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子どもの褒め方|自己肯定感を高め、行動を劇的に変える4つのコツ

子育てや教育、支援の現場において、子どもたちの成長を促す「褒め方」は非常に重要なスキルです。しかし、「どう褒めたらいいのか分からない」「褒めても響かない」と悩む方も多いかもしれません。

この記事では、子どもの行動を強化し、自己肯定感を育むための効果的な褒め方の基本原則と具体的なテクニックを解説します。

なぜ「褒める」ことが重要なのか?

効果的な褒め方のメカニズム:好ましい行動への肯定的注目。指示ではなく「感謝」を伝えることで、行動の強化、自己肯定感の向上、そしてやりたくないことにも進んで取り組む「協力的な態度」を引き出すサイクル。

効果的な褒め方の基本は、「好ましい行動に肯定的な注目を与えること」です。これは単なるお世辞ではなく、行動科学に基づいた明確な効果があります。

■行動の強化につながる

褒められるともっと褒められたいという気持ちから、その好ましい行動を自ら繰り返すようになります。

■自己肯定感が高まる

先生や支援者に認められていると感じることで、子どもは「自分は大切な存在だ」と感じ、自己肯定感が高まります。

■協力的な態度を促す

認められている感覚があると、「やりたくないこと」でも協力的になってくれる傾向があります。

トイレの表示が「綺麗に使ってください」から「いつも綺麗に使っていただきありがとうございます」に変わったことで、清潔さが保たれるようになったという研究結果があります。これは、指示ではなく感謝という肯定的な注目が、人の行動を促す良い例です。

褒め方の種類:実は「すごいね」だけじゃない

「褒める」という行為には、実はさまざまな種類があります。

褒め方の種類 具体的な行動・言葉の例
具体的に褒める 「言われなくても勉強を始めて偉かったね」
励ます 「あともうちょっとだよ、頑張れ!」
気づきを知らせる 「ああ、宿題始めたんだね」「ゴミを拾ってくれたんだね」
態度で示す 微笑む、頭を撫でる、グッドジェスチャーをする
感謝を伝える 「お手伝いしてくれてありがとう。すごく助かったよ」
興味関心を示す 「それ難しい問題だね。今ってどんなゲームが流行ってるの?」

「褒める」=「何々してすごいね、偉いね」だけではありません。相手に関心を持ち、肯定的な注目を向けること自体が「褒め」になります。特に思春期の子どもには、興味関心から入るのが効果的な場合があります。

効果を最大限にするための「褒めるコツ」

即時フィードバックの重要性:本を手に取った「瞬間」に具体的に褒める瞬時ルール。抽象的な評価(「偉いね」)ではなく、「自分で本棚に戻そうとしているね」と具体的な行動を認めることで、子の自信を育てます。

褒める効果を上げるためには、タイミングや態度にも工夫が必要です。

褒めるタイミングの「瞬時ルール」

行動が終わってからではなく、好ましい行動が出た瞬間に褒めることを意識しましょう。

  • 例: 本を手に取った瞬間に「お、自分で本棚に戻そうとしているんだね」と褒める。
  • 例: 宿題を始めた瞬間に「偉いね、自分で宿題を思い出したんだね」と伝える。

褒め方の態度と言葉遣い

要素 工夫のポイント
視線 子どもの目線までしゃがんで褒める。上からだと威圧的に聞こえ、響きにくいことがあります。
表情・声のトーン 明るい表情を心がける。声のトーンをワントーン上げると伝わりやすくなります。余裕がない時は穏やかな表情を意識しましょう。
言葉 シンプルに、短く、簡潔明瞭に。皮肉や批判(「いつもこうしてくれるといいのに」など)は避ける。

抽象的な評価ではなく「行動」を褒める

「あなたはいい子だね」「あなたは賢いね」といった人格や能力を漠然と褒めるのは避けましょう。

最も大切なのは具体的な「行動」を褒めることです。

  • NG例: 「いい子だね、偉いね」
    →自信過剰になる、または「常にいい子でいなければ」とストレスを感じ、自己肯定感が下がる可能性があります。
  • OK例: 「自分から机に向かったの偉かったね」
  • OK例: 「分からなくても挑戦したのすごいよね」

