MENU
CLOSE

アサーティブコミュニケーションで変わる!イヤイヤ期・反抗期まで使える“親の伝え方”完全ガイド|魔法の言葉リストつき

「子どもにもっと寄り添いたいのに、つい怒鳴って後悔してしまう」「イヤイヤ期や反抗期の対応に疲れ切ってしまう」――そんな悩みを一人で抱えていませんか?

毎日、お子さんのために一生懸命向き合っているからこそ、悩みが尽きないのです。

この記事は、「親の伝え方を整える」ことでお子さまのイヤイヤや反抗期が落ち着き、親子の信頼関係と自己肯定感が育つ「アサーティブコミュニケーション」を、子育てに生かす具体的な方法を解説しています。

イライラやストレスをコントロールするコツ、そして子どもに寄り添いながらしっかりと気持ちを伝えられる具体的な言葉のリストを一緒に確認してみませんか?

子育てと相性抜群!アサーティブコミュニケーション

アサーティブコミュニケーションを子育てに取り入れることは、「子どもの気持ち」と「親の気持ち」のどちらか一方を我慢させるのではなく、両方をできるかぎり大切にしながら関係性を築いていくための土台づくりです。

叱る場面でも感情的に怒鳴るのではなく、落ち着いて自分の思いを伝え、同時に子どもの考えや感情にも耳を傾けることで、信頼関係と自己肯定感が育ちやすくなります。だからこそ、子育てとアサーティブコミュニケーションは相性がよいといえるのかもしれません。

アサーティブコミュニケーションとは?

アサーティブコミュニケーションとは、「自分の気持ち・考え・願い」を率直に表現しながらも、相手の権利や感情も尊重する自己表現のスタイルです。

「攻撃的(自分の主張だけ)」でも「受動的(自分さえ我慢すればいい)」でもなく、「誠実・率直・対等」を大切にしたコミュニケーションです。子育てでは、「ダメ!」と一方的に禁止するか、「まあいいか」と諦めるかの二択になりがちな場面で、「私はこう思うよ」「あなたはどう思っているの?」と対話を増やしていく関わり方とも言えます。

親に寄り添う子育てに必要な三つの姿勢

アサーティブな子育てを実践するうえで、親として意識したいのは次の三つの姿勢です。この姿勢があることで、あなたは自分を犠牲にしすぎず、それでいて子どもの心にも寄り添えるバランスのよい関わり方がしやすくなります。

  • 自分の気持ちに気づき、言葉で表す姿勢:まず親自身が「今、自分はどう感じているのか」に気づくことです。感情を押し殺さず、「私は心配なんだよ」「私は疲れていて、少し静かにしたいんだ」と穏やかに言葉で伝えられることが、アサーティブな子育ての第一歩になります。
  • 子どもの感情を尊重し、受け止める姿勢:イヤイヤや反抗的な態度の裏には、「自分で決めたい」「認めてほしい」といった子どもの自然な欲求や感情があります。「行動はNGだけれど、感じていること自体はOK」と切り分けて伝えることで、子どもは「自分は否定されていない」と感じ、親の話も聞きやすくなります。
  • 親子が「対等な人同士」であると考える姿勢:アサーティブな子育てでは、親も子どもも一人の人間として尊重されるべき「対等な存在」だと考えます。ルールを伝える役割はあっても、それは「力で従わせる」ことではありません。子どもの意見を聞き、理由を説明しながら、一緒に折り合いを探していく姿勢が、親に寄り添われていると感じられる土台になります。

アンガーマネジメントとの違いと共通点

アンガーマネジメントが「怒りのコントロール」(衝動的に怒鳴らないようにする)を中心とするのに対し、アサーティブコミュニケーションは、怒りも含めた自分の気持ちや希望を、相手を尊重しながら伝える具体的な対話のスキルに重点を置きます

共通しているのは、「感情は悪者ではなく、扱い方を学べるもの」という考え方です。アンガーマネジメントで親自身のイライラを落ち着かせ、アサーティブな伝え方で対話を重ねることで、親子双方のストレスを減らせます。

子どものイヤイヤ・反抗期に効くアサーティブな関わり方

子どものイヤイヤや反抗期は、あなたにとってストレスが多い一方で、子どもが自立へ向かって成長しているサインでもあります。この時期こそ、親が感情的にぶつからず、アサーティブコミュニケーションで関わることが、信頼関係と自己肯定感を守るポイントになります。

思春期前・思春期の脳と心の成長

思春期前後の反抗期は、子ども自身もコントロールしきれない感情と戦っている時期です。脳の前頭前野(感情のブレーキ)が発達途上で、情緒が不安定になりやすいからです。「わざと反抗しているのではない」と理解することが大切です。

