新型コロナウイルスの蔓延や相次ぐ自然災害、急速なテクノロジーの発達など、現代は予測の難しい時代だといわれています。このような時代に必要だとされている考え方に、VUCA(ブーカ)というものがあります。教育界でも注目を集めてきているキーワードです。この記事では、VUCAの意味や特徴、必要とされている力を具体的に紹介します。教育と掛け合わせたときに必要とされるカリキュラムについても深掘りしていくので、VUCAについて理解を深めたい方は参考にしてください。
予測困難な時代を表す「VUCA(ブーカ)」とは
VUCA(ブーカ)とは、4つの英単語の頭文字をとった造語です。
・Volatility(変動性)
・Uncertainty(不確実性)
・Complexity(複雑性)
・Ambiguity(曖昧性)
社会やビジネスにおいて、不確実で予測困難な時代をVUCA時代と呼びます。元々は、戦略が複雑化した状態を表す軍事用語でしたが、近年ビジネスの用語として使われるようになりました。
下記にて、それぞれの単語の意味を詳しく見ていきましょう。
Volatility(変動性)
Volatilityは、予測困難で変動が激しい状態のことです。
SNSの普及やテクノロジーの発達によって、消費者や顧客のニーズは急速に変化するようになりました。また、新しいビジネスやサービスの入れ替わりも激しく、マーケット(市場)の動きを読むのは困難です。このような変化の激しい時代において、子どもには時代に応じた知識や情報の収集力が求められます。
Uncertainty(不確実性)
Uncertaintyは、不確実な状態のことです。
新型コロナウイルスのパンデミックや、大規模自然災害など、いつどこで何が起こるかは分かりません。さらに、日本では少子高齢化社会の加速と同時に終身雇用形態の崩壊も進行しています。不確実な要素が多く、この先どのように環境が変化していくのかを予測することは困難です。しかし、予測が困難だからといって諦めるのではなく、過去に起きた事例から学び、1つずつ対応していく力が求められます。
Complexity(複雑性)
Complexityは、さまざまな要素が、複雑に絡み合っている状態のことです。
グローバル化を例にすると、国内で成功したビジネスが必ずしも海外では通用しないなど、他国の要素が絡むことで新たな困難に直面することがあります。グローバル化だけでなく、国内のサービスの複雑化に対しても同様のことがいえます。要素が複雑に絡み合うことで、従来の手法が通じず、解決策を導き出せなくなる状態に陥ることがあります。このような複雑性のある社会を生き抜くために、今の子どもたちには、多角的に物事を捉える力が求められています。
Ambiguity(曖昧性)
Ambiguityは、曖昧でハッキリとした正解がない状態のことです。
因果関係が不明で、今まで経験したことがない事態に直面することは多々あります。消費者マーケティングを例にすると、SNSの台頭によって、消費者の価値観が曖昧になってきています。Z世代やα世代と呼ばれるように、世代によってそれぞれが独自の価値観をもつようにもなりました。答えのない曖昧さによって、子どもたちは前例のない課題に直面することが増えるでしょう。多様化する課題に対応すべく、世の中のニーズを幅広く捉え、自身で考え抜く力が必要とされます。
VUCA時代の特徴
変化の激しいVUCA時代には、予測困難なできごとが頻発し、従来の概念を覆す新しい概念や価値観が登場するといわれています。VUCA時代に見られる特徴をそれぞれ見ていきましょう。
予測困難なできごとが頻発する
VUCA時代の特徴として、予測困難な出来事が頻発することが挙げられます。
・新型コロナウイルスの流行
・東日本大震災
・地球温暖化に伴う異常気象
今後も予測困難なできごとが頻発するだろうということは、過去の事例からも容易に想像できるでしょう。東日本大震災のような自然発生的なものに限らず、社会的にも今まで予想していなかった方向へ進んでいます。働き方改革が叫ばれ、当たり前だった終身雇用や年功序列も少しずつ終わりに近づき、老後2,000万円問題や年金受給年齢の繰り上げなども行われています。今後もこのような予測困難な事態が発生し続けることは間違いありません。