褒められ方によるタイプ分け

子どものタイプによって、響く褒め方が異なります。

タイプ 特徴と褒め方の例
派手に褒められたいタイプ 褒められることが好きな子。「すごい!」「やったね!」とオーバーに褒めるのが有効です。
静かに認められたいタイプ 年齢が上がると思春期に多くなります。「ポンポン」と肩に手を置く、目立たないようにそっと伝えるなど、さりげなく認めましょう。

様々な褒め方を試して、子どもの表情やその後の行動を観察し、どの褒め方が一番響くのかを見極めることが大切です。

褒める時の注意点と応用テクニック

他人と比べるのではなく、「先週の自分」と比較して成長を認める推奨される褒め方。過去の本人と比較することで、子どもの努力が正しく認められ、自己肯定感が低下するのを防ぎます。

褒めるときには、避けたい表現があります。しかし、好ましい褒め方を理解すると、褒めテクニックを日常生活の中で応用できるようになります。

避けるべき比較と推奨される比較

最もNGなのは「他の人との比較」です。

  • NG例: 「お兄ちゃんは言われずに宿題やって偉いのに」「〇〇君は英検に受かったんだって」
    →これは褒めているつもりでも、本人にとってはプレッシャーや批判に感じられます。

代わりに、推奨される比較をしましょう。

  • 過去の自分との比較
    →「先週は声がけ5回で切り替えられたけど、今週は1回でできたね!成長しているね」
  • 世間一般との比較
    →「それができる小学1年生はなかなかいないよ。すごいね!」(全体と比較してプラスに伝える)

思春期・反抗期への「間接的な褒め方」(プロアクティブチップ)

思春期の子どもは、直接褒められると素直に受け取れない場合があります。会話がないケースでは、まず興味関心から始めることが大切です。

  • 関心を示す例:「今どんなゲームが流行っているの?お母さんにも教えてくれる?」
    →直接褒めが響かない場合は、間接的に伝えるのが有効です。
  • 間接的な褒め方:
    →「今日〇〇君、片付け手伝ってくれたんですよ。助かりますよね」と、本人に聞こえるように先生や支援者に話す。
    →「昨日〇〇君が自分から机に向かって偉かったって先生が言ってたよ」と、人づてに伝える。

伝達手段の工夫

会話が難しい場合は、手紙、メモ、SNSのメッセージ機能などを使って気持ちを伝えることも一つの方法です。関係性がまだ築けていない場合でも、間接的な褒め方から始めて大丈夫です。

改善できる褒め方(アクティビティ例)

より効果的な褒め方にするために、具体的な例で確認してみましょう。

状況 従来の褒め方 改善例(具体的な行動に注目)
片付けを手伝った子へ 「ありがとう」と感謝した。 自分で考えて行動してくれてありがとう。助かったよ
周りを気にしすぎる子へ 「あなたはいつも周りのことを考えていて優しいね」 「あなたが優しいのは知っているけれど、今日疲れたって言えたね。気持ちを出せるって勇気のいることだよね
準備で駄々をこねる子へ 「気持ちを伝えてくれてありがとね」 自分で準備して偉いね。暑いのにちゃんと靴を履けたね
漢字テスト80点の子へ 「すごいじゃん。さすがだね」 「すごいじゃん、さすがだね。毎日練習して頑張ったからだよね」(過程を褒める)

まとめ:褒め方は「技術」。磨けば親子関係はもっと輝く

「褒める」ことは、単におだてることではありません。子どもの小さな変化や具体的な行動に光を当て、「あなたのことを見ているよ」というメッセージを届けることです。

「すごい」以外のバリエーションを持つ(感謝、興味、気づきなど)

結果ではなく「具体的な行動」や「過程」を褒める

タイミングは「その瞬間」を逃さない

これらを意識するだけで、子どもたちの自己肯定感は育ち、親子の信頼関係はより強固なものへと変わっていきます。まずは今日、目の前のお子さまの「できていること」を一つ見つけることから始めてみてください。

褒め方のコツはわかっても、いざ日常生活の中で「とっさに言葉が出てこない」「うちの子に合うやり方が合っているか不安」と感じることもあるかもしれません。

【ほめビリティ】は、関わり方の質を見直し、子どもの行動変化を促す実践重視型の研修講座です。参加者同士で励まし合いながら、メンターと伴走し、家庭や教育現場で関係性の好循環を実感する声が広がっています。

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