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2022年4月から英語の授業で本格導入?デジタル教材を詳しく解説

2022.06.13

2022年4月から、英語の授業にデジタル教材が導入されました。ほかの教科に先駆けて、英語で導入されたのはなぜでしょうか。

この記事では、今注目されているデジタル教材とは何かを分かりやすく解説します。活用方法や利用するメリット・デメリットも説明するので、英語のデジタル教材に興味のある人は最後までご覧ください。

2022年4月から英語の授業はすべてデジタル教材になる?

2022年4月から、英語にデジタル教材が導入されているのをご存知でしょうか。デジタル教材導入のポイントは以下の2つです。

● デジタル教材が導入されるのは小5〜中3
● なぜ英語の授業で先駆けて行われる?

それぞれの項目について詳しく解説します。

 

デジタル教材が導入されるのは小5〜中3

英語のデジタル教材が導入されるのは、小学5年生から中学3年生までです。小学校では3年生から外国語教育が始まりますが、4年生までは外国語に慣れることが目標です。

小学5年生になると、外国語教育は教科として扱われます。英語のコミュニケーションスキルを養うことが目標となり、通信表で評価も行われます。デジタル教材の導入で、中学校に続く英語学習の土台固めをする狙いがあります。

小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 外国語活動・外国語編

 

なぜ英語の授業で先駆けて行われる?

英語の学習だけ、先行してデジタル教材が導入されるのには理由があります。デジタル教材と英語教育の相性が良いためです。
デジタル教材を使用すれば、ネイティブな発音を何度も聞くことができます。児童・生徒に正しい発音を教えられるので、教師側の負担が減るメリットもあります。
デジタル教材を使ってどんなことができるのか気になる人もいるでしょう。ここから詳しく解説します。

教育界で注目のデジタル教材とはどんなものか?

今、教育界で注目されているデジタル教材とはどのようなものなのでしょうか。デジタル教材を理解するために知っておきたいポイントは以下の2つです。

● タブレットやPCで見る用に電子化された教材のこと
● デジタル教材には「指導者用」と「学習者用」がある

ここでは、デジタル教材について詳しく解説していきます。

 

タブレットやPCで見る用に電子化された教材のこと

デジタル教材とは、タブレットやPC等で見るために電子化された教材のことです。デジタル教科書やデジタル問題集、学習管理システムなど多くのツールがあります。
※デジタル教科書は紙の教科書を電子化したものです。問題集や学習管理など、他のデジタル教材と併用して使うことで、動画視聴ができたり、問題を解くことができたりします。

 

デジタル教材には「指導者用」と「学習者用」がある

デジタル教材には、教師が使う「指導者用」と、児童・生徒が使う「学習者用」があります。
指導者用のデジタル教材は、電子黒板等でクラス全体への指導に使います。操作は教師が行うので、みんなで同じ内容を学習するときに便利です。

学習者用のデジタル教材は、生徒の個別学習に向いています。学校配布のタブレットを使い、音声を聞いて発音練習したり、自分でデジタル教材に書き込みしたりできます。

デジタル教材の活用方法を紹介!どんな機能がある?

学習者用のデジタル教材には、子どもたちが学習しやすいように多くの機能が備わっています。主な機能は以下のとおりです。

● 拡大や書き込みなどの基本的な機能
● 個人に合わせた支援機能
● 動画やアニメなどを使って理解度を上げる機能
● ドリルのような実践問題を解く機能

それぞれ解説していきます。

 

拡大や書き込みなどの基本的な機能 

デジタル教材には、文字の拡大や書き込みなど基本的な機能が備わっています。字や図の大きさを変えたり、問題の答えを直接書いたりすることができます。
読みやすいサイズに拡大できるのは、紙教材にない利点です。これにより、身体的問題や学習障がいなどを持つ子どものフォローがしやすくなります。

 

個人に合わせた支援機能

一人ひとりに合わせた支援機能がついているのも、デジタル教材の強みです。背景の色変更、文字の大きさの拡大などができます。
これらの支援機能により、弱視や色覚特性、学習障がいなどで紙の教科書が見えにくい児童・生徒が学習しやすくなります。

 

動画やアニメなどを使って理解度を上げる機能

デジタル教材には動画やアニメを見る機能があります。紙の教材では写真やイラストが使われていますが、分かりにくい場合もあります。
動画やアニメの解説は生徒の興味を引くだけでなく、実際に見ることで理解を深められるのがメリットです。

 

ドリルのような実践問題を解く機能

デジタル教材でもドリル学習など、問題を実際に解くことが可能です。紙の教科書ではノートに問題を写して解いていました。しかし、デジタル教材ではタブレットの画面に直接書き込むことができます。
丸付けもデジタル教材が自動的に行うので手間がかかりません。ノートに書くのが苦手な子でも楽しく学習できます。

 