親は寂しさや不安を感じますが、子どもが安全に失敗できる「ホーム」として、責めずに話を聴ける存在でいることが、反抗期を乗り切る土台になります。

否定しない叱り方と距離の取り方

アサーティブな叱り方の基本は、人格ではなく行動だけを具体的に伝えることです。

  • 「だらしない」とレッテルを貼るのではなく、「約束の時間を30分過ぎて帰ってきたから、心配で待っている間イライラしたよ」のように、事実と自分の感情を分けて伝えます。
  • 子どもが強く言い返してきたときは、あえてその場で言い負かそうとせず、「今はお互い頭に血がのぼっているから、少し時間をおいてから話そう」と距離を取るのもアサーティブです。

親のイライラをコントロールするコツ

どれだけ知識があっても、親が疲れているときは冷静な対応は難しくなります。アサーティブな子育てのスタートは、親自身の心の余裕づくりです。

  • 感情をクールダウンさせる仕組みを日常に組み込む(深呼吸、数秒間その場を離れる、短時間でも一人になる時間を確保するなど)。
  • 完璧な親」を目指すのではなく、「失敗しながらもリカバリーできる親」でいるよう心掛ける。

親が気持ちに余裕を持たせることは、アサーティブコミュニケーションを続ける一番の土台になります。

親が自分自身の気持ちに寄り添う|アサーティブ子育ての基本スキル

アサーティブコミュニケーションを子育てに生かすときの土台になるのが、「よく聴く」「気持ちに共感する」「お互いの境界線を尊重しながらお願いを伝える」という三つの基本スキルです。

傾聴の基本:相づち・質問のポイント

傾聴とは、子どもの話を遮らず、評価せずに、気持ちごと受け止めて聴く姿勢です。

  • 子どもが話しているときは手を止めて目線を合わせ、「うん」「そっか」「そう思ったんだね」などの短い相づちをしながら聞く
  • 「どうしてそんなことをしたの?」と責めるように聞くのではなく、「そのとき、どんな気持ちだった?」「どうしたかったの?」と、気持ちや願いに焦点を当てた質問を意識する

共感の言葉かけで自己肯定感を育てる

共感のポイントは、行動をすぐに正そうとする前に、まず感情に名前をつけて受け止めることです。

例)宿題を嫌がる子どもに「やりなさい」より先に「宿題、めんどうな気持ちなんだね」「やらなきゃいけなくてイヤなんだよね」と言葉にして伝えてみる

子どもに伝えた後、「どうしたら少しラクにできそうかな?」と一緒に工夫を考えると、問題解決力と自己肯定感の両方を育てることができます。

また、「あきらめずに考えていたね」「昨日より自分でやろうとしていたね」と、結果だけでなく努力やプロセスに光を当てる言葉を増やすことも大切です。

境界線を守るお願いの伝え方

子どもの気持ちを尊重する一方で、親として守ってほしいルールもきちんと伝えます。このとき、相手をコントロールする「命令」ではなく、自分の気持ちと必要を伝える「お願い」として表現することがポイントです。

  • 例:「早く片づけなさい」ではなく、「おもちゃが出たままだと転びそうで心配だから、片づけてくれると助かるな」と、自分を主語にして理由とお願いをセットで伝えます。
  • 選択肢を示して「今片づける?それとも絵本を読んでからにする?」と聞くと、子どもも自分で決めた感覚を持ちやすくなります。

わたしメッセージ(アイメッセージ)入門

アサーティブコミュニケーションで最も役立つのが「アイメッセージ」です。自分の気持ちを主語にして落ち着いて伝える方法で、子どもの自己肯定感を守りながら、親の困りごとも伝えられます。

  • アイメッセージの型:①状況の事実 → ②自分の気持ち → ③どうしてそう感じるのか → ④具体的にしてほしいことの順に伝える。
  • 例:宿題をせずにゲームをしている子どもに、「宿題がまだ終わっていないのを見ると(①)、お母さんはすごく心配になるよ(②)。明日のテストに影響しないか気になっているんだ(③)。ゲームの前に宿題を終わらせてくれると安心できるな(④)」と伝えます。
  • ポイントは、「あなたが悪い」ではなく「私はこう感じている」と主語を変えることです。

クッション言葉の使い方

アイメッセージをより柔らかく届けるためには、最初と最後に「クッション言葉」を添えるのがおすすめです。

  • 例:「ちょっとだけ聞いてほしいんだけど」「あなたを責めたいわけじゃないんだけど」と前置きしてから本題に入ると、子どもは身構えずに話を聞きやすくなります。
  • 終わりにも「一緒に考えたいな」「あなたの意見も教えてほしいな」と添えることで、「親の一方的な指示」ではなく「対話の呼びかけ」になります。

