「すらら」のお問い合わせ窓口には、漢字が苦手でなかなか覚えられないお子さまの漢字学習法についてのご相談が多く寄せられています。 お子さまが漢字を苦手と感じる理由の1つに、覚えた漢字を使う場面が具体的にわからないため、漢字を覚える楽しさを実感できないことがあるようです。
そこで、この記事では、 難しい漢字も親しみやすく、記憶に残りやすくなるよう、実際の日常生活でも使える具体例を挙げていきます。 親子で楽しく漢字を学習する方法を探すのにお役立ていただけましたら幸いです。
漢字を「ただ書いて覚える」のではなく、「どんな場面で使うのか」と結びつけていくと、ぐっと記憶に残りやすくなります。この記事では、日常のシチュエーションを手がかりにした学び方をご紹介していますが、すらら漢字アドベンチャーでも、場面イメージやストーリーとセットで漢字に触れられるよう工夫しています。お子さまに合う漢字との付き合い方を探すヒントとして、あわせて参考にしてみてください。
もくじ [ もくじを隠す ]
小学1年生で覚える漢字の総数は80字です。さらに、小学2年生は160字、小学3年生は200字とさらに覚えるべき漢字の数が増加し、 画数が増えたり、似た形の漢字が増えたりすることで、漢字の使い分けが難しくなってしまいます。
漢字は日本語の深い文化を象徴する重要なものですが、多くの子どもたちにとって 覚えるのが難しく習得するのにも非常に時間がかかるもの とされています。その主な理由の一つは、漢字の複雑さです。画数が多かったり、似たような形が頻出したりすることで、視覚的に記憶するのを難しく感じられる場合があります。
覚えにくい漢字のポイント
さらに、漢字の覚え方としては、「形」だけでなく「書き順」「意味」「音読み」「訓読み」をすべて習得しなければならないという点でも、情報量が非常に多いため負担が大きいと感じる子どももいます。 特に、授業中にさらっと紹介されるだけで、実際に使う機会が少ない漢字は、記憶に定着しにくい傾向があります。
漢字が難しく感じられるのは、単なる形の覚えにくさだけではありません。学習における 心理的なプレッシャー も影響しているかもしれません。
子どもの苦手意識を形成する心理的な要因
特に、学習を始めたばかりのときに失敗体験ばかりを積み重ねると、漢字に対する苦手意識が強くなり、学習の妨げとなる可能性があります。 このような苦手意識を克服するためには、小さな成功体験を積み重ね、ポジティブな学習環境を構築することが重要になります。
こうした漢字学習の壁を乗り越えるには、単純な記憶をするための反復学習だけではなく、より楽しく実践的な方法を取り入れることが効果的です。
漢字学習において、似た漢字をグループ化することは、子どもが漢字を記憶するのを助けるのに非常に有効です。 特に「形状」や「構造」が似ている漢字を整理して学ぶことで、混同を避け、子ども自身が違いを理解しやすくなります。たとえば、「日」と「目」、「木」と「本」のような形が似ている漢字をペアやグループで扱うことで、子どもにとって新たな発見や学習意欲が高まることがあります。この方法なら、一見同じに見える漢字でも明確な記憶を形成しやすくなります。
グループ分けの具体例
このように体系的にグループ化すると、子どもは漢字の構造や関係に興味を持ちやすくなり、効率的に学べるようになります。
学びに遊び心を取り入れることで記憶の定着が進みます。 例えば、「未」と「末」を区別する際に、「未(み)は木が成長途中、末(まつ)は大人になった木」といった簡単な語呂合わせや、実物の木の成長のイラストを使うと、視覚的にも意味的にも学びが深まります。子どもが好きなイラストを自由に描くことで自主性が養われ、自分で作った絵や語呂合わせを通して漢字を強く印象づけられるようになるかもしれません。
また、物語の「聞き手を惹きつける力」を利用し、ストーリーテリングと呼ばれる伝えたい内容やメッセージをより深く相手に印象づけるためのコミュニケーション法を活用するのもおすすめです。ストーリーテリングは、絵本を見ながら読み聞かせをするのとは異なり、耳から聞く言葉をもとに自分で自由に頭の中で想像を膨らませる方法です。自分自身の言葉やイメージがもとになるため、思い描いた頭の中のイメージが強く印象に残り、漢字を使う意味や場面が定着しやすくなります。
