導入校事例

数学の「学び直し」をアダプティブに
ホンダ学園ホンダテクニカルカレッジ関東

ホンダ学園ホンダテクニカルカレッジ関東

本田技研工業の初代社長、本田宗一郎氏によって、将来を担う自動車整備士を育成する目的で創設された、ホンダ学園ホンダテクニカルカレッジ関東。現在は、1級自動車整備士・本田技研工業の開発研究職などを目指す4年制の一級自動車開発科と、2級自動車整備士を目指す2年制の自動車整備科がある。

2020年度4月から、一級自動車開発科の学生が数学の「学び直し」である基礎数学の授業で「すらら」(すららネット提供)を利用している。コロナ禍でも「学び直し」を継続し、成果を上げている。その取り組みの様子と成果を教務部教育改革課の根本貢主任に話を訊いた。

学生一人ひとりアダプティブにできる「すらら」

ホンダ学園ホンダテクニカルカレッジ関東
教務部教育改革課 根本貢 主任

「2019年の教育ITソリューションEXPO(EDIX)に訪れたのが、『すらら』と出会ったきっかけ」だと根本先生は語る。EDIXで、初めて「すらら」のことを知り、導入を検討し始めた。

根本先生は、10年ほど前にe-ラーニングを検討した際、動画を見ているだけ、説明を見ているだけで、学生の管理はできるけど、学生は本当に聞いているのかな?というイメージを持っていたので、今回も最初はe-ラーニング懐疑的だったという。

様々なサービスを検討する中で、10数年前に思っていたe-ラーニンングとは違うなと感じ、その中で『すらら』を選んだ理由は、クラウド型であることと、「学生ごとにアダプティブに対応できる」というところだったという。そして昨年11月「すらら」の導入を決定した。

 

『すらら』は学び直しに最適~「数検3級」の取得を目指す

一級自動車開発学科での基礎数学の授業は「実用数学技能検定(数検)」の3級の取得を目標としている。3・4年生になったときに様々な授業で数検3級レベルの知識と計算力が必要だと判断し、3級取得という目標を設定した。

先生のPC画面画像

「すらら」を導入する以前は、1クラスを学力別に4級、3級、準2級以上のクラスに分け、3人の教員がそれぞれのクラスを指導していたが、導入後は、クラスに分けることなく、学生自身がそれぞれのタブレットで、自分の実力に合わせて配信される問題をこなしていく。教員は、PCの画面を見るだけで、クラスの全員が何をやっているかリアルタイムで把握できるので、教員の人数も1人でよくなり、負担が減ったという。

現在カリキュラム再編成の移行期にあたる同校は、例年3年で実施してきた「基礎数学」の授業を1年生に移行している。その為、今年は4月から7月にかけて3年生が、10月からは1年生が「すらら」を使って数学の学び直しに取り組んでいる。

実際、「すらら」導入後、数検の合格率80 %超と昨年に比べ大幅にアップした。「集合授業だと自分の理解しているところも聞かなければいけないし、逆に理解していないところは、もっと質問したいといったことがあるが、『すらら』を導入しアダプティブになったことで、無駄な時間が無くなったのが要因の1つとして大きいのではないか」と根本主任は語る。

学生の状況を見逃さない

当初は、教室で「すらら」を使い、テストが終わるたびに教員が学生のもとへ行き、教員がその場で必要な目標を設定するというコミュニケーションがとれる仕組みを考えていたが、コロナの影響で全面オンラインになってしまった。コミュニケーションが取れなくなることを懸念していたが、「すらら」では問題はなかったという。学生一人ひとりが何をやっていて、それがやるべきことなのか、順調に進んでいるのか、手が止まっていないかなどがリアルタイムで把握でき、ログも残るため、普段対面の授業では見逃してしまいそうな学生にも声がけができる。オンライン授業では学生にも見られている感が必要だと根本主任。

すららで基礎数学のテストを受ける1年生

3年生は自分のPCを所有していることもあり、4月から7月まで全面オンラインで基礎数学の授業を実施し、1年生は学校負担で全学生に貸与されたiPadを使用して、10月から教室で基礎数学の授業を受けている。

すららのドリルには「難易度コントロール機能」が搭載されており、仮に学生が同じ単元に取り組んでも、解答状況に応じて問題が変わる。間違えたら簡単になり、正解していくと徐々に難しくなっていくため、モチベーションを落とすことなく取り組むことができる。またドリルによっては、どこでつまずいているか、学年を遡って判定され、その箇所のレクチャーから確認することができる。レクチャーもただ視聴するだけでなく、所々で問題が出てくるため、一方的にならない。そして、学生の状況がリアルタイムでわかるので、タイミングよく声がけができ、メッセージも送ることができる。

同校は、学力の幅が広いので、レクチャーを何度でも聞け、そのあとドリルをやって、自分の理解度を確認できる「すらら」の学びの流れが、よく考えられていると根本主任は感心する。

すららの学習効果を高めるポイントは教員による動機付け

また、根本主任は、「『すらら』はサポートが強力。コンテンツを提供され、マニュアルだけ渡されただけの状況だったら、今のように活用できていなかった。本校のことをよく考えてくれていて、始めるあたっても、こうした方がいい、ここ気をつけた方がいいとアドバイスをもらえるのが大変助かる。私は言われた通りやっただけ」と語る。

すららの数学画面

「すらら」で学習効果を高めるポイントの1つは、教員が学生に対して「なぜ基礎数学を勉強するのか」動機付けを教員が行うことだ。

同校のような高等教育では、「数学」の専門教員がいるわけではないが、動機付けを行い、学生の個別学習を適切に管理することができれば、「すらら」を活用することで、学ぶべきことを学ばせることができる。

 

ICT導入、コンテンツとサポート体制の両方の見極めが重要

「これからのこと考えると、学び直しを今しておかないと、学生自身が苦労してしまう。スムーズな学生生活を考え、学生の学力の幅が広がっている以上、学び直しは必要になってくる。『すらら』は、学力の高い学生でも、勉強が苦手な学生でも、自分のペースで学ぶことができるので、とても有効だと実感した。学生に積極的に取り組んでもらうノウハウが確立されていて、そのノウハウを惜しみなく提供してくれる、そんな『すらら』の姿勢に現場の私たちは助けられた。ICTのことを考えていない学校はないと思うが、じゃあどうする?となったときに、コンテンツだけではなくて、どれだけサポートしてくれるかをきちんと精査したほうがいい」と根本主任は語ってくれた。

今後、ホンダ学園がどのように「すらら」を活用していくのか期待したい。

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