すらら」の導入を決定しました。現在は今まで休業日であった土曜日を「すらら」の日として稼働しており、土曜日も稼働することでより多くの方に利用してもらえるようになりました。導入当初は土曜日も稼働することに不安を感じていましたが、責任者や職員の協力もあって順調に運用できています。

    先述でもお伝えしましたが、ロイヤルスクエアは子どもたちの能力を押し上げたいという気持ちから生まれた施設です。今後も「すらら」等のサービスを活用し子どもたちが元々持っている才能を伸ばすためのサポートを続け、子どもたちの可能性を広げられるような放デイでありたいと考えています。

  • 矢儀田賢志氏
  • 株式会社ロイヤル住建 専務取締役

    矢儀田 賢志氏

    関西大学卒業後、住友林業株式会社にて約20年間営業職に従事。その後は仕事を通じて携わった福祉の業界へ進むため、2018年に株式会社ロイヤル住建に入社。入社直後より新規事業の立上げ担当者として、ロイヤルスクエアの運営等を行う。2021年より福祉部門の統括責任者として専務取締役に就任。自ら発達障がいの息子を持つ父親でもある。

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