デジタル教材を英語学習に活用するメリット

英語学習にデジタル教材を導入することで、得られるメリットは次の2つです。

● 生徒にとってのデジタル教材のメリット
● 教育者にとってのデジタル教材のメリット

それぞれのメリットについて、細かく解説します。

 

生徒にとってのデジタル教材のメリット

デジタル教材の利用は、学習する生徒にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットは以下の3つです。

● 頭の中だけでなく実際に手を動かして試行錯誤できる
● 動画や音声など、文字以外の情報を活用できる
● たくさんの教科の教材を一気に持ち運べる

メリットについて詳しく解説していきます。

 

頭の中だけでなく実際に手を動かして試行錯誤できる 

デジタル教材には、実際に動かして試行錯誤できるメリットがあります。考えたやり方が正しいのか試行錯誤しながら、学習を進めることができます。
紙に書く場合と違い、デジタル教材ではやり直しが簡単です。書いたり消したりする時間が短縮でき、生徒が問題に集中できる時間の確保につながります。

 

動画や音声など、文字以外の情報を活用できる 

デジタル教材では動画や音声を再生できるので、教科書よりも多くの情報を活用できます。これまではCDなどで行っていたネイティブの発音を学習するハードルが低くなるのがメリットです。
また、前置詞や冠詞など、文字だけでは伝わりにくいイメージを、アニメや動画などで分かりやすく学習できます。

 

たくさんの教科の教材を一気に持ち運べる 

デジタル教材はタブレットやPCがあれば閲覧ができるので、持ち運びが楽になります。
紙教材中心の学習では、教科書やドリル、ノートなどすべて持ち運ぶ必要がありました。デジタル教材の導入で、生徒の荷物が少なくなり、登下校の負担が減少します。

 

教育者にとってのデジタル教材のメリット

● 生徒の集中力・授業の効率を上げることができる
● 記録を簡単に残すことができ、振り返りしやすい
● 生徒一人ひとりに合わせた学習指導が可能に

それぞれ、項目別に具体例を挙げて説明します。

 

生徒の集中力・授業の効率を上げることができる 

デジタル教材を使うことで、子どもたちの集中力を高め、授業効率をあげる効果が期待できます。
従来の授業では、一斉学習のあと、ドリル学習などで知識の定着を図ることが多いです。デジタル教材では、自分のペースで学習でき、丸つけや解説も行ってくれるので効率よく学習することができます。

 

記録を簡単に残すことができ、振り返りしやすい 

個人の学習成果(スタディログ)をデータとして残すことができるのも、デジタル教材のメリットです。
紙のテストやドリルでは、テスト結果を教師が集計していました。その点、デジタル教材なら問題練習やテストの結果が自動的に集計されます。
苦手分野も分かるので、どこを復習したらよいかの振り返りも簡単です。

 

生徒一人ひとりに合わせた学習指導が可能に 

デジタル教材の活用で、一人ひとりに合わせた学習指導が可能です。集団指導では能力の差があり、それぞれの能力に合った学習ができないときがあります。

AIドリルを使えば、生徒のレベルに合った問題を自動で選んでくれます。より個人に合った学習ができる点が魅力です。

英語学習でデジタル教材を用いることのデメリットと対処法

メリットの多いデジタル教材ですが、デメリットが気になる人もいるでしょう。ここでは以下の2つについて説明します。

● 生徒にとってのデメリット・対処法
● 教育者にとってのデジタル教材のデメリット・対処法

それぞれの項目について、細かく解説します。

 

生徒にとってのデメリット・対処法

デジタル教材が生徒に与える影響として考えられるのは以下の2つです。
● 端末に集中しすぎてしまう可能性
● 視力低下の要因となることも

では、デメリットと対処法について説明します。

 

端末に集中しすぎてしまう可能性 

楽しく学習できるデジタル教材ですが、集中しすぎる恐れがあります。デジタル教材での個別学習が増え、集団生活がおろそかになってはいけません。

教師や保護者がデジタル教材利用の時間を決めることも大切です。「〇分間取り組みます」とあらかじめ伝え、時間になったらやめることでけじめをつけることができます。

 

視力低下の要因となることも 

タブレットやPCの画面を見続けることで、視力低下を引き起こすかもしれません。タブレット学習では直接書き込む場面が増え、画面と目の距離が近づきすぎる恐れがあります。
視力低下を防ぐため、デジタル教材を使う前に注意点を確認します。30cmのものさしなどで、画面からの距離を体感させるとよいでしょう。

学習者用デジタル教科書の使用基準の見直し

 

教育者にとってのデジタル教材のデメリット・対処法

デジタル教材の使用で、学校も新たな対応が必要となります。導入のデメリットは以下のとおりです。

● セキュリティ対策が必要になる
● 壊れてしまった場合の対応が必要

デメリットと対処法について詳しく解説します。

 

セキュリティ対策が必要になる 

デジタル教材はインターネットに接続するため、生徒用デバイスのセキュリティ対策が必要です。
文部科学省のGIGAスクール構想では、モバイル端末管理(MDM)の使用が標準仕様です。子どもたちが安全に使えるよう、管理・設定を行います。
ネットセキュリティのほかに、生徒へのネットリテラシー教育も大事です。パスワードを他人に教えない、個人情報を書き込まないなどルールを確認しましょう。

