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「ひと呼吸置いたら、娘の違う一面が見えてきた」 ──スマホばかりだった娘と心を通わせた50日間

「褒めるところって、褒めようと思って見つかるわけじゃなくて、何かあった時にちょっと間を置いてふと気づくことがあるんだなと実感しました」中学3年生の娘さんが「勉強しなければいけないのに、スマートフォンばかり見ている」という状態に悩んでいたSさん。スマホを離さない娘さんに対して、褒めるポイントが全く見えなくなっていたと言います。そんな悪循環を抜け出すきっかけとなったのが、『ほめビリティ・プラクティショナー』への参加でした。まずは自分の気持ちに「余裕」を持つこと、そして「ワンクッション置くこと」。50日間の実践を通して見えてきた変化と、親子間に再び穏やかな対話と笑顔が戻るまでの歩みを伺いました。

【ほめビリティ公式サイト】

スマホのことばかり気になり、他の褒めるポイントが見えなかった

――ほめビリティ・プラクティショナー(※以下『ほめビ』)に参加される前は、特にどのような状況に課題を感じていらっしゃったのでしょうか。

娘が中学3年生なので、「勉強しなきゃいけないのにスマホばかり見てる」というのが最大の課題で、今回はそれを自分の中でのテーマにしていました。なんとかして、スマホのことを気にしないようにしたいなと考えていたんです。

もう本当にスマホのことには困っていて、夜寝る直前までずっとスマホを離さない状態でした。起きたらスマホ、寝る時もスマホという生活になっていて、使う時間や部屋への持ち込みといったルールは何もありませんでした。

娘としては「友達からの連絡がいつ来るか分からないから持っていたい」と言っていました。常にスマホを持っている状態なので、私が見ている時に目が合うと「調べ物してただけだよ」と言い訳になったりして、それが常に続いている感じでしたね。

―― 目が合うたびに「調べ物してただけだよ」と言い訳が返ってくる、というのは何とも言えない空気ですよね。そうした中で、娘さんの良いところに目を向ける余裕はありましたか。

スマホのことばかり気になってしまって、それを見ていると他の褒めるポイントが全然見えてこなかったんです。「そのこと(スマホのこと)は一旦置いておこう」と思えないような状態でした。

娘は、周りを気にしてキャラクターを演じながら生きているタイプです。 やっぱり女子の友達関係って、強い子との主従関係じゃないですけど「この子には逆らえない」みたいなものがあって。その子からの返信に遅れるとなんかちょっと嫌なことを言われちゃうから返信しなきゃ、みたいな焦りもあったみたいです。

―― 「逆らえない」相手からの返信に追われていた、というのは大人にはなかなか見えない世界ですね。そうした娘さんの事情は、親子の会話にどんな影響を与えていましたか。

「なんでそんなに気にするんだろう?」という思いは常にありました。やっぱり私はスマホで育っているわけではないので、24時間誰かから連絡が来るっていう状況で中学校生活を過ごしていない分、ちょっと理解ができないところがあって。

「学校で会った時に話せばいいんじゃない?」とか、「連絡が遅れたなら、会った時にこういう理由があったよって言えば分かるんじゃないかな」と思うんですけど、全く意見が合わないんです。そこをどう理解していくかというのは、普段から難しいなと思っていました。私のことは何を言ってもいい相手だと思っているようで、感情のままにぶつかってくるので、私もそれに対して「なんでそんなこと言うの?」と言い合いになってしまって。

でも、中学2年生ぐらいからそれも言わなくなってきました。黙って何かをするようになったり、こそこそスマホを見ているのに「勉強してる」「調べ物してる」と言うようになったりしてきて……。何も言ってくれないと、その方が逆に困りますよね。だからこそ、「褒める」っていうのは私たちにとってかなり大事な条件だなと分かりました。

「それも褒めていいんだ」――他参加者の投稿とメンターの言葉が支えに

―― 言い合いになるよりも何も言ってくれなくなる方がつらかった、というお話が印象的です。そうした状況の中で『ほめビ』の50日間がスタートしたわけですが、最初はどんな印象を持たれましたか。

実は最初は、「毎日そんなに褒めることなんてあるのかな?」というところからのスタートでした。オンラインのコミュニティに参加すること自体も初めてでしたし、説明をちゃんと読めていなかったことに1週間ぐらい経ってから気づいて、最初は投稿を見逃してしまっていたりもしました。

でも、他の方が毎日一生懸命褒めているのを投稿で見て、「あ、それも褒めていいんだ」ということにだんだん気がついてきたんです。子どもがこちらの気持ちや状況を気遣ってくれた時に、「それも褒めポイントなんだな」とか。娘が自分の気持ちを少し言ってくれるだけでもありがたいなということに、少しずつ気づいていきました。

―― 「それも褒めていいんだ」と気づけたのは、大きな一歩ですね。そこから実践を続けていくうえで、特に支えになったものは何でしたか。

同じ中学3年生の息子さんがいる参加者の方の存在が大きかったです。私もずっと直接お話をしているような感覚になっていて。同じ中学3年生で同じような状況にあって、行きたい高校の学校見学に行っていたり、最後の合唱コンクールで伴奏をやることについてのお話が出ていたり。うちも伴奏のことで悩んだことがあったので、すごく身近だなと思って。似たような環境の方がいるというのが、かなり支えになっていました。