学習した漢字を記憶に定着させるには、子どもの生活に直結するシチュエーションを活用することが効果的です。学んだ漢字を実際の環境で目にしたり使ったりすることで、学習した内容が長期記憶に繋がりやすくなります。
シチュエーション別活用法の具体例
◎スーパーや商店での買い物
◎家の中での日常作業
◎公園や散歩中の外出
◎宿題や自宅学習
これらのシチュエーションを活用する際、大人が子どもと一緒に楽しむ姿を見せることも重要です。 特に「今日覚えた漢字、スーパーで一緒に探してみよう!」などの提案をすることで、子どもが自然と漢字に目を向けるようになります。
また、新しい漢字を覚える中で疑問点があれば、その場で立ち止まって一緒に考える時間を設けると記憶定着が促されます。 例えば、子どもが「湖と海って何が違うの?」と尋ねた場合、「湖は周りが陸地で囲まれていて、海は大きくてつながっているんだよ」といった簡単な具体例で説明するのが効果的です。
類義語や似た意味を持つ漢字を並べて学ぶことで、それぞれのニュアンスや使い方を楽しく学ぶことができます。 たとえば、「見」と「視」、「言」と「語」といった漢字の組み合わせを比べながら覚える方法です。
この方法ではまず、意味が似通っている漢字をペアまたは小グループに分けます。
「見る」と「視る」
「言う」と「語る」
「学ぶ」と「習う」
学習のステップとしては、以下の手順がおすすめです。
この学習法を取り入れることで、ただ漢字を覚えるだけでなく、実用的な使い分けを理解することができます。また子どもの生活に密着した例文を使うことで、漢字に興味を持ちやすくなります。
このように、楽しみながら学習する工夫は、苦手に感じる学習への抵抗感を減らし、遊びと学びを融合させることで子どもの集中力を上げるのに役立ちます。
手作り教材を活用することで、子どもの興味を引き出し、漢字学習に対するモチベーションを高めることができます。例えば親子で一緒に「似た漢字カルタ」や「カードゲーム」を作るのもおすすめです。カルタカードの表面に漢字を書き、裏面に漢字の意味、例文、語呂合わせ、イラストなどを書くと、記憶に強く残ります。 このような視覚的に刺激を与える材料を用いることで、子どもが楽しみながら学習を進められる教材を家庭で簡単に作成できます。
さらに、カードの保護や耐久性を高める方法として、プラスチック製のカードホルダーやラミネート加工を使うのもおすすめです。これにより長期使用が可能になり、反復学習がしやすくなります。同じ教材を繰り返し使うことでカードへの愛着が湧くようになり、漢字への苦手意識が和らぐ可能性があります。さらに、学習した漢字の記憶が深まることで、漢字を書いてみようという意欲が高まり、自然に書けるようになるかもしれません。
教材のアイデア
子どもと一緒に手作りしたカードなどを使って漢字を学習することで、より身近な漢字の使い方で記憶に定着しやすくなるかもしれせん。しかし、書くことが苦手なお子さまや、日常の忙しい時間の中で手作りする時間がなかなか取れない保護者の方には、次のような オンライン教材がおすすめです。
似た漢字をまとめてカードにしたり、シチュエーション別に分けてカルタやゲームにする工夫は、「覚えにくい漢字」との距離を一気に縮めてくれます。一方で、忙しい日常の中で毎回教材を手作りしたり、子どものタイプに合わせて問題を組み替えていくのは、保護者の方の負担が大きくなりやすい面もあります。
すらら漢字アドベンチャーでは、漢字を使う場面のイメージやストーリーと組み合わせながら、「こえにだしておぼえる」「まちがいさがしでおぼえる」「パーツのくみあわせでおぼえる」といった学び方を用意し、この記事で紹介したような「シチュエーション×似た漢字のグループ化」を、そのままオンライン上で実践できるようになっています。家庭での工夫とあわせて、「どんな場面で、どんなふうに漢字を使うのか」を整理するツールとしても活用していただけます。
すらら漢字アドベンチャーでは、 漢字を使うシチュエーション別に分けて漢字を使う場面のイメージを膨らませながら学習を進めます。
