【子どもを褒める教育】自己肯定感が上がる子育ての5つの褒め方

褒める教育は子どもの力を伸ばす効果があるため、褒めて育てたいと思う方が増えています。しかし、正しい褒め方や効果を知らない方が多いのではないでしょうか。

この記事では「褒めて育てる正しい方法がわからない」「褒める教育の効果が知りたい」といった悩みを持つ方に、自己肯定感が上がる子育ての五つの褒め方を紹介します。



この記事を読む方で子育てについて下記、お悩みをお持ちではありませんか?

  • 「ゲーム・スマホばかりで将来が不安になる・・」
  • 「なんでうちの子だけ・・と思うことがある」
  • 「なんで何度言ってもわからないの!?」と咎めてしまう」
  • 「ついつい「あんたは、何やってるの?」と怒鳴ったり手をあげてしまう・・」

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子どもを叱る教育はよくない?

叱る教育は良くないのでしょうか。

確かに、子育てにおいて子どもを叱らなければならない場面があります。

【子どもを叱らなければならない場面】

  • 命に関わる危険な行動をした時
  • 子どもの人生に重大な悪影響を与える行動をした時

上記のような場合は、なぜ良くないのか、どうしたら良かったのかを正しく伝える姿勢が必要です。

しかし、叱る子育てだけでは親の気持ちが子どもに十分伝わりません。感情に任せた怒り方や体罰で叱ると、親への恐怖心が植えつけられます。

子どもの健全な成長のためには、良い行動を褒める育て方が大切です。

褒める教育のメリット3つ

褒める教育のメリットは何でしょうか。

主なメリットをまとめました。

【褒める教育のメリット】

  • 自己肯定感が上がる
  • チャレンジ精神が育まれる
  • 成功体験を積める

褒める教育のメリットを知れば、さらに効果的な褒め方を実践できます。「褒め」が子どもの成長に与える影響を、正しく知っておきましょう。 

それぞれについて、詳しく説明します。

①自己肯定感が上がる

褒める教育のメリットの一つは、自己肯定感の向上です。

自己肯定感の高い子どもは「自分はできる」と自信を持ち、意欲的に行動するのが特徴です。さまざまな物事にチャレンジする能力が育ちます。

自己肯定感の源は、親に見守られている安心感です。親が子どもを認めているからこそ、安心して前に進めます。

子どもの自信をつけるためにも、正しい褒め方で自己肯定感を育てる必要があります。

②チャレンジ精神が育まれる

チャレンジ精神は子どもの人生において、欠かせない能力です。新しい挑戦は、子どもに経験とスキルを与え、能力をさらに伸ばします。

チャレンジ精神の原動力は、褒めてもらい認めてもらった経験です。周りから認められると「自分なら大丈夫」と自信がつき、新たな課題への意欲がわきます。

たとえ失敗したとしても、チャレンジ精神が育まれた子どもは大丈夫です。「もう一度頑張ろう」と強い心で立ち上がれます。

逆境に負けない心を育てるためにも、褒める子育てが大切です。

③成功体験を積める

褒める教育には、子どもが成功体験を積めるメリットがあります。

成功体験は、子どもが自信をつける過程において欠かせない経験です。「自分はできた」と感じられる経験が、新しい挑戦の原動力となり、成長につながります。

子どもの良い点をつい見逃して、声をかけずに過ぎていく場面はありませんか。子どもの良い行動を成功体験につなげるためには、正しい褒め方が必要です。

日頃から子どもの様子をよく観察し、褒めるポイントをみつけましょう。

褒める教育のデメリット3つ

褒める教育にはデメリットはあるのでしょうか。

確かに、褒める教育にはデメリットが存在します。しかし、デメリットが表面化するのは間違った褒め方をした場合です。

デメリットを学ぶことで、褒める教育を正しく実践できます。どのような褒め方が間違っているのかを知っておきましょう。

主なデメリットをまとめました。

【褒める教育のデメリット】

  • 打たれ弱くなる
  • 褒められることが目的となる
  • 褒めないと行動しなくなる

それぞれについて、詳しく説明します。

①打たれ弱くなる

間違った褒め方は、子どもを打たれ弱くします。特に、結果だけに注目した褒め方は好ましくありません。

たとえば、子どもが徒競走で一位の時だけ褒めるとどうなるでしょうか。

この褒め方は「徒競走が速いあなたが好き」のメッセージを子どもに送っています。つまり「 一位になるあなたが好きだから、親の望む姿になりなさい」と子どもをコントロールしている状態です。

このような褒め方を続けると、子どもは「一位になれない自分は必要ない」と感じます。親に支配された人生を歩まねばならず、自主性や自信が育ちません。その結果、失敗すると簡単に心が折れる子どもに育ちます 。

②褒められることが目的になる

褒められることが目的になるのも、褒める教育のデメリットの一つです。間違った褒め方をされた子どもは、褒められるために良い行動をします。

たとえば、どんな行動にも「すごいね」「えらいね」と褒めると、子どもは何を褒められているか分かりません。親の気持ちが、子どもの心に響かないのです。

成長するにしたがって「褒められたから満足」「褒められたからこれ以上はしない」と意欲が減少します。褒められることが目的なので、自分がやりたいことや目標に興味がない状態です。

