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「親だから」ではなく、「一人の人として」向き合う—中学受験を経て、子どもとの会話が戻ってきた

「親だからという立場や権利で相手に言わせようとしていたんだろうなって思って。本当に一人の人として、友だちとか夫とか、そういう目線で接しようって意識しました。」
中学2年生の息子さんとの衝突が増え、中学受験をきっかけに親子関係への不安を強く感じるようになった〇〇さん。ペアレントトレーニング(※1)の書籍や講座にも触れる中で、「継続して実践できる場」を求めて「ほめビリティ」(※2)に参加しました。参加前の状況から、実践の中で起きた変化までを、丁寧に振り返っていただきました。

※1 ペアレントトレーニング:育児の悩みを抱える保護者向けに、子どもの行動を理解し、褒め方・指示の出し方などの具体的な子育てスキルを学ぶプログラムのこと

※2 ほめビリティ:ほめビともいう。
行動療法(ABA)に基づき、子どもの「できている行動」に注目して褒めることで、親子関係の改善や子どもの自立を促す弊社が運営するオンライン研修プログラムのこと。

【ほめビリティ公式サイト】

「こうしてほしい」という思いが強く、衝突が続いていた

─ 中学受験をきっかけに親子関係への不安を強く感じるようになったとのことですが、参加される前は、お子さまやご自身はどのような状況でしたか?

やっぱり、私の中で「こうしてほしい」「こうなってほしい」という思いが強かったと思います。
 本人の気持ちや状態を分かっているつもりで、本当は分かっていなかったというか、親という立場を使って都合よく見ていたんだな、と。衝突もすごく多かったです。

男子で中学2年生という、いわゆる思春期の時期でもあって、今ちゃんと理解していないと、この先もっと親子関係が悪くなるんじゃないか、距離ができてしまうんじゃないかという不安がありました。家は本来安らげる場所なのに、私が口出しすることで安らげない場所になってしまったら、悪循環になるな、と感じていました。

親子関係の不安が強まったきっかけ

─ 確かに「家」という空間は家族にとって大切ですよね。
親子関係について、不安を感じ始めたのはいつ頃でしたか?

中学受験の勉強が始まった頃からですね。受験自体は終わって入学したのですが、私の言っていることが一方通行になっているな、と感じるようになりました。小さい頃から塾に通っていて、4年生で受験クラスができたタイミングでテストを受けて入ったんです。 私自身は受験体制の知識もなく、軽い気持ちで受けたら通って、そのまま受験する流れになりました。

「受験は向いていないかもしれない」

─ 受験生活を送る中で、難しさを感じる場面も多かったのですね。
 どのような点が気になっていましたか?

小学生の時にWISCを2回受けたのですが、診断がつくことはありませんでした。ただ、いわゆるADHDの特性に当てはまる部分は多いなと感じていました。忘れ物が多い、部屋の片付けや整理整頓が苦手、視覚的な刺激に引っ張られやすい。コミュニケーションでも、必要以上に相手を責めるような強い言葉を使うことがありました。

一方で、プラモデルやレゴなど、好きなことには長時間集中できるタイプでもありました。
 本人自身も「どうしたら良くなるのか分からない」と困っているように見えて、色付きファイルでプリントを分けるなどの工夫はしていました。

※3 WISC:世界的に利用されている児童向けの知能検査。全体的なIQだけでなく、その子の「得意なこと・苦手なこと(特性)」を把握するために用いられる。

※4 ADHD:「不注意」「多動性」「衝動性」の3つを主な特徴とする発達障害の一つ

本人の「塾をやめたくない」「公立には行きたくない」

─お子さまの特性についてとても真摯に向き合われていたのだなと感じました。
 受験を続けることについて、どのようなやり取りがありましたか?

難関クラスに入れたこと自体が、本人にとって大きかったと思います。私は「無理して続けなくていい」「自分のペースで学べばいい」と伝えていましたが、息子の塾をやめたくない気持ちは強かったです。公立中学校については、小学校と環境が変わらないんじゃないか、という不安があったようです。集団行動や協調性が重視される場面で、先生の指示を理不尽に感じることもあって、それが影響していたのかなと思います。

デジタル制限してもすり抜けが起きていた

─息子さんが中学受験したほうがいいとご自身で決められたこと素晴らしいと思います。
お申込の段階でデジタルのお悩みもあったとのことですが、スマホとの付き合い方については、どのような状況でしたか?

スマホには制限をかけていたのですが、友だちからすり抜け方を教わってきて、制限時間なのに使っていることもありました。夜中まで使ってしまうこともあって、一度預かる形を取ったこともあります。完全に解決したわけではないですが、以前ほど夜中まで、ということは減りました。ただ朝は起きるのがギリギリだったりして、デジタルは生活リズムにも影響するなと感じています。

悩みが重なっていた時期言葉の強さときょうだい喧嘩

─ 参加前、特につらかったのはどのような点でしたか?