言い換えのコツ:ネガティブからポジティブへ

普段の口ぐせを「否定形」から「肯定形」に言い換える意識も大切です。

  • 「早くしなさい」と責める代わりに、「時間通りに出発できると、お母さんはすごく助かるな」と、望む行動をポジティブに描写します。
  • 「もうゲームやめなさい」よりも、「あと10分で終わりにしてくれると、目も休められて安心だな」と、親の願いと理由をセットで伝えることで、子どもも折り合いをつけやすくなります。

シーン別:子どものイヤイヤ・反抗期にも効く魔法の言葉リスト

感情的にぶつかるとエスカレートしがちな日常のシーンで、子どもの自尊心を守りながらルールも伝えられる「魔法の言葉」を紹介します。

シーン ついつい言う言葉(修正版) さっぱりした言葉(事実・要望中心) ポイント
1. 朝、支度が遅い時 「ほら早く!なんでまだ着替えてないの?」(急かし・尋問) 「7時半に出発したいんだ。あと5分で着替えてね。」 「なんで?」と責めるのをやめ、「出発したい時間」だけを淡々と伝えます。
2. ゲームをやめない時 「またゲーム?さっきやめるって言ったじゃない。」(蒸し返し・指摘) 「ご飯ができてるよ。温かいうちに食べてほしいから、キリのいいところで来てね。」 子供の行動(約束破り)を指摘するより、こちらの「今の要望(食べてほしい)」を優先します。
3. 部屋が散らかっている時 「ちょっと、片付けてよ。なんで出しっぱなしなの?」(嘆き・詰問) 「掃除機をかけたいから、今すぐ床のものを箱に戻すか、5分したら箱に戻すの、どっちがいい?」 「だらしない」と責めるニュアンスを消し、「掃除という作業の邪魔」という事実だけ伝えます。
4. 話しかけてきたが忙しい時 「えー、今?忙しいからあとにして。」(拒絶・後回し) 「今メールを打ってて手が離せないんだ。あと5分待ってくれたら聞くよ。」 単に「忙しい」と突き放すのではなく、「手が離せない」状況と「いつならOKか」をセットにします。
5. 宿題に手を付けない時 「宿題やったの?言われないとやらないんだから。」(皮肉・決めつけ) 「夕食後はゆっくりしたいから、今のうちに宿題済ませておいてね」 「やらない性格」には触れず、「後のスケジュール」のためにやってほしいと伝えます。
6. 約束を破った時 「ほらまた。どうして守れないのかなぁ。」(呆れ・ため息) 「約束が守られないと、次はOKしづらくなっちゃうよ。どうしたら守れるか考えよう。」 呆れるのではなく、「次回の許可が出せなくなる(システム上のデメリット)」を伝えます。
7. 買い物をねだられた時 「ダメダメ。この前買ったばかりでしょ。」(正論での否定) 「それが欲しいんだね。でも今月の予算はここまでって決めているから、今日は買えないんだ。」 「この前買った」という過去の事実で説教せず、「予算」という今のルールで断ります。
8. 兄弟喧嘩をしている時 「もう、うるさいなあ。仲良くできないの?」(うんざり感) 「どうしたの?やめなさい。1人ずつ話を聞くから、ケンカしないように一緒にルールを決めよう」 「仲良く」という精神論ではなく、「音が聞こえない」という物理的な不都合を伝えます。
9. テストの点数が悪かった時 「あら、下がっちゃったね。もっと勉強しないと。」(不安からの管理) 「今回は思うような結果じゃなくて、あなたが一番悔しいよね。何か手伝えることはある?」 子どもの感情(悔しさ)をまず承認します。「もっとやれ」と指示する代わりに、親として「手伝う意思がある」と協働の提案をします。
10. 帰りが遅かった時 「遅いじゃない。何やってたの?」(尋問) 「連絡がないと、何かあったのかと思って困るよ。遅くなる時はライン入れてね。」 帰宅後の子供を詰問するより、「連絡がなくて親が困った」という事実を伝えます。

