知的障がいとは、18歳までの発達期と呼ばれる時期に知的機能の障がいが現れる状態です。障がいの程度や現れ方は個人差があり、気づかれないまま大人…
不登校になった子どもが学校の代わりに通える教育機関であるフリースクール。日本の将来を支える子どもを支援でき、大きなやりがいがあることから開業を考えている方もいるでしょう。
しかし、フリースクールの種類や学習支援における勉強内容などについて知らない方も多いです。また、学習支援の方向性で悩んでいる方も多いでしょう。
そこで本記事では、フリースクールの5つの種類や学習支援における具体的な内容、勉強に役立つ教材などを詳しく解説します。学校の学びとは違ったフリースクールならではの勉強内容を理解し、子どもや保護者が安心して通える環境を整えられるように本記事を参考にしてください。
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フリースクールとは?学校の代わりに通える教育機関
さまざまな理由から学校に行くことができなくなり、不登校となる子どもは少なくありません。そのような子どもの「第二の学校」となるのがフリースクールです。
フリースクールは、学校の代わりに通える教育機関で、不登校・引きこもりの児童・障がいがある子どもなどを受け入れて学習の機会を提供します。
一般に、不登校の子どもに対し、学習活動、教育相談、体験活動などの活動を行っている民間の施設を言います。その規模や活動内容は多種多様であり、民間の自主性・主体性の下に設置・運営されています。
引用:文部科学省「文部科学省の取組:フリースクール・不登校に対する取組」
上記は、文部科学省が定義しているフリースクールの概要です。公立の学校とは異なり、フリースクールの運営はNPO法人やボランティア団体が行っているため、そのルールや費用などもさまざまで統一性はありません。
学校に行かない・行けない子どもが、個々に持っている強みや将来への可能性を伸ばすためにフリースクールを効率よく利用し、社会的自立を進めていくことを文部科学省は推奨しています。
また、小学生や中学生という義務教育期間の子どもだけではなく高校生も受け入れているため、通っている子どもの年齢層が幅広いのも大きな特徴の1つです。
フリースクールの5つの種類
フリースクールは、それぞれの方針やルールが多種多様となっていますが、大きく分けると5つのタイプに分類できます。まずはどのような種類があるのか、その主な内容についてここで詳しくみていきましょう。
【フリースクールの5つの種類】
- 子どもの意思・心を重視するタイプ
- 学校への復帰を目指すタイプ
- 寮で共同生活を行うタイプ
- 専門家による支援を受けられるタイプ
- 自宅に訪問してくれるタイプ
①子どもの意思・心を重視するタイプ
学校では1日のスケジュールや時間割はすでに決められており、それを基に授業を行いますが、フリースクールの中には子ども自身が1日の活動内容を決める施設もあります。子どもの学ぶ意欲や自信を取り戻すことを最優先としているタイプです。
活動時間や休憩時間に関する細かな取り決めは基本的にありません。開校・閉校時間のみが決められており、それぞれのペースで登下校する形が主となります。見た目や持ち物についても子どもの意志を尊重し、明確な決まりがないことも多いのが特徴です。
同じ興味を持っている子ども同士でミーティングをしたり、外部から講師を招いて授業を行うこともあります。同じスクールに通う子どもやスタッフと一緒に過ごすことで、安心できる居場所作りを目的としたフリースクールです。
②学校への復帰を目指すタイプ
本来通うべき学校への復帰を目指すフリースクールも数多く存在します。学習進度に合わせたサポートを行いながら、自己肯定感を高めてスムーズに学校復帰ができるように、専門家によるカウンセリングなど精神面での支援体制が整っているのが大きなポイントです。
単純に学力を向上させるだけではなく、「他の子と同じように学校に行けなかった」といったマイナスな気持ちに寄り添い、子ども一人ひとりにしっかりと向き合いながらサポートします。
また、月曜日から金曜日の週5日間、決められた時間ごとに規則正しい生活リズムを身につけて、学校生活にスムーズに馴染めるように生活面における支援も提供します。
③寮で共同生活を行うタイプ
寮で共同生活を行うタイプは、引きこもりになり昼夜逆転してしまうなど、生活習慣が大きく乱れてしまった子ども向けのフリースクールです。寮で共同生活を送り寝食を共にすることで、他の子どもたちやスタッフとの信頼関係を構築しやすいのがポイントと言えます。