従来の概念を覆す新しい概念や価値観が登場する
従来の概念を覆す概念や価値観が生まれてくることも、VUCA時代の特徴です。コロナ禍前は、オフィスに出社して働くのが当たり前でしたが、今では在宅勤務も見慣れるようになりました。また、Uber EatsやAirbnbなど、新しいサービスが次々と生み出されています。今後は、仮想通貨やVR(バーチャルリアリティ)の成長も謳われています。今までの常識が覆される事態や、予想もしていなかった概念・価値観はこれからも創出されていくでしょう。
VUCA時代に必要な6つの力
変化の予測が困難な時代に対応するためには、以下6つの力が必要といわれています。
・情報を収集する力・処理する力
・迅速に意思決定する力
・臨機応変に対応する力
・円滑なコミュニケーションを取る力
・自ら課題を解決する力
・新たな価値を創出する力
これまで求められていた学力偏差値のように、目に見える力とは異なる能力です。具体的にどのような力なのか、詳しく解説します。
情報を収集する力・処理する力
VUCA時代には、ありふれた情報を適切に収集し、処理する力が求められます。インターネットの普及により、スマホ1つあれば誰でも無数の情報にアクセスが可能になりました。そのため、全ての情報を鵜呑みにするのではなく、情報の信ぴょう性を見極め、必要な情報を取捨選択する必要があります。さまざまな情報を適切に取り入れることができれば、変化の激しい時代においても正確な判断をすることができるでしょう。
迅速に意思決定する力
VUCA時代では、即座に意思決定をする力も求められています。1つ1つの意思決定に時間をかけていては、変化の激しい時代についていけないためです。刻一刻と変化する市場の中で、適切な判断を迅速に下さなければ、競合に取り残され、後手に回ってしまいます。迅速な意思決定をサポートするツールにOODAループがあります。有効に活用して、即座に意思決定できる習慣を身につけてください。OODAループについて詳しくは記事の後半で解説します。
臨機応変に対応する力
VUCA時代には、予想外の壁にぶつかった際、臨機応変に対応する力も求められます。想定外のことが頻発する中で、計画通りに進むことは稀だからです。例えば、地震や台風の多い日本の場合、予期せぬ被害で事業計画を変更しなければならないといったことも起こり得るでしょう。計画通りに進まないことを前提に、想定されるあらゆるケースを想定し、柔軟に対応できる人材が必要とされています。
円滑なコミュニケーションを取る力
コミュニケーション能力も、VUCAの時代を生き抜くために必要な力です。コミュニケーション能力が求められる背景として、グローバル化の進行が挙げられます。今後は、今まで以上に国籍などの境目なく、さまざまな人と接することになるでしょう。価値観や文化の違いにより、仕事が円滑に進まなくなる可能性があります。そんな中求められるのが、円滑なコミュニケーション能力です。コミュニケーションを円滑に進めることができれば、認識の齟齬を生まず、ビジネスをスムーズに進めていくことができます。
自ら課題を解決する力
自ら課題を解決する力も、VUCA時代には必要です。消費者の価値観が曖昧になっている市場において、今までに通用していた前例が当てはまらないことが多々あるためです。前例が頼りにならない以上、自身で考えて課題を解決するしかありません。物事を論理的に捉えるロジカルシンキングはもちろん、そもそもの前提条件を疑ってみるクリティカルシンキングもVUCA時代では重要です。
新たな価値を創出する力
VUCA時代では、多様な価値観から新たな価値を創出するイノベーションが求められています。今までの「あたり前」に疑問をもち、新しい価値を生み出すことの重要性が増しているためです。事実、コロナ禍の環境に対応できなかった多くの企業は事業からの撤退を余儀なくされています。環境の変化に対応するために、過去の考えに固執せず、トライアル&エラーを繰り返しながら新しい価値をつくる力が必須です。
VUCA時代に求められるカリキュラムと学習プロセスの考え方
