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「物で釣る」は正解だった!子どものやる気エンジンをかける意外な仕組み

「宿題は?」「お片付けしたの?」――毎日同じことを繰り返し言うのは、本当に疲れてしまいます。

お子さまに動いてもらうため、「これが終わったらおやつにしよう」「テストで頑張ったらゲームを買ってあげる」とご褒美を提案しつつも、「ものでつるような子育てでいいのかな…」とお悩みの方は多いかもしれません。

親としては、できればご褒美がなくても、自分から進んで机に向かったり片付けたりしてほしいと願うもの。

では、日々の生活をスムーズに回すための「ご褒美」と、子ども自身の「本当のやる気」は、どのようにつながっていくのでしょうか?

本記事では、2つの「やる気の仕組み」を紐解きながら、毎日の関わり方を少しだけ楽にするヒントを探っていきます。

まず知っておきたい2つの「やる気」の仕組み

外発的動機付けと内発的動機付けの違いを解説する比較図。報酬によるやる気と内面からの意欲の特徴。
やる気には「外からの刺激」と「内からの意欲」の2種類があります。それぞれの特性を理解することが、自発性を育てる第一歩です。

人が行動を起こすときの「やる気(モチベーション)」には、大きく分けて2つの種類があります。

■外発的動機付け(外からのやる気)

ご褒美(お菓子、お小遣い、シール)をもらうため、あるいは罰(怒られる、ゲーム没収)を避けるために行動すること。

特徴: 即効性があり、すぐに子どもを動かすことができる。

■内発的動機付け(内からのやる気)

「楽しい!」「もっと知りたい!」「最後までやりきりたい!」という、子ども自身の内面から湧き上がる興味や好奇心で行動すること。

特徴: 集中力が長く続き、困難なことにも粘り強く取り組める。

最終的に目指したいのは、親が言わなくても自分で動く「内発的動機付け」ですが、いきなりここを目指す必要はありません。

子どもは自分から勉強できなくて当たり前!まずは「外からのやる気」を

やる気が出ない子供に対して、ご褒美(外発的動機付け)をスターターとして行動を開始させるプロセスのイラスト。
やりがいだけでは動けない時、ご褒美は「エンジンをかけるための鍵」になります。まずは動くきっかけ作りが大切です

親としては「自分から進んで勉強や片付けをしてほしい」と願うものですが、現実問題として、子どもが最初から「勉強が楽しくて仕方ない!」となるのは非常に困難です。

大人だって、お給料(ご褒美)がないのに「仕事のやりがいだけで毎日働きなさい」と言われたら厳しいですよね。子どもも同じです。習慣化されていないことや、まだ面白さが分からないことに対して、自発的に動くことはできません。

だからこそ、まずは「外発的動機付け(ご褒美)」が絶対に必要です。つまり、「ものでつる」ことは決してダメなことではなく、止まっている車のエンジンをかけるための「スターター」として、とても理にかなった正しいアプローチと言えます。

「ご褒美」が「自信」に変わり、「本当のやる気」に育つプロセス

外発的動機付けから内発的動機付けへ移行する4ステップ。成功体験と自信の獲得による自発性の育成。
「ご褒美」を「自信」に変えるプロセス。結果だけでなくプロセスを褒めることで、子供は自ら進んで学ぶようになります。

では、ずっとご褒美をあげ続けなければならないのかというと、そうではありません。外発的動機付けを上手に続けていくと、子どもの中で素晴らしい変化が起こり、自然と内発的動機付けへと切り替わっていきます。

その変化のプロセスを見てみましょう。

ステップ 子どもの心理状態 親の関わり方・ご褒美の役割
Step 1 きっかけ 「シールが欲しいから宿題やる!」
(外発的動機付け)
目に見えるご褒美で行動を促す。 まずは机に向かう、片付けるという「行動」を起こさせます。
Step 2 成功体験 「ご褒美のために毎日やってたら、スラスラ解けるようになってきたぞ」 結果だけでなくプロセスを褒める。 「毎日頑張ってえらいね!」と声をかけ、行動を定着させます。
Step 3 自信の獲得 「僕ってやればできるじゃん!分かるって面白い!」 達成感を共有する。 「一人で全部できたね!」と、自分への自信(自己効力感)を育てます。
Step 4 自発性へ 「もっと難しい問題も解いてみたい!」
(内発的動機付け)
ご褒美がなくても動くようになる。 行動自体が楽しくなり、ご褒美は自然と不要になっていきます。

このように、最初はご褒美目当てだったとしても、行動を繰り返すうちに「できた!」という達成感や自信が生まれ、それが「もっとやりたい」という本当のやる気(内発的動機付け)へと育っていくのです。

まとめ:罪悪感を手放して、まずはきっかけ作りから!

叱るのではなく、ご褒美をきっかけに行動を促し、過程を認めるコミュニケーションでやる気を育てる親子の比較。
「早くしなさい」の前に、小さなきっかけと認める言葉を。コミュニケーションの質が子供の自己効力感を高めます。

「ご褒美でつるのは良くないのでは…」と悩む必要はもうありません。ご褒美という「外発的動機付け」は、子どもが自信をつけ、自ら動くようになるための大切な第一歩です。

大切なのは、ご褒美をきっかけにして行動できたときに、「頑張ったね」「ひとりでできたね」とその過程をしっかり認めてあげることです。そのコミュニケーションが、子どものやる気を大きく育てます。

毎日の「早くしなさい!」に疲れてしまったら、まずは分かりやすいご褒美を用意して、お子さまのエンジンをかけてみてください。そして、少しずつ自信をつけていく姿を見守ってあげましょう。

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