【親も安心】保健室登校でもできる3つの勉強方法について解説

「すらら」の問合せ窓口には保護者の方から不登校のお子さまの学習に関する相談が多く寄せられます。休んでいる間の遅れを取り戻せるのか、また家庭での学習の進め方について等、相談内容は様々ですが、それぞれの悩みや疑問に役立つ情報を提供させていただいております。

そこで、今回は保健室登校でもできるおすすめの勉強方法について解説します。参考になりましたら幸いです。

 


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原因から知ろう!保健室登校の子が勉強しない4つの理由

問題解決のために、まず原因を知るところから始めてみましょう。子どもへの適切なアプローチの仕方が見えてくるかもしれません。

保健室登校の子どもが勉強をしない理由は主に次の4つです。

  • 勉強が分からない
  • 勉強の方法が分からない
  • 勉強を強制される
  • 他の子と比較される

子どもの様子を客観的に分析し、潜在的な気持ちを理解したうえで、少しずつ勉強へ興味を向けていきましょう。次に、それぞれの原因について細かく解説していきます。

1.勉強が分からない

勉強が分からないにも関わらず、先生の話を長時間にわたって聞き続けるのは、子どもにとって心身ともに大きな負担になります。また、学習内容を理解できないまま授業が進んでいくと、周囲に置いていかれる不安や焦りを感じてしまうのです。

しかし、学校で過ごす時間の大半は授業を受けなければなりません。子どもにとって勉強は日常の大きなウエイトを占めています。授業での勉強時間が苦痛になると、教室に行きたくないと思ってしまうのは当然の気持ちかもしれません。

2.勉強の方法が分からない

勉強が嫌いになる理由として、そもそも勉強の方法が分かっていない可能性があります。

学校から与えられた宿題以外に何をしていいのか分からなかったり、疑問が生じても調べ方が分からず立ち止まってしまったりして思うように勉強がはかどらず、結果的にやる気をなくしてしまうのです。

そのような子どもに対しては、数ある勉強方法から自分に適したものを見つけられるような判断材料を揃えてあげるとよいかもしれません。また、勉強する教科にしても、自分の好きなものから取り組めばよいと認識させてあげると意欲的になる場合もあります。

3.勉強を強制される

「勉強しなさい」「もう宿題終わった?」など、大人から半ば強制的に勉強させられると子どもは勉強嫌いになってしまう可能性があります。

宿題に手を付けようとしない子どもでも、勉強はしたほうがよいものだと頭では理解している可能性があります。

「勉強しなさい」などの言葉で「勉強を押し付けらた」と感じると反発心が生じ、勉強に対するモチベーションが下がる場合も。外部からの「勉強しなさい」などの言葉による行動は持続しづらいため、内発的な動機付けとなるよう、やる気のでる学習方法を意識するとよいかもしれません。

4.他の子と比較される

兄弟や同学年の子どもと比較されるのも、子どもが勉強を避けるようになる原因の1つです。親としては、自分の子どもが保健室登校になると、気にしないように意識しつつも、ふとした時に学力差を気にしていることがあると思います。そして、「弟の方が勉強ができる」「同じクラスの友達はもっと頑張っている」などといった言葉をつい言ってしまい、後で後悔された経験のある方のお話を聞くことがあります。過ぎたことは気にしても仕方がありません。後悔してる方は、その時点で自分を客観的に見れている証拠と前向きに捉えましょう。となれば、同じことをしないように子どもの気持ちに寄り添うコミュニケーションを意識していただけたらと思います。子どもは自己嫌悪や悔しさが生み出すストレスから逃げるために、勉強を遠ざけるような場合も少なくありません。自己肯定感は勉強に対する意欲にも大きな影響を与えます。このことを念頭においてコミュニケーションを取っていきましょう。

保健室登校の子どもに合った3つの勉強方法

子どもの性格や学習環境によって、最適な勉強方法は異なります。つまり、保健室登校の子どもが通常学級の子どもと同じ勉強方法で学習しても、望むような成果が出るとは限りません。

ここからは、保健室登校の子どもにおすすめしたい勉強方法を3つご紹介します。

  • 学校で学習する
  • 親が教える
  • 家庭教師をつける

どの勉強方法にもメリットとデメリットが存在します。その中で、自分の子どもに最も適した方法はどのようなものでしょうか。

学校で学習する

まず、おすすめするのは学校で学習する方法です。保護者の方は、できれば学校に通ってほしいと願う方が多いのではないでしょうか。しかし、学校へ行って無理やり教室で授業を受ける必要はありません。

周囲の環境にストレスを感じてしまっては、効果的な学習は難しいものです。保健室であっても机に向かっていれば、少しずつ学習習慣を身につけられるかもしれません。

【メリット】

  • 自分のペースで学習できる
  • 学校との関わりを維持できる
  • 出席として認められる

【デメリット】

  • 指導者が必要

学校に通うことで、周囲の環境から刺激を受けられる場合もあります。子どもの様子を見ながら、保健室での学習を促してみるのもおすすめです。

親が教える

家族以外との対人関係を嫌う子どもの場合は、親が勉強を教えてあげるのも1つの方法です。指導してくれる相手が親の場合、人的要因によるストレスが軽減されるので、勉強に集中できる環境をつくってあげられるかもしれません。

【メリット】

  • 他人と関わらなくていい
  • 親が子どもの様子を近くで伺える

【デメリット】

  • 親の負担が生じる
  • モチベーションの維持が困難

身近な存在である親に対しては、子どもも疑問や探求心を素直にぶつけやすいかと思います。特に、小さい子どもの場合はお父さんやお母さんと勉強できる状況を楽しめるほか、親子のコニュニケーションもより深められます。