VUCA時代の背景もあり、文部科学省はOECD主導のEducation2030プロジェクトに2015年から参画しています。このプロジェクトの目的は、今の子どもたちが社会人になって求められる資質や能力を検討するとともに、それらの育成につながるカリキュラムや指導法を検討することです。学習者には「複雑で不確かな世界を歩んでいく力」を身につける必要があります。そのための教育カリキュラムや学習プロセスの考え方について見ていきましょう。
カリキュラムの考え方
カリキュラムに対する考え方は、大きく3つに分類できます。
・概念
・教育コンテンツ
・トピックのデザイン
カリキュラムの考え方の根底には「エージェンシー」と呼ばれる概念があります。エージェンシーは、「変革を起こすために目標を設定し、振り返りながら責任ある行動をとる能力」と定義されています。この概念の下、広すぎない教育範囲で、適度な難しさを保ち、さらに一貫性や整合性をあわせもったカリキュラムが必要とされています。これらを実現する新たなカリキュラム策定のために、現在国境を越えて共同で研究が進められています。
学習プロセスの考え方
学習プロセスは、以下5つの項目によってデザインされています。
・教師のエージェンシー
・真正性
・相互関連性
・柔軟性
・関与
まず、エージェンシーとして教師自身が専門的な知識やスキルを身につけ、分野を超えた学習をすることが求められます。教師指導の下、生徒自身が学習内容と実生活との関連性を認識できるようにするべきです。また、カリキュラム自体も「静的なもの」から「動的なもの」へ柔軟に変えていく必要があります。教師や生徒だけでなく、関係者も併せて当事者意識を持ちながらカリキュラム作成初期の段階から携わることで、理想的な学習プロセスをデザインしていくことが可能です。学習プロセスのデザインには、生徒が自身で何をどのように学ぶかを決定させることが大切です。そうすることで、生徒はより高い学習意欲を示し、学習の目標をたてるようになります。この自発的な力を育てることが、学習プロセスの考え方の根幹にあります。
VUCA時代の意思決定プロセス「D-OODAループ」
VUCA時代に必要不可欠なフレームワークが「OODA(ウーダ)ループ」です。アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐により提唱された意思決定のための理論で、下記の頭文字をとっています。
・Observe(観察)
・Orient(状況判断)
・Decide(意思決定)
・Act(実行)
最近はDesign(計画)が追加されたD-OODAループが提唱されるようになりました。以下では、OODAとはそもそも何か、D-OODAループとOODAループの異なる点を解説します。
D-OODAループのベースになる「OODAループ」とは
OODA(ウーダ)ループは、以下の4つをループ状に回す設計のことです。
・Observe/みる(観察)
・Orient/わかる(状況判断)
・Decide/決める(意思決定)
・Act/行動する(実行)
・ループ/ふりかえる(振り返り)
各ステップを教育に当てはめると、以下のようなイメージです。
・子どもに関する客観的な情報(学習内容に関する関心ごとなど)を収集する。
この段階では、教師の考えを挟まないことが大切。
・収集した客観的な情報に対して、現在の状況(子どもに何を学ばせるべきか)を整理する。
・具体的な方針やアクションプランを決定する。
・決定したアクションプランを迅速に実行する。
・行動した結果、どうだったのかを振り返る。→1へループ
よくあるPDCAと似ていますが、OODAはより柔軟な思考法です。PDCAはあらかじめ決められたサイクルの中で改善を繰り返すフレームワークであるのに対し、OODAは「状況をみてとりあえずやってみよう」といった考え方が根底にあります。そのため、目の前で起こっていることに臨機応変に対応することができます。
D-OODAループとOODAループの違い
