通信制高校の無償化は2026年にどう変わる?2025・2026年の制度改正の内容と注意点を解説

2026/01/13(火)

進路・キャリア教育

学校運営・教員

2026年度から通信制高校の無償化制度が変わります。所得制限の撤廃や支給上限額の引き上げなど、多くの家庭に影響する改正です。

この記事では、通信制高校の無償化の最新情報と制度改正のポイントを解説します。記事を読めば、進路指導でより詳しく説明できるようになります。

2026年度の改正で通信制高校は、多くの生徒が支援を受けられる環境になるでしょう。

通信制高校の無償化制度とは

通信制高校の無償化制度を以下の3つの視点から紹介します。

  • 高校無償化が進められた背景
  • 国の支援と自治体の補助金を組み合わせた無償化の仕組み
  • 私立高校無償化・公立高校無償化の違い

高校無償化が進められた背景

高校無償化が進められたのは、家庭の経済状況によって教育機会に格差が生まれることを防ぐためです。2010年にスタートしたこの制度により、保護者の所得にかかわらず、生徒が学業に集中できる環境の整備が進んでいます。

国の支援と自治体の補助金を組み合わせた無償化の仕組み

無償化制度の基本は、国が支援する「高等学校等就学支援金制度」です。これに加えて各自治体が独自の上乗せ補助(東京都や大阪府など)を実施しており、これらを併用することで実質的な無償化も可能となります。

私立高校無償化・公立高校無償化の違い

現行制度では、公立通信制高校は年間 118,800 円、私立通信制高校は年間 297,000 円が支給上限です。私立の上限額が高いのは授業料の設定を考慮したものですが、全日制私立(上限 396,000$ 円)に比べると通信制は低く抑えられているのが現状です。

2026年の制度改正で変わる通信制高校無償化の内容とは


2026年度の制度改正では、支援の対象範囲と金額が大幅に拡充されます。主な変更点は以下の通りです。

私立通信制高校の支給上限額引き上げ

2026年度から私立通信制高校の支給上限が年間 337,000 円に引き上げられます。従来の上限から 40,000 円の増額となり、経済的負担がさらに軽減されます。(※)

所得制限の撤廃で、全世帯が無償化の対象に

2025年度から段階的に所得制限がなくなり、どの家庭でも支援を受けられるようになります。

公立通信制高校のケース

家庭の年収を問わず授業料の自己負担がなくなります。全ての生徒が就学支援金で授業料(年 118,800 円)をカバーできるようになります。

私立通信制高校のケース

  • 年収約590万円未満: 支給額が 297,000 円から 337,000 円へ増額。
  • 年収590万〜910万円程度: 従来の 118,800 円から 337,000 円まで大幅拡大。
  • 年収910万円超: これまで対象外だった世帯にも 118,800 円の支援が新設(2025年度〜)。

広域通信制高校も無償化の対象に

複数の都道府県から生徒を募集する「広域通信制高校」も、2026年度から支援の対象に含まれることになりました。在籍生徒数が多い形態であるため、非常に多くの家庭が恩恵を受けることになります。

外国籍の生徒に対する無償化の取り扱い

永住者、特別永住者、定住者などの在留資格を持ち、日本に定住する見込みのある外国籍生徒も支援対象となります。申請時には在留資格の証明書類が必要です。

通信制高校の無償化で注意したいポイント


通信制高校の無償化で注意したいポイントは以下の通りです。

授業料以外の費用は自己負担になる
通信制高校の支給額は単位制で計算される

授業料以外の費用は自己負担になる

無償化の対象は授業料のみです。教科書代、教材費、スクーリング時の交通費、宿泊費などは支給対象外となります。学校によっては年間 10,000 ~ 50,000 円程度の教材費や、数万円の交通費がかかることを保護者に説明しておく必要があります。

通信制高校の支給額は単位制で計算される

支給額は「1単位あたりの支給額 × 履修単位数」で算出されます。年間の上限は30単位まで、卒業までに通算74単位が限度です。また、受給期間の上限は最長48カ月に設定されています。

通信制高校の無償化制度に残る課題


全日制高校との支援格差が広がる

改正後、私立通信制の上限(337,000 円)に対し、全日制の上限は 457,000$ 円となり、その差は 120,000 円に拡大します。通学コース等で高額な費用がかかる通信制生徒にとって、依然として負担が残るケースがあります。

通学コースでは無償化が十分に行き届かない

週5日通学するコースなどでは、授業料が年間 600,000 円を超えることも珍しくありません。この場合、支援金 337,000 円を差し引いても 260,000 円以上の自己負担が発生します。

サポート校を利用する場合の負担が依然として大きい

学習や生活を支援する「サポート校」の費用(年間 400,000 – 1,000,000 円程度)は、就学支援金の対象外であり、全額家庭負担となります。

通信制高校の無償化に関するよくある質問


都道府県ごとの補助金制度はどんな仕組みですか?

国の就学支援金に各自治体が上乗せする仕組みです。自治体によって年収制限の緩和や入学金補助などの独自ルールがあるため、居住地の教育委員会ホームページ等で最新情報を確認することが不可欠です。

留年した場合は無償化の対象外になりますか?

受給期間の上限である48カ月(4年分)を超えると対象外となります。5年目以降の授業料は全額自己負担となりますが、休学期間中は申請により期間計算をストップさせることが可能です。

大人が通信制高校で学び直す場合でも無償化の対象になりますか?

原則として、すでに高校を卒業している場合は対象外です。ただし、高校を中退して再度入学し直す場合は、通算48カ月までは受給可能です。超過した中退者向けには「学び直し支援金」という別制度もあります。

 

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