子どもの年齢や学習レベルによっては親の負担が生じますが、より子どもに寄り添った学習方法かもしれません。



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家庭教師をつける

家庭教師に依頼して手厚い指導を受けるのも有効な勉強方法です。ただし、教師と子どもとの距離が近いゆえに、次のようなメリットとデメリットがある点も理解しておきましょう。

【メリット】

  • 子どもに合わせた勉強方法を提示してくれる
  • モチベーションを維持しやすい

【デメリット】

  • 教師によって学習の質が偏る
  • コストがかかる

家庭教師は一対一の指導なので、生徒のレベルや性格を考慮した独自のカリキュラムを提供してくれます。また、家族以外との対話は閉鎖的になりがちな生活に刺激を与えてくれるのも魅力の1つです。

ただし、対面での指導にストレスを感じる子どももいます。その場合は、オンラインで指導を受けられるサービスを利用するのも効果的な方法です。

保健室登校の子が勉強するために親がする3つのこと

保健室登校の子どもが勉強を始め、継続していくためには親のサポートが欠かせません。

子どもの勉強に対するモチベーションを高めるには、次の3点がポイントになります。

  • 子どもの気持ちを優先する
  • 子どもを見守って変化を感じ取る
  • 学校側と意思疎通をする

子どもの態度をもどかしく感じるときがあるかもしれません。焦せらずに子どもに寄り添った接し方を意識しましょう。

1.子どもの気持ちを優先する

まず1つ目に、勉強に対する子どもの気持ちを尊重してあげましょう。

勉強したくないと思っている子どもに対して、親の考えを押し付けても逆効果になるだけです。場合によっては、反発を招き、勉強から遠ざかってしまう可能性もあります。

勉強を継続するためには外発的、内発的な動機付けが必要です。どうしても親としての思いをぶつけてしまいがちですが、自ら行動しようとする子どもの背中を押してあげるのも1つです。

2.子どもを見守って変化を感じ取る

子どもの力になりたいという親心から、勉強の進捗についつい深く関与してしまうケースがあります。しかし、勉強は長期スパンで取り組むものなので、焦りは禁物です。

言いたくなる気持ちをグッと我慢して、子どもを見守っていきましょう。冷静に子どもと向き合えば、些細な変化にも気づいてあげられます。そして、その変化を勉強に対するモチベーションへとつなげていくのは、普段からそばにいる親だからこそ気付けるポイントだとして、次の一手に繋げていきましょう。

3.学校側と意思疎通をする

子どもにとって、大人の意見は大きな意味を持ちます。親としては気持ちを我慢して見守る決意ができていても、学校の先生に勉強を求められてしまうと、子どもはどちらを信じていいのか分からず混乱してしまうことがあります。

子どもが保健室登校になったときには、どういった方針で勉強をサポートしていくのか、親と学校がしっかりと話し合い、意思疎通を図っておく必要があります。双方が協力しながら、子どもを手助けしてあげましょう。

保健室登校の子の勉強についてよくある質問

ここからは、保健室登校の子どもの勉強に関するよくある質問を3つ取り上げて紹介していきます。

  • 保健室登校の際、学校の先生は勉強を教えてくれる?
  • 保健室登校で勉強を続けていれば教室に復帰したとき授業についていける?
  • 小学校で勉強の基礎ができないとこの先の勉強にもついていけない?

保健室登校の際学校の先生は勉強を教えてくれる?

基本的に、学校の先生は保健室登校の子どもに対して個別指導を行いません。

ただ、プリントやドリルなどの教材を用意してくれたり、自習場所として保健室を使わせてくれたり、勉強に対して協力的な学校もあるので一度相談してみるのがよいかと思います。

子どもにとって先生の存在は、親以上の影響をもたらすときがあります。そのため、先生のサポートを受けられる範囲はしっかりとした事前確認が大切です。

保健室登校で勉強を続けていれば教室に復帰したとき授業についていける?

子どもが一生懸命、勉強に取り組んだとしても必ず成果がついてくるとは限りません。それは、保健室登校の子どもも同じです。

勉強には向き不向きがあるほか、それまで培ってきた知識や経験も大きく影響するため、学習の進度に個人差がでてしまうのは避けられません。保健室登校で勉強を続けたからといって、復帰後の授業についていけるわけではないのです。

しかし、子どもには自分のペースがありますので、無理に焦らせてはいけません。勉強を継続していれば自ずと成績が上がっていくことを説明し、長い目で見守ってあげましょう。

小学校で勉強の基礎ができないと、この先の勉強にもついていけない?

数ある悩みの中でも、長期的な学習の遅れに対する不安は多くの親が抱えていることでしょう。確かに、小学校での勉強はその後の基礎になるため、中学校や高校での成績に少なからず影響を与えます。

ただ、将来を悲観視したり、焦りを感じる必要はありません。なぜなら、小学生のときに保健室登校で勉強できなかったからといって、一生、勉強の遅れが生じるわけではないからです。

本人がやる気になれば、いつでも学び直すことができます。高いモチベーションのもと、適切な学習方法と学習ツールがあれば、学習の遅れは十分に取り返せるのです。

まとめ:子どもが保健室登校でも焦らずその子に合った勉強方法を見つけよう

子どもが保健室登校になったとき、勉強を強制したり、学習の遅れを嘆いたりするのはおすすめしません。子どもにはその子なりのペースがあり、本人の学習意欲が何よりも大切。

そして、本人が自発的に勉強したいと思ったときにスタートダッシュを切れるよう、日頃から子どもを温かく見守り、心境の変化を見逃さないようにアンテナを張っておきましょう。

また、子どもの勉強に関する問題は家庭だけで解決するものではありません。学校や地域のコミュニティ、学習支援サービスなど、頼れるものを見つけることが大切です。本当に子どものためになると思える勉強方法をゆっくりと探してあげましょう。



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