D-OODAループとOODAループの違いとして、D-OODAループにはD(Design/ デザイン)が付随しており、計画をより重視していることが挙げられます。OODAループには、現場重視のため、方針とのずれが生じてしまうといった問題がありました。それを解決したのがデザインです。教育現場では学習デザインのことを指します。学習計画を細かく設定するのではなく、学習の大筋を示しつつ、子どもの関心ごとや傾向性を埋め込んでいくイメージです。D-OODAループを活用することによって、より柔軟に授業を進めていくことが可能になります。
D-OODAループとPDCAサイクルの違い
D-OODAループとPDCAサイクルは、それぞれ異なる状況で効果を発揮するフレームワークです。
PDCAサイクルは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4ステップを一方向に進めます。手順や目標が明確な場合の効率化に適しています。PDCAサイクルは、定型業務の効率化や既存の指導プロセスの改善などに役立つでしょう。
一方で、D-OODAループは「観察」から「実行」までのプロセスを、必要に応じて前の段階に戻りながら繰り返します。予測が困難な状況下で、迅速な意思決定と行動が求められる場合に有効です。
VUCA時代のように変化の激しい現代は、柔軟に対応できるD-OODAループが適しているでしょう。
教育現場のDX・組織・リーダーシップ
VUCA時代において、教育現場も変革を迫られています。教育現場にはDX(デジタルトランスフォーメーション)推進と、それに伴う組織やリーダーシップの変革が必要です。デジタル技術を生かし、多様な人材を育成する新しい教育の在り方が求められます。
組織づくりと人材育成
VUCA時代の教育現場では、教員の組織づくりと人材育成の在り方が重要です。変化に対応できる教員を育成するには、従来の画一的な研修でなく、個々の教員の専門性や強みを生かせるプログラムが必要です。
ICTを活用した遠隔研修や、異なる学校種別や地域との協働による学びの機会を増やすことが考えられます。教員1人ひとりが自分のキャリアパスを描き、メンター制度の導入や評価制度の見直しを進めることも効果的でしょう。
DX推進とデジタル人材育成
教育現場の未来を考えたとき、DXの推進とそれを担うデジタル人材の育成は避けて通れません。
DXの推進
教育現場でのDX推進には、テクノロジーへの深い理解が必要です。教員1人ひとりが最新のIT技術に関心を持ち、積極的に学ぶ姿勢が求められます。オンライン研修やセミナーへの参加を通じて、実際にデジタルツールに触れる機会を増やすとよいでしょう。
情報を収集するだけでなく、「ICTツールを授業にどう生かせるか」といった視点を持つことが大切です。個別最適化された学習システムや、生徒の理解度をリアルタイムで把握できるツールの導入は、教育の質を高められるでしょう。
デジタル人材の育成
VUCA時代において、教育現場ではデジタル人材の育成が急務となっています。これからの社会を生き抜く生徒たちには、ICTを使いこなし、新たな価値を創造する力が不可欠です。教員自らがデジタル技術の活用に習熟し、授業に生かすことで、生徒のデジタルリテラシーを高められます。
デジタル人材の育成方法には、プログラミング教育の導入やAIを活用した個別指導の推進が挙げられます。オンライン教材を導入すれば、生徒1人ひとりの学習進度や理解度に合わせて、指導内容を調整できるようになるでしょう。教員がデジタルツールを使いこなせるよう、継続的な研修機会を設けることも重要です。
データ活用・データドリブン教育
VUCA時代に生徒たちが生き抜く力を育むには、教育現場におけるデータ活用、すなわちデータドリブン教育への移行が必要です。従来のトップダウン型の教育方針では、変化の早い現代社会に対応しきれません。
教員1人ひとりがデータを活用し、生徒の学習状況や興味関心にもとづいて、柔軟に指導することが重要です。
デジタル教材から得られる学習履歴データや、定期テストの結果などを分析すると、生徒の苦手分野や得意分野を即時に把握できます。この方法で個々の生徒に最適な学習内容や、指導方法を提供できるようになるでしょう。
イノベーションの創出と多様性の推進
これからの社会を創造する力を育むため、既存の枠にとらわれない柔軟な発想とさまざまな視点を取り入れる姿勢が重要です。
イノベーションの創出