共同生活をするタイプのフリースクールは多くありますが、目的によって1日のスケジュールは大きく異なり、中でも「個々のペースに合わせて生活をする」「規則正しい生活習慣を身につける」といったことを目標にしているスクールが多くあります。
また、引きこもりや昼夜逆転の生活スタイルになっていない子どもでも、自宅の近い場所にフリースクールがない場合、こうした寮があるスクールに通うことも可能です。
④専門家による支援を受けられるタイプ
発達障がいや学習障がいなど、何かしらの障がいがある子どもに特に適しているのが、専門家による支援を受けられるタイプのフリースクールです。それぞれの状況に応じた学習支援や社会生活を送るためのトレーニングなどを行います。
不登校になる児童の中には、障がいが理由で学校に行けなくなったという子どもも少なくありません。そのため、このタイプのフリースクールでは、それぞれの特性や状況をしっかりと把握し理解したうえで正しい支援を提供することが重要です。
⑤自宅に訪問してくれるタイプ
不登校の期間が長引いてしまったり部屋に引きこもってばかりの子どもは、そもそも外に出る気力がなかったり外出することを怖く感じてしまうケースも少なくありません。そうした場合、自宅までスタッフが訪問し個々の状況や希望に合わせて支援するフリースクールが活躍します。
自宅訪問タイプのフリースクールは、まず第一に家族以外の第三者との信頼関係を構築することが目的となっており、そこから学習意欲を高めつつ学習支援を提供するのが主な流れです。
また、心理カウンセラーなどの専門的な知識を持つスタッフが、一緒に子どもを支えていく体制を万全にしておくことで、精神的負担がかからないように配慮しながら、ゆっくりと時間をかけて家から出られるよう促していきます。
フリースクールの勉強内容
フリースクールでは、生活面におけるサポートや講師を外部から招いた授業など、様々な学びの機会を提供しています。勉強内容はそれぞれの施設により異なりますが、文部科学省の調査では下記のような活動内容が主となっていることが分かりました。
活動内容 | 実施率 |
個別の学習支援 | 85.2%(施設数:299) |
相談やカウンセリング | 82.3%(施設数:289) |
スポーツ | 66.1%(施設数:232) |
昼食作りなどの調理体験 | 64.4%(施設数:226) |
自然観察や農業体験などの自然体験 | 63.5%(施設数:223) |
見学や職場体験などの社会見学 | 60.4%(施設数:212) |
音楽・美術・工芸などの芸術活動 | 59.3%(施設数:208) |
子どもたちによるミーティング | 41.0%(施設数:144) |
家庭への訪問 | 40.7%(施設数:143) |
宿泊体験 | 34.8%(施設数:122) |
授業・講義形式による学習支援 | 32.8%(施設数:115) |
学習成果・演奏・作品などの発表 | 29.1%(施設数:102) |
その他特色ある活動 | 26.8%(施設数:94) |
引用:文部科学省「民間の団体・施設との連携等に関する実態調査」
上記の表のように、最も多いのが子ども一人ひとりに合わせた「個別の学習支援」となっており、次いで「相談やカウンセリング」という結果になりました。
同じ学習でも、授業や講義形式の学習支援は実施率が32.8%となっており、個別学習支援と比較すると少ないのが分かります。また、学習だけではなく芸術やスポーツなど、さまざまな分野における学びを提供するのがフリースクールの勉強内容です。
フリースクールで勉強を支援する際のポイント
フリースクールに通う子どもの勉強を支援する際には、特に気をつけるべき2つのポイントがあります。
【フリースクールで勉強を支援する際の2つのポイント】
- 学習指導要領に縛られずに子ども合わせて学習内容を決める
- 個別指導もしくは少人数グループで行う
フリースクールの勉強支援における基本とも言える項目となるため、内容を理解して正しいサポートが行えるようにしておきましょう。
学習指導要領に縛られずに子ども合わせて学習内容を決める
本記事でもお伝えしているように、フリースクールはただ単に学校の勉強に沿った学習を行えばいいということではありません。芸術やスポーツなど、学習指導要領に縛られずにさまざまな体験が行えるよう、柔軟な学びを提供することが重要です。
学校の場合、「2年生までにここまでを習う」「6年生までにここまでを完璧にする」など決まりがあり、それに沿って指導を行いますが、フリースクールでは通う子ども一人ひとりの特徴や状況に合わせて学習内容を決めるようにしましょう。