それに私は意外と文章を書くのが好きなので、投稿することは負担もなく楽しくて、遠くに友達ができたような感覚でお話できたのも嬉しかったです。

あとは、メンターの方のおかげですね。私が投稿するとすぐに私のやったことを褒めてくれるのが、すごく新鮮でした。大人になると、やって当たり前だったりして褒められることってなかなかないじゃないですか。私は自分が上手に褒められているか分からず、ただあった状況を書いているだけだったんですけど、「そこは素晴らしいですね」とちゃんとすくい上げて褒めてもらえるんです。

「あ、これが褒め方なんだな」と少しずつ分かってきて、日常生活の中で褒めるポイントを探すようになったのは、それがきっかけだったと思います。

―― 他の参加者とのつながりや、メンターから自分自身を褒めてもらう経験が、大きな支えだったのですね。 そうした積み重ねの中で、「続けてきてよかった」と実感できた場面はありましたか。

そうですね。投稿を続けていても自分がちゃんと褒められているか実感がなくて、日数も数えていなかったので「今日は何日目?」なんて考えてもいませんでした。でもステージが上がり、ゴールドステージのお部屋に入れてもらえた時に、「あ、やってきて良かったんだな」「ちゃんと褒められていたんだな」という達成感を実感することができました。

「隠さなくてもいいんだ」と気づいたことで生まれた親子・兄弟の変化

―― ゴールドステージに上がったことで、自分では実感できていなかった積み重ねを認められたのですね。 Sさんの接し方や気持ちが変わる中で、お子さんにはどんな変化がありましたか。

スマホをいじっている娘を見てもすぐに怒らなくなったので、子どもの方もちょっと警戒心が解けてきた感じでした。「褒めてくれるんでしょう?」みたいな雰囲気が少し出てきて、緊張感がいい意味でなくなってきましたね。やりたくないことがあって現実逃避でスマホをいじっていたような状況が、なくなってきたのかなと感じています。

―― 「褒めてくれるんでしょう?」という空気が生まれたのは、大きな変化ですね。プログラム終了後も、家庭内の穏やかな空気感は続いていますか。

はい、継続しています。昨日も私の帰りが遅かったんですけど、「お風呂ちゃんと入っといたよ、偉いでしょ!」とか、「明日の夏期講習の予習やっといたよ、偉いでしょ!」と、褒めてもらうのを待っていました。

娘はやっていないことを隠しがちだったんですけど、「別に隠さなくてもいい」と思うようになったのかもしれません。できなくても私が何かしら褒めたりしていたので、そこから「隠さなくてもよかったんだな」という安心感に繋がったんだと思います。

実は開始から2週間ぐらい経ってから、「今こういうプログラムに参加しているよ」と娘に伝えたんです。そうしたら、「楽しそう!」という反応をしてくれて。自分が褒めてもらうとやっぱり誰かを褒めたくなるみたいで、私が洗濯物を畳んでおくと「ちゃんと畳んだね!」と具体的に褒めてくれるようにもなりました。娘に乗せられていますね(笑)。

――「偉いでしょ!」と自分から報告してくれるようになったというのは象徴的ですね。 そうした変化は、お兄ちゃんとの関係などご家庭全体にも影響がありましたか。

兄妹間で直接褒め合うといったことは特にありませんが、私の気持ちが穏やかになった影響は感じています。夫は出張が多くて不在がちなのでほぼワンオペ状態ですが、これまでは私が「勉強してほしい」と必死に出していた焦りを兄が受け取って、一緒になって「なんで勉強しないの」というピリピリした雰囲気を出していたところがあったんです。

私がそうした圧をかけなくなったことで、それがちょっとなくなって。特にお互いを必要以上に気にしなくなったというか、穏やかさがあるのはやっぱり『ほめビ』のおかげだと思います。

思った瞬間に言うのではなく、「ワンクッション置く」ことの大切さ

―― ご自身の焦りが、知らないうちにお兄ちゃんにも伝わっていた、というのは意外な発見ですね。 50日間を通して、これからも大切にしたいと思った関わり方は何でしょうか。

とりあえずこれからも、「褒める」ということは忘れずにいたいなと思っています。その中で実感したのは、褒めるところというのは「褒めよう」と思ってすぐに見つかるわけじゃなくて、何かあった時にちょっと間を置いてはたと気づくことがあるんだなということでした。

なのでこれからも、思った瞬間に何かを言うんじゃなくて、「ワンクッション置くようにする」のは続けていきたいです。これは子育てだけじゃなくて、仕事の上や人との関わりの中でも大事なことだと感じたので、今後も大切にしていきたいと思います。

―― 最後に、同じように思春期のお子さんとの関係やスマホ問題で悩んでいる保護者の方へ、メッセージをお願いします。

思春期はなかなか手ごわい時期かなとは思います。でも、自分に余裕ができると少し違う見方ができるようになるかもしれません。子どもの「褒めるポイント」や「いいところ」を見つけるというのがちょっと分かってくると、関係が良くなるというのを実感しました。

日々生活する中で、ちょっとカリカリする気持ちはあると思いますが、そこを一度立ち止まって、「何かいいところがあるかもしれない」「褒めポイントはここかも!」という心の余裕を持ってみることを、ぜひおすすめしたいなと思います。

―― ありがとうございました。

不安や戸惑いを抱えながらも、「子どもとどう関わればいいのか」を模索している方にとって、ほめビリティは一つの支えになるかもしれません。日々の小さなやりとりを変えることで、親子の関係性が少しずつ前向きになっていく。その一歩を安心して試せるように、LINE相談も承っております。よかったら、公式サイトで詳しくのぞいてみてください。

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