過去の成功体験や既存の教育手法に固執していると社会の変化に対応できません。革新的な技術や仕組みを取り入れ、新たな価値を生み出す取り組みこそが、教育の質を高めます。
他校や地域との連携による共同探究学習の導入や、大学や企業と協働して教育プログラムを開発する「オープンイノベーション」も有効です。イノベーションを促すには、教員が多様なアイデアや視点を柔軟に取り入れ、積極的にチャレンジできる環境を整える必要があります。
失敗を恐れずに挑戦し、そこから学ぶという文化を学校全体で育むことで、生徒の創造性も自然に育まれるでしょう。
多様性の推進
VUCA時代において、生徒の多様な背景や価値観、考え方を理解し、受け入れるコミュニケーション能力が教員に求められます。文化的な背景や学習スタイル、興味関心は生徒によってさまざまです。
「きちんと説明したつもりなのに先生に意図が伝わらない」という状況が何度も発生すると、学習意欲の低下につながりかねません。
教員は質問力や傾聴スキルを磨き、生徒の考えを深くくみ取るコミュニケーション能力を高めることが重要です。生徒は安心して自己表現できるようになり、より深い学びへとつながるでしょう。
教育現場におけるリーダーシップとスキル
予測不可能な状況下でも、学校組織全体の方向性を示し、教員や生徒を導くリーダーシップが求められます。校長や教頭といった管理職だけでなく、各教科の主任や学年主任など、あらゆる立場の教員に求められる資質といえるでしょう。
これまでの教育現場では、意思決定に時間を要し、責任の所在が曖昧なケースもありました。しかし、VUCA時代は変化のスピードが速く、迅速な決断と行動が求められます。
ICT教育の導入のような大きな変化に対応するには、リーダーがビジョンを示し、教員が自身の役割と責任を理解して主体的に動くことが重要です。
テクノロジー活用と課題発見力の育成
テクノロジーは社会変化の大きな起点となるため、教員は最新のIT技術への理解を深め、情報収集に努める必要があります。最新のIT技術が、日頃から教育現場にどのような影響を与えるかを考え、授業や学級運営に生かしていく視点を持つことが大切です。
不確実で曖昧なVUCAの時代では、既存の問題を解決する力だけでなく、問題や課題を自ら見つけ出し、最適な解決策を導き出す力が求められます。
新型コロナウイルス感染症の拡大期には、従来の教育方法が通用しないという課題に直面しました。当時は、教員が主体的に新たな課題を設定し、ICTを活用したオンライン授業の導入などを模索する必要があったのです。
テクノロジーを単なるツールとしてだけでなく、教育課題を発見し解決するための手段として捉えることが必要です。
日本政府の動きとSociety 5.0と教育の未来

VUCA時代において、日本政府は未来社会の理想像として「Society 5.0」を提唱しています。Society 5.0は、2016年の「第5期科学技術基本計画」で内閣府が打ち出した概念です。サイバー空間と現実空間を高度に融合させることで、経済発展と社会課題の解決を同時に目指すものです。
現在の情報社会(Society 4.0)では、情報の共有不足や、過疎化、少子高齢化といった問題が顕在化しています。しかし、Society 5.0では、IoT(モノのインターネット)を通じて人やモノがつながり、課題解決を図ります。
ロボットやAIの活用により、地方における労働力不足の解消や、高齢者の移動手段の確保といった問題に対応できるようになるでしょう。
先行き不透明なVUCA時代において、政府が示すSociety 5.0は、日本の教育が目指すべき変革の方向性を示しています。
まとめ
未来の予測が困難なVUCAの時代においては、従来とは異なるさまざまな能力が必要です。VUCA時代を生き抜いていくために必要な教育に関しても、国境を越えて議論されています。アクティブラーニングのように、既に学習指導要領に取り入れられているものもありますが、今後更に洗練されたカリキュラムが検討されることでしょう。D-OODAループは、子どもたちにも身につけて欲しいフレームワークですが、まずは教師が使えなければ何も始まりません。教育は、D-OODAループと相性の良い考え方であるため、早速取り入れてみてください。