すららの多様な活用法:生徒の学習ニーズに合わせたアプローチ
高知県立須崎総合高等学校
須崎総合高等学校では、「すらら」を多角的に活用し、生徒一人ひとりの学習状況や目的に合わせた柔軟なサポートを実現しています。
- 教科書レベルから受験レベルへの橋渡し:
「すらら」は、教科書レベルの問題が解けるようになった生徒が、さらに受験レベルの参考書へ挑戦するための「橋渡し教材」として位置づけられています。これにより、基礎学力の確実な定着から、より発展的な学習へのスムーズな移行を促すことができます。 - 授業内容の理解度チェックと復習:
授業で学習した内容の理解度チェックや再確認のツールとしても効果的に活用されています。一度「すらら」を使って授業内容を思い出し、理解を深めた上で、書き込み式のワークに取り組むことで、学習効率の向上が期待されています。 - 定期テスト・模試対策:
テスト期間前には、テスト範囲を「すらら」で繰り返し学習することで、効果的な予習・復習として活用されています。また、多様な形式の問題に触れることで、模試対策にも有効であり、本番での応用力と対応力を高めることに繋がっています。
生徒の主体的な学びと意欲を引き出すすららの機能
「すらら」は、生徒が楽しく、自律的に学習に取り組めるような工夫が凝らされており、その結果、生徒の学習に対する意識にも変化が見られています。
- インタラクティブな学習体験と即時フィードバック:
一人で黙々と学習するのが苦手な生徒も、クイズ形式のようなイメージで「すらら」に楽しみながら取り組んでいる様子がうかがえます。
さらに、問題を解いた瞬間にすぐに解説が表示されるため、生徒は自力で回答を探す手間が省け、学習のテンポが損なわれません。
自分で丸付けをするのではなく、「第三者に丸付けをしてもらうような」感覚で取り組めることも、生徒が学習を楽しいと感じる重要な要因となっています。 - 苦手克服と確実な定着:
生徒は自分の苦手なところを、納得がいくまで何回でも繰り返し学習できます。
これにより、覚えるスピードが速くなり、知識がより早く確実に定着します。
以前は「分からない問題は答えを写して提出」といった状況も見られましたが、「すらら」では理解できるまで繰り返し取り組むことで、真の理解へと繋げることが可能になりました。 - 正確な進捗状況と理解度の可視化:
「すらら」では、生徒の進捗状況や、どこまで理解が進んでいるかというレベルが正確に把握できます。
これは教師にとって、生徒一人ひとりの学習状況を詳細に把握し、個別の学習サポートや指導計画の立案に役立てる上で非常に有益な情報となります。
協調学習の促進と個別最適化された授業設計
須崎総合高等学校では、「すらら」を効果的に組み込むことで、個別最適化された学びと、生徒間の協調的な学習を両立させる授業デザインを実践しています。
- 生徒間のコミュニケーションを通じた深い理解:
生徒が問題を解く過程で、友達と話し合ったり、コミュニケーションを取りながら問題を解く機会が非常に多くなりました。
特に、教師が専門的な表現で説明しても理解しづらい生徒が、生徒同士の言葉で話し合うことで内容を理解する瞬間が多く見られます。
これにより、一方通行ではない多方向からの対話が生まれ、内容の理解がより深まります。
教師は、生徒同士の議論が深まった際に、より正確な知識が必要になったときに質問を受けるという形でサポートに回ることができます。 - フローチャートによる授業の可視化と個別対応:
授業の全体的な流れをフローチャートで可視化することで、教師と生徒が学習の道筋を共有しやすくなっています。
授業のスタートは全員が取り組める基礎的な問題から提示しつつも、生徒の習熟度に応じて、復習ユニットへ戻る生徒と、既に理解が進んでいる生徒は新たな知識を確認したり、発展的な問題へと進むといった個別最適化された学習経路を一度に提示できるよう工夫されています。
これにより、授業時間内において教師が個別の生徒に「つきっきり」になることなく、生徒が必要な時に教師へ質問に来るような環境を構築できています。
家庭学習の定着と学校との連携強化
高知県では、家庭学習の定着に向けた取り組みも推進しており、「すらら」はこの点でも大きな効果を発揮しています。
「すらら」の動画配信機能を活用することで、生徒が自宅で予習・復習を行い、学校でその学習成果を確認し、さらに学習を進めるというシームレスなサイクルが可能になります。
この連携により、家庭での学習習慣が確立され、それが学校でのより深い学びへと繋がり、学習効果を一層高めています。
すららがもたらす総合的な教育効果
「すらら」の導入は、高知県立須崎総合高等学校において、生徒の学力向上だけでなく、学習に対する意欲の向上という面でも顕著な効果をもたらしています。
「すらら」を使い始めてから勉強時間が増え、苦手な分野も得意になるまで繰り返し取り組めるため、学習への自信と楽しさが増しています。
その結果、授業中の内容理解も向上し、生徒はより積極的に学習に取り組むようになりました。
「すらら」は、生徒の自ら学ぶ力を育み、教育現場における個別最適化された学びと協調的な学習を両立させる有効な手段として、その価値を最大限に発揮しています。