「さまざまなことを強制的に行う学校が苦手」「やりたくないことを無理矢理するのは嫌」という理由から不登校になった子どもも少なくありません。個性を尊重し子どもの興味に合わせて学習内容を決めていくことで、主体的な学びに繋げられます。
個別指導もしくは少人数グループで行う
フリースクールに通う子どもは学習の進度や理解度が異なり、それぞれの状況や年齢層も大きく違います。学校のように大人数がまとまって勉強することが困難なので、個別指導もしくは少人数のグループで行うようにしてください。
子どもの中には「勉強についていけない」「みんなと同じように理解ができない」と悩み、不登校になるケースもあります。大人数での授業では一人ひとりに支援が行き届かず、学校の授業と同じように理解できず嫌になってしまうことも少なくありません。
また、周りと比較されたくない子どももいます。「周りの子はできるのに…」など、余計なプレッシャーを与えないように注意しましょう。
不登校の子どもが信頼できる居場所となるためには、気持ちを理解し寄り添った支援を提供して、安心感を持ってもらうことが重要です。
フリースクールの勉強にはオンライン学習もおすすめ
フリースクールの勉強には、ぜひオンライン学習も取り入れてみてください。子どもそれぞれの学習レベルに合わせた学びが可能となっており、さらに個別指導や少人数学習に向いている特徴があります。オンライン学習のメリットを確認してみましょう。
【オンライン学習で得られる主なメリット】
- 子どもの学力に合わせた学習ができる
- 論理的思考を養うことに効果的
- 塾のように学べる
- 遊びの延長で自然と学習習慣を身につけられる
- 動画や音声などの子どもが興味を持つ工夫が施されている
多くのオンライン学習では、動画や音声を豊富に採用しており、ゲーム感覚で取り組める工夫が施されています。楽しみながら自然と学習習慣を身につけることが可能です。
また、学年に縛られずに学習する内容を選択できるものも多く、苦手な単元の復習と得意科目の予習から基礎学力の向上も見込めます。
フリースクールでの学習支援には「すらら」
引用:すらら
フリースクールの学習支援でオンライン学習を取り入れるなら、ぜひ「すらら」を検討してください。無学年式学習のすららでは、学年に関係なく苦手項目をしっかりと学び直し、勉強に対しての苦手意識を克服できます。もちろん得意分野は先取り学習も可能です。
可愛らしいキャラクターとの対話型レクチャーで理解度も高く、飽きずに最後まで授業に取り組めます。さらに、平均して15分の小さな積み上げを基本としたスモールステップのため、集中力が続かない子どもにもおすすめです。
発達障がいに対する理解もあるすららでは、すでに学校や塾だけではなく、放課後等デイサービスなどの施設における活用実績も豊富にあります。無料体験もあるため、まずは一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ:フリースクールにしかできない正しい学習支援の提供を!
フリースクールでは、国語や算数などといった5教科に限らず、スポーツ・芸術・体験や経験など、さまざまな分野での学びを提供します。子どもたちそれぞれに適した学びを提供するためには、まず一人ひとりの状況に対する理解を深めなければいけません。
単純に勉強を教えるだけではなく、フリースクールが掲げる目標や方針に沿ってどのようなゴールを目指すのかを明確にし、スタッフ・子ども・保護者が一丸となり頑張っていけるような信頼関係を構築しましょう。
学習支援に関しても同様に、一人ひとりの得意・不得意や学力に合わせた支援をしなければいけません。必要に応じてオンライン学習などの教材の利用も検討しましょう。
本記事でお伝えした内容を参考に、フリースクールとしてどのような学習支援を行うべきかを改めて考え、一人ひとりに適した支援を提供してください。
この記事を読んだ方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
- 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
- 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
- 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
- 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」
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