MENU
CLOSE

「子どもを変えたい」から「子どもを受け入れる」へ──過去のペアトレで挫折した母が、50日間の伴走で手に入れた穏やかな日常

「私がずっと求めていた『この子はどういう風に物事を認知しているんだろう』ということが、今、対話を通じて分かるようになってきたんです」小学3年生の秋から不登校になった息子さん(現在小4)。HSC、ASD、ADHDによる行き渋りや激しい癇癪を抱え、病院では「家庭のしつけの範囲」と言われて途方に暮れていたWさんは、過去には個別のペアレントトレーニングに挫折した経験も。しかし「ほめビリティ・プラクティショナー」に参加し、伴走するメンターの存在や継続しやすいシステムに背中を押され、50日間を完走。子どもを動かそうとするのではなく、親自身の「見方」が変わったことで、家庭から癇癪や暴言が消え、ずっと知りたかった「子どもの世界の見方」を親子で共有できるようになった軌跡を伺いました。

【ほめビリティ公式サイト】

「家庭のしつけの範囲です」と言われ、過去のペアトレでは挫折

── ほめビリティ・プラクティショナー(※以下『ほめビ』)に参加される前、お子さんはどのような状況だったのでしょうか。

ちょうどコロナが流行っていた時が幼稚園の入園だったのですが、最初から「行かない」とずっと言っていて。今思うと、母子分離不安があったんだと思います。私が抱っこしたり、騙し騙し車で送って行ったりしていました。私も仕事で日中は家にいないので、家にいると一人になるのが怖いから、なんとか幼稚園に行くというような特性がありました。

小学校に入ってからも、「家に一人でいると泥棒が入るかもしれない、地震が来るかもしれないから、先生がいるところが安心だよ」と言って毎朝私が車で送って、行き渋りをしながらもなんとか行けていたのが3年生の1学期まででした。

何か学校で嫌なことがあったから行けなくなったというわけではなく、元々の母子分離不安や独特の世界観(特性)もあって、自分のことがやっと開示できたのが小学校3年生の2学期だったのかなという気がします。

── 「行けなくなった」というより、3年生の2学期になって、ようやく自分の苦しさを表に出せたのかもしれない、と捉えていたのですね。それまでWさんは、どのように息子さんを学校へ向かわせていたのでしょうか。

「地震が来たり泥棒が来たりしたら困るから、学校行こうか」「お母さんが困るから行こうか」と脅すようにして、力ずくで動かしていました。それでもお母さんの言うことを聞く、ある意味「いい子」だったので、その扱いやすさに私が甘えてしまって、その子自身にあまり向き合ってこなかったのかなと思います。

不登校になってから病院の先生に、「この子がどういう風に物事を認知しているのか、どういう風に世界を見ているのかを知りたいんです」と相談したんです。でも、「そこまで心理士が丁寧にヒアリングするような心理療法は人手がなくてできません。お母さんがやりたいことは、はっきり言うと家庭のしつけの範囲ですよ」と言われてしまって。

── 「家庭のしつけの範囲」と言われた時は、きっと知りたかったことを突き放されたような思いもありましたよね。その後、Wさんはどうされたのでしょうか。

「じゃあ、どういうしつけをすればよかったんだろう」とすごく考えました。学校のカウンセラーの先生に相談して、親のしつけのプログラムとして「ペアレントトレーニング」や「ペアプロ」があると聞き、個別で少し進めてみたんです。でも、どうもうまくいかなくて挫折をしてしまいました。

伴走してくれるメンターと「5分間の短い動画」が継続の力に

── 「どういうしつけをすればよかったんだろう」と考え、ペアレントトレーニングを個別で試してみたものの、うまくいかず挫折してしまったのですね。そうしたご経験がある中で、今回の『ほめビ』への参加を決めた「決め手」は何でしたか。

「きっといい仕組みなんだろうけど、私じゃできないな」と思っていた時に、『不登校の親ネット』という不登校について考える親のオープンチャットで春期講習の案内を見つけたんです。

説明を聞いてみたら、私が挫折したペアプロやペアトレをアレンジした方法で、しかもメンターの人がついて日々投稿していくし、一緒の仲間もいる。「もしかしたらこれだったら私、続けられるかもしれない」と思いました。それに、とても良心的な金額だったのも大きかったですね。

──  一度ペアトレで挫折した経験があったからこそ、「内容」だけではなく「続けられる仕組み」が決め手になったのですね。実際に始めてからも、すぐに取り組めましたか。

最初はなかなか波に乗れなくて、「今までのように、お金だけ払って終わっちゃうかも」「忙しいから動画なんてたくさん見れないよな」とハードルを感じていました。

でも、皆さんがガンガン投稿しているのを見て「さすがにやらなきゃ」と思い、動画を見てみたら、1つの動画が5分間ほどだったんです。その動画の短さが、「これなら1日1個見たとしても、数日後には投稿ができるようになるかもしれない」と思わせてくれて。一歩踏み出す背中を押してくれました。