「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」(令和3年5月版)

 

壊れてしまった場合の対応が必要 

デジタル教材が本格導入された場合、機械が壊れたときの対応を考えなければなりません。デジタル教材では、タブレットやPCにすべて入っています。壊れてしまったら使っていた教材がすべてなくなるのと同じです。
生徒が壊してしまった場合に備え、予備機の用意が必要です。普段から、成績など学習データのバックアップもしておきましょう。

特に小中学校の英語はデジタル教材との相性が抜群

前述したとおり、英語とデジタル教材の相性が良く効率的に学習を進められます。なぜ相性が抜群なのか、理由は以下の2つです。

● 小学校英語では「音声」が重要
● 英語の授業で「映像」を使うことで得られる効果

それでは、項目ごとに詳しく解説します。

 

小学校英語では「音声」が重要

デジタル教材は動画や音声の速度を変えられるので、子どもが聞き取れるスピードに合わせることが可能です。CDだと早くて聞き取りにくかった生徒でも、じっくり学習できます。
正しい聞き取りができれば、話す学習にもつながります。スピーキングAI搭載のデジタル教材を活用すれば、正しく話せているかも判断でき、便利です。

小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 外国語活動・外国語編

 

英語の授業で「映像」を使うことで得られる効果

英語学習では、特に映像教材が活躍します。ネイティブ・スピーカーの口の動きを見られるため、正しい発音を身に付けやすくなります。音声だけでは分からない、表情やジェスチャーを見られるのも利点です。

また、外国の風景を動画で見ることにより、世界の人々の文化や生活に関心を持てます。写真だけでは分からない雰囲気を感じられるのが映像教材の利点です。

小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 外国語活動・外国語編

2024年には本格導入!デジタル教材の今後は?

デジタル教材は今後、どのように活用されていくのでしょうか。ポイントは以下の3つです。

● 2024年には小中学校に本格導入される予定
● いずれは大学入試もコンピュータで行われる?
● 本格導入の前にデジタル教材に慣れておくことが大切

ここからは、ポイントに沿って詳しく解説します。

 

2024年には小中学校に本格導入される予定

2024年、小中学校でデジタル教材の導入が本格スタートする予定です。文部科学省では、教科書改訂の時期に合わせて、デジタル教材の導入をする方向で動いています。英語のデジタル教材も無償配布されたので、ほかの教科も無償配布されると見られています。

 

現状の導入率は10%未満 

メリットの多いデジタル教材ですが、導入している小中学校は少数にとどまっています。
文部科学省の調査によると、2020年度のデジタル教科書普及率は小学校7.7%、中学校9.2%でした。タブレット・PCの導入や、学校のインターネット環境が進んでいる中、デジタル教材を活用した個別学習が求められています。

参照:令和元年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(概要)

 

本格導入のカギはデジタル教材の「無償化」 

デジタル教材が本格導入されるには無償化がポイントです。義務教育では紙の教科書を無償配布しており、費用の負担なく平等に学ぶことができました。現在、英語以外の教科では有償のため、導入数が少ないと見られます。

GIGAスクール構想で小中学生に1台ずつタブレットやPCが配布されています。ハード面の環境が整ったので、デジタル教材無償化で導入する学校が増えると考えられます。
ポストコロナ期における新たな学びの在り方について (第十二次提言)

 

いずれは大学入試もコンピュータで行われる?

デジタル教材の本格導入により、大学入試のコンピュータ化を求める声が高まっています。
大学入試センターでは、パソコンを使った試験(CBT)の導入を検討中です。令和3年の報告では、メリットよりも課題が多く、引き続き調査研究が必要とまとめています。

安定したネットワークの確保やトラブル対応などの課題がクリアできれば、コンピュータでの大学入試が実現する可能性が高いです。
大規模入学者選抜におけるCBT 活用の可能性について(報告)

 

本格導入の前にデジタル教材に慣れておくことが大切

これからの小中学生は、教育のデジタル化が急激に進んでいくと考えられます。
デジタル教材は、ドリル学習や英語の発音練習など個人で使う機会が増えます。紙教材での学習に慣れている子どもには、書き方や操作方法など難しい面もあるでしょう。
本格導入の前に、家庭学習などでデジタル教材の活用がおすすめです。使い方に慣れておけば、学校でもスムーズに取り組むことができます。

 

まとめ

この記事では、デジタル教材が外国語に導入される理由などを説明しました。デジタル教材で楽しく学習するためには、使い方に慣れておくことが必要です。
家庭学習にAIドリルを取り入れると、デジタル教材導入のときに役立ちます。AIドリルは個人に合わせた学習を自動的に作成するので、効率よく学習できます。2024年の本格導入に向け、検討してみてはいかがでしょう。

 

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