これは、 すらら漢字アドベンチャーのレッスンの1つです。仕事をしている人、手紙を配る人、重いものを運ぶ人、軽いものを運ぶ人…それぞれ同じ部屋で仕事をしている場面を想像することで、 それぞれの漢字の使う場面がわかりやすくなり、記憶にも定着しやすくなります。
漢字がどのようなシチュエーションで使われるかを理解した後は、実際に漢字の形を覚える方法にはどのようなものがあるかについてご紹介します。
すらら漢字アドベンチャーでは、お子さまが自分に合う学習法を見つけて楽しく効率的に学習するために、3つの漢字学習法を用意しています。 認知特性の中の認知処理様式である継次処理と同時処理の特徴を生かすことで、漢字学習に対する苦手意識をさらに減らし、力まず、楽しく漢字を学習できるように工夫しています。
すらら漢字アドベンチャーの学習法の1つは 「こえにだしておぼえる」です。まずはじめに学習する漢字の読み方を説明した後に、書き方の特徴をとらえた言葉をこえにだしながら一画ずつ線をなぞり、漢字の書き方を覚えます。
すらら漢字アドベンチャーの2つ目の学習法 「まちがいさがしでおぼえる」では、まずはじめに漢字の成り立ちをレクチャーします。漢字の成り立ちは、漢字とイラストを重ねることでどのようなシチュエーションで使うかのイメージがしやすくなり、記憶の定着に非常に有効になります。
次に、漢字の間違い探しをして正しい漢字の形を覚えてから自分で書くことをくり返し、漢字を記憶に定着させます。
すらら漢字アドベンチャーの3つ目の学習法 「パーツのくみあわせでおぼえる」は、他の学習法がシチュエーション別に漢字を覚えやすくしていたのに対し、 他の学習法とは異なる順番で、形の似た漢字が一緒に覚えやすくなる工夫がされてます。
似た漢字を一緒に覚えることで、それぞれの字の形の違いを確認しながら記憶の定着をスムーズにします。
このように、「重」の学習をした後、形が似ている「動」を学習します。
このように、同じパーツを使い、さらに別のパーツがあるところを見比べながら、漢字の理解をより深めます。
すらら漢字アドベンチャーの漢字の学習は、レッスンの順に沿って進めるだけではなく、お子さま自身の興味がある意味や字の形等でその日に学習する漢字を決めながら進めることが可能です。日常生活の中で目にした漢字をより知りたくなった時や、似た形の漢字を見つけた時等、そのシチュエーションで使われるかもしれない漢字を想像しながら、ぜひ すらら漢字アドベンチャーをご活用ください。
漢字学習を子どもにとって楽しく簡単なものにするためには、似たもの同士の漢字をシチュエーションごとにグループ化し、日常生活に活用する方法がとても効果的です。形や意味が似ている漢字を分類し、ゲームやクイズといったアイデアを取り入れると、子どもがより覚えやすくなります。また、小さな成功体験を積み重ねることで、自信を育て、苦手意識を和らげることができるかもしれません。手作り教材やオンライン学習といった親しみやすいツールを活用し、ぜひ親子で一緒に、楽しい漢字学習のための習慣作りをしてみてください。
すららのInstagramでは楽しいクイズを出題中!
漢字が苦手なお子さまにとって、「どこで使うのか分からない漢字」をひたすら書き続ける学習は、どうしても負担が大きくなりがちです。記事でご紹介したように、形や意味が似ている漢字をグループにしたり、スーパーや公園、家庭での会話といった身近なシチュエーションと結びつけたりすることで、「ただ覚えるもの」だった漢字が、少しずつ「自分の生活で使えることば」に変わっていきます。小さな成功体験を積み重ねていくことで、「漢字=苦手」というイメージも、ゆっくりと書き換えていくことができます。
すらら漢字アドベンチャーでは、漢字を使う場面のイメージをふくらませながら、認知特性に合わせて声に出してなぞる・まちがい探しをする・パーツで組み立てるといった学び方を選べるようになっており、この記事で紹介した考え方をそのままレッスン設計に落とし込んでいます。書き取りだけでは伸び悩んでいると感じるときこそ、「シチュエーションから入る漢字学習」を体験してみることで、お子さまに合う新しい学び方が見つかるかもしれません。