── 「お金だけ払って終わっちゃうかも」という不安が、「5分ならできるかもしれない」に変わったのですね。そこから50日間続けられた一番の理由は、何だったと思いますか。

ひとつは、トークンエコノミー方式で、自分の頑張りが目に見えて積み上がっていくのが嬉しかったことです。 もうひとつは、メンターさんの存在です。「やったよ」と投稿した時にスルーされるのではなく、必ず何かしらのリアクションが返ってくる。私が最初に質問攻めにした時も、「分からないことはちゃんと心理士の人に聞いてフィードバックしますね」と丁寧に対応してくださって、「無差別にただ褒めているわけじゃない、信頼できる人だ」と感じました。

心地いい言葉を並べるだけではなくて、私が「観察・仮説・検証を繰り返しているんです」と投稿したら、「それはWさんなりのアンガーマネジメントかもしれませんね」と、自分では気づかない客観的で的確な視点をくださったことも、すごくありがたかったです。

「子どもを動かす」のではなく、「親自身の見方」が変わった

── 頑張りが目に見えて積み上がる仕組みや、メンターさんが的確な視点を返してくれる安心感が、続ける力になっていたのですね。 実践を重ねる中で、お子さんに印象的な変化はありましたか。

学校に行かなくなってから、褒めても不機嫌になったり、素直じゃない反応をするようになっていたんです。でも、『ほめビ』を実践していくうちに、「自分がやったことを、こうやって褒めてほしかったんだ」と言葉にしてくれるようになりました。褒められることを受け入れられるようになり、子どもとの距離がすごく近くなったと感じます。

── 親子の距離が近づいた実感があったのですね。  ご家庭の空気感にも変化はありましたか。

今までは、子どもが癇癪を起こしてバリケードを作って閉じこもったり、家の荷物を全部落としてしまったりすることがありました。そのたびに夫がイライラして暴言を吐くことも多くて。 でも、『ほめビ』を始めてからは、癇癪やバリケードを作ることが一切なくなりました。それに伴って夫からの暴言も全くなくなり、家の中の雰囲気が確実に変わりました。夫も最近、「息子が順調に成長しているよね」と、変化を感じているようです。

── お子さんだけでなく、ご主人の反応まで変わったというのは、とても大きな変化だと感じました。Wさんご自身の内面には、どのような変化がありましたか。

一般的には「子どもを変えたい」と思って親は参加すると思うんです。でも私は、子どもが変わったというよりも「子どもを見る親の変化」が大きかったと気づきました。 親が動いてほしいから子どもが動くようになったのではなく、親自身が「子どもを受け入れられるようになった」んです。

嫌なことはスルーして、親が「こうしたいな」と思う価値観を伝えていけるような関係になれました。 また、日々の出来事を客観的に整理してメンターさんに伝えることで、私自身の気持ちもすごく落ち着いて、メンタルが安定したなと感じています。

ずっと知りたかった「子どもの認知(世界の見方)」を共有できるように

── 「子どもが変わったというより、子どもを見る親が変わった」という言葉に、この50日間の大きな変化が表れている気がします。 参加前に一番知りたかったという「お子さんがどう世界を認知しているのか」については、いかがですか?

実はそこが一番大きな進歩なんです。今、息子は支援センターに毎日行けているのですが、帰りの車の中で「今日どんなことがあって、それに対して自分はどう思ったか」「それが嫌だったから行かないと決めた」「やっぱりお友達に会いたいから行く」というように、事象に対する自分なりの考え方を話してくれるようになりました。

結果的に今、私がずっと答えを求めていた「この子はどういう風に物事を認知しているんだろう?」というところに繋がっているんです。息子が自分の見方を話してくれるので、支援センターの先生とも「息子はこう見ていますが、客観的にはどうでしたか」と、トータルで前向きな相談ができるようになりました。

── 息子さんが自分の見方を話してくれるようになったことで、支援センターの先生とも前向きな相談ができるようになったのですね。 これからの子育てで、大切にしていきたいことは何でしょうか?

親と子どもは別物なので、親の価値観で子どもを潰すようなことはしたくないです。親の価値観は伝えつつも、それを選択するかどうかは子どもに任せたい。子どもが生まれ持ってきたカードを、社会の中でどう使えるようにしていくのかを見守り、子どもを尊重していけるような子育てをしたいと強く思っています。

── 最後に、同じようなお悩みを持つ方にメッセージをお願いします。

世の中に色々な不登校ビジネスがある中で、私はここに出会えて本当に良かったと思っています。 親が子どもを見守るかのように、事務局の方たちが私たち親を見守り、親の力を信じてくれていると感じます。本当に相手のことを思ってくれるプログラムというのはなかなかないと思うので、私としては心からお勧めしたいです。

── ありがとうございました。

不安や戸惑いを抱えながらも、「子どもとどう関わればいいのか」を模索している方にとって、ほめビリティは一つの支えになるかもしれません。日々の小さなやりとりを変えることで、親子の関係性が少しずつ前向きになっていく。その一歩を安心して試せるように、LINE相談も承っております。よかったら、公式サイトで詳しくのぞいてみてください。

【ほめビリティ公式サイト】