子どものタイプ別アサーティブな親に寄り添う言葉かけ

子どものタイプに合わせて感情とお願いを調整しながら伝えることが大切です。

タイプ 意識したいポイント アサーティブな言葉(例)
敏感で傷つきやすい子 安心できる雰囲気と、評価より「気持ち」に焦点を当てる。 「びっくりしたね」「悔しい気持ちなんだね」と気持ちを言語化。/「さっき大きい声で怒っちゃって、あなたが不安になったかもしれないね。どうしたら明日はもっと穏やかに話せるか、一緒に考えてくれる?」
マイペースで動かない子 「ダメ出し」でなく事実と時間を伝え、選択肢を示す。 「あと10分で家を出るから、今から『着替える』か『持ち物をそろえる』のどっちを先にする?」/「ゆっくり丁寧にやるところ、すごくいいところだよ。ただ、お母さんはバスの時間が気になっているんだ。」
反発が強い子 先に「言い分を最後まで聞く」。親の押しつけを感じさせない。 子どもが「うるさい」と言ったら、「そんなふうに言いたくなるくらい、今イライラしてるんだね」と受け止める。/「意見が違うのはいいけれど、お互いを傷つけない言い方で話したいんだ。」

言葉がけと同時に見直したい親の行動習慣

アサーティブな関わりを続けるために、言葉がけとセットで見直したい行動習慣です。親の心の余裕が増えるほど、アサーティブな関わりが続けやすくなります。

  • 忙しくてもできる一日五分のじっくりタイム:毎日たった五分でも、テレビやスマートフォンをいったん置き、子どもと一対一でじっくり向き合う時間をつくりましょう。アドバイスよりも、「そんなことがあったんだね」「そう感じたんだね」と共感の言葉を返す
  • 否定的な口ぐせをやめるチェックリスト:「早くしなさい」「なんでできないの」「またそんなことして」といった否定的な口ぐせが、一日の中で何回出ているか意識してみましょう。否定的な口ぐせをゼロにすることが目的ではなく、気づいたら立て直せる親の柔軟さこそが、子どもにとって安心できるモデルになる
  • 親自身のセルフコンパッションを育てる:「完璧な親でなくていい」と自分を許し、いたわるセルフコンパッション(自分への思いやり)を持ちましょう。うまくいかなかった日には、「今日もよくがんばったね」「あのとき怒っちゃったけど、次はこうしてみよう」と、自分に対してもアイメッセージで声をかけてみる

今日から使えるアサーティブ魔法の言葉テンプレート集

目的 テンプレート(例) ポイント
感情を伝える (困った) 「ゲームが長くなると、寝る時間が遅くなって私も困っているの。どうしたらいいか一緒に考えたいな。」 「あなたが悪い」ではなく「私はこう感じている」と伝える。
お願いを伝える 「〇〇してくれると助かるな。そうしてもらえると△△ができてうれしいんだ。」 「命令」ではなく「お願い」として伝え、理由とメリットをセットにする。
断る (今はできない) 「今は仕事のことで頭がいっぱいで遊べないの。30分後なら一緒にトランプできるけどどうかな。」 否定せずに、代わりの提案や時間を示す。

子育てに「完璧な親」や「正解の一言」はありませんが、「自分も子どもも大切にするアサーティブな言葉」を少しずつ増やしていくことは誰にでもできます。今日から使える一つのフレーズ、一日数分のじっくりタイムから、親子のコミュニケーションを少しずつ変えていきましょう。

まとめ|アサーティブコミュニケーションで具体的な一歩を!

この記事では、アサーティブコミュニケーションが「自分の気持ち」と「子どもの気持ち」の両方を大切にする、親子の信頼関係を築く土台となることを解説しました。感情的に怒ることを避け、イライラをコントロールしながら、「アイメッセージ」で行動だけを具体的に伝えることが重要です。日々の「魔法の言葉リスト」を活用し、子どもの感情に共感した上で、親自身の心の余裕も大切にしてみてください。アサーティブな関わりを実践することで子どもの自己肯定感を育み、ぜひ、今日から使える具体的なフレーズを使いながら親子関係を豊かなものに変えていきましょう。

編集後記

アサーティブな関わり方は、一朝一夕で身につくものではありません。つい感情が先走ってしまったり、言葉選びに迷ったりすることもあるでしょう。大切なのは「完璧な親」になることではなく、失敗しながらも、お子さんと対話を続けようとするその姿勢です。

もし、あなたが「理屈はわかったけれど、実際の場面だとうまく言葉が出てこない」「自分たちのケースに合わせた具体的な練習がしたい」と感じていたら、その一歩を私たちと一緒に踏み出してみませんか?

【ほめビリティ】は、関わり方の質を見直し、子どもの行動変化を促す実践重視型の研修講座です。参加者同士で励まし合いながら、メンターと伴走し、家庭や教育現場で関係性の好循環を実感する声が広がっています。

「伝え方」を変えるだけで、驚くほどお子さんの表情が変わり、あなたの心も軽くなるかもしれません。まずは、その具体的なメソッドをのぞいてみてください。

ほめビリティについて個人でお考えの方 LINEで相談