一つ一つの問題に、解決の糸口が見えなかったことですね。息子は必要以上に言葉が強いので、反射的に出た言葉でも私には刺さるし、妹との喧嘩で妹がやり込められると、私も庇ってさらに強く言ってしまって。息子と言い合いになる時間がとても辛かったです。

「継続して実践できる場」を求めて

─ペアトレの本も読まれて独自に学ばれていたこともあったと冒頭でお伺いしましたが、 ほめビリティに参加しようと思ったきっかけを教えてください。

中学に入って他社の通信教材を契約したことがありましたが、ほとんど手をつけずに終わってしまって。その時に「この子が一人でやるのは難しい」と実感しました。特性のある子に合いそうな教材としてすららを知り、その流れでほめビを知りました。知識だけでなく、継続して実践できる形がいいと思ったのが理由です。

親だから」ではなく「一人の人として」

─ 実践を重ねる中で、ご自身の関わり方について考える時間も増えていったのですね。 特に印象に残っている出来事はありますか?

その時の感情をそのままぶつけなくなったと思います。頭ごなしに言わないようにしよう、と意識するようになりました。「親だから」という立場で言わせようとしていたことに気づいて、本当に一人の人として、友だちや夫に接するような目線で関わろうと思いました。そうすると、息子も私の言葉を受け取りやすくなった感じがします。

「別に」から、自分から話すように

─ 「親」という役割を下ろして対等に向き合うことで、心の壁が溶けたのですね。その変化は、息子さんの様子にも表れてきたのでしょうか?

前は学校のことを聞いても「別に」「言いたくない」だったんですけど、最近は自分から「友だちと映画に行ってくる」と話してくれるようになりました。好きな漫画の話も、「今これが面白いんだよ」と自分から話てくれます。私がそういうことを「話してもいい相手」になったのかなと感じることが増えました。

自分の関わりが変わり、穏やかな時間が増えた

─息子さんの自己開示が増えたのは、信頼の証ですね。 振り返ってみて、一番の変化は何でしょうか?

自分の行動が少し変わったことで、息子が楽になった部分があるんじゃないかと思えたことです。 家が話しやすく、居やすい場所になって、困りごとも言いやすくなっていたらいいなと思います。
前よりストレスを感じることが減りましたね。

あと息子と娘の喧嘩は、かなり減ったなと感じています。前は激しい喧嘩も多かったですが、最近は比較的落ち着いていて穏やかな空間に感じることも多いです。

これから大切にしたい関わり方

─家が「居やすい場所」になり、喧嘩も減ったというのは何よりの変化ですね。 その経験を経て、これからも大切にしていきたい関わり方を教えてください。

親だから教えなきゃいけない、経験があるから伝えなきゃいけない、という気持ちはもちろんあります。ただ、それよりも前に、親の立場だから、子どもだからではなく、「一人の人」としてちゃんと向き合うことを大事にしたいと思っています。こちらの価値観や正しさを伝える前に、まず息子の話を聞くこと。どうしてそう考えたのか、どういう理由があったのかを知ろうとすること。そういう姿勢を、これからも続けていきたいです。

あとは、息子の特性を理解した上で、必要なところをサポートしていけたらと思っています。無理に変えようとするのではなく、その子の特性を前提にした関わり方をしていきたい、という気持ちです。

同じ悩みを抱える方へ

─ 最後に、同じように思春期や受験をきっかけに衝突が増えたと悩んでいる保護者の方へ、メッセージをお願いします。

思春期は、ホルモンバランスの影響で、本人にもコントロールできないイライラや不安、感情の揺れが大きい時期だと思います。その時期の言動を、すべて本人の性格や意思の問題として受け取ってしまうと、親もすごく苦しくなると思うんです。「本人のせいじゃなくて、ホルモンの影響もある」と分かるだけで、目の前の態度や言葉を、そのまま受け止めすぎずにいられることもあると思います。そうやって少し距離を取って考えられると、「今はこういう時期なんだ」と捉え直せて、気持ちや考え方が少し楽になることもあるんじゃないかなと思います。

ーありがとうございました。

不安や戸惑いを抱えながらも、「子どもとどう関わればいいのか」を模索している方にとって、ほめビリティは一つの支えになるかもしれません。日々の小さなやりとりを変えることで、親子の関係性が少しずつ前向きになっていく。その一歩を安心して試せるように、LINE相談も承っております。よかったら、公式サイトで詳しくのぞいてみてください。

【ほめビリティ公式サイト】