間違った褒め方は、子どもが自分で考え選択する力を奪います。

③褒めないと行動しなくなる

間違った褒め方によくあるケースが、ごほうびを使う方法です。この方法はやる気を出すために効果的な方法です。

たとえば「勉強を頑張ったら欲しいものを買ってあげる」と、子どもと約束した経験がある方も多いのではないでしょうか。

心理学では外発的動機づけと呼ばれております。この方法は自ら沸き起こるやる気、つまり内発的動機づけに変わるまでやり通す必要があり、

途中でやめてしまうと、子どもから「勉強するから何か買ってほしい」と、親に要求する行動がみられる可能性がでてきます。親が子どもにコントロールされている状態です。

成長にしたがって、要求する品も高額になります。使い方が難しいテクニックとなるため、やるときは注意して使いこなしましょう。

子どもの正しい褒め方

子どもを正しく褒める方法は以下の通りです。

【子どもの正しい褒め方】

  • 具体的に褒める
  • 行動や過程(プロセス)を褒める
  • 質問しながら褒める
  • 子どもの個性に合わせて褒める
  • あれこれ褒めすぎない

それぞれの方法について、詳しく説明します。

①具体的に褒める

子どもを褒める時は、具体的に褒めましょう。子どもの様子をよく観察し、良い行動をくわしく伝えると、自信につながり自己肯定感もアップします。

特に、子どもの性格や、内面的な長所に注目した褒め方は効果的です。「あなたにはこんな良いところがある」「こんなにすてきな性格をしている」と伝えると、子どもは自分の存在を認められます。

具体的な褒め方は、日頃から子どもの様子をよくみていないと実践できません。子どもの良い点を探す習慣をつけ、具体的に褒める姿勢が大切です。

②行動や過程(プロセス)を褒める

褒める教育では、行動やプロセスを褒める方法が重視されます。結果だけに注目せず、子どもが頑張っている姿や、努力した過程に目を向けてください。

たとえば、苦手な科目を頑張って勉強している子に「もう少しいい点がとれそうだね」と伝えるとどうなるでしょうか。子どもは自信を失い、自己肯定感は低下します。

「毎日一生懸命勉強していたね」「次はきっと大丈夫だよ」「応援しているよ」など、子どもの努力のプロセスを褒める姿勢が大切です。子どもの頑張りを励まし、勇気づける必要があります。

良い結果につながらなくても「いい点をとるために頑張った」過程が大切です。行動と過程に注目し、自己肯定感を高める褒め方をしてあげましょう。

③質問しながら褒める

褒める教育を効果的にするための重要なスキルが、質問形式での褒め方です。

褒める時には「開いた質問」を使いましょう。開いた質問とは「何が?なぜ?いつ?どこで?誰が?どんな風に?」など、具体的な答えを求める質問方法です。開いた質問を使うと、子どもとの会話も弾みやすく、様子や考えがよくわかります。

反対に、イエスかノーで答えられる「閉じた質問」は、すぐに完結するので話が長続きしません。褒めるための質問には、適さない方法です。

会話の中で、開いた質問を効果的に使うと、子どもを褒めるポイントがみつけやすくなります。親子のコミュニケーションを良好にするためにも、積極的な活用が必要です。 

④子どもの個性に合わせて褒める

子どもの個性に合わせて褒めると、自己肯定感のアップにつながります。

子どもは一人一人違う個性があり、対応に困っている方もいるかもしれません。まずは、子どもがどのような性格か、どのような特徴があるのかを見極める作業が必要です。

たとえば、活発な子に対しては簡潔でわかりやすい褒め方を心がけましょう。じっとしているのが苦手な可能性があるので、褒めるタイミングも大切です。

のんびりした性格の子は、自分のペースを大切にしてあげてください。努力している過程に目を向けた褒め方が重要です。

敏感な子は、周りの目を気にして劣等感を持ちやすい傾向があります。チャレンジする姿や、自分を表現している姿を褒めると効果的です。

⑤あれこれ褒めすぎない

あれこれ褒めすぎると、「褒め」の効果は低下します。子どもの良い点をすべて褒めようとするのは好ましくありません。褒め方に一貫性がなくなり、子どもの心は離れていきます。

さまざまなことを褒められすぎている子どもは、良い行動ではなく、お試し行動をします。お試し行動とは、親の気持ちを試すために、わざと悪いことをして注目を集める行為です。

「悪いことをする自分でも親は愛してくれるのだろうか」と親の気持ちを確かめます。ありのままの自分を親が受け入れてくれるのか、不安と好奇心が混ざった状態です。

あれこれ褒めすぎる方法は、子どもの心を健全に成長させません。正しい褒め方で自己肯定感を育てましょう。

親は「叱り方」を身につけておくことも大切

親は褒め方だけでなく「叱り方」も身につけなければなりません。褒め方と同じように、叱り方に苦手意識を持つ方は多いのではないでしょうか。

子どもを叱るには正しい知識とスキルが必要です。「怒る」のではなく「伝える」ためのポイントを押さえて実践しましょう。

主なポイントをまとめました。

【子どもの正しい叱り方】

  • 子どもの目を見て叱る
  • 感情的ではなく冷静に話す
  • 叱る理由を伝える
  • 改善したら笑顔で褒める

それぞれの方法について、詳しく説明します。

①子どもの目を見て叱る

子どもを叱る時は、子どもの目をしっかりと見ましょう。他の作業をしながら叱ったり、視線を合わさずに叱ったりすると、親の気持ちが十分伝わりません。

「目は口ほどに物を言う」のことわざの通り、目は人間の気持ちが素直に出る部分です。子どもは親の言動に加え、目から多くのことを学びます。

「本気で自分のことを考えてくれている」と子どもに感じてもらうためには、しっかりと目を合わせ、向き合いながら叱る姿勢が必要です。

②感情的ではなく冷静に話す

叱る時は、感情的ではなく冷静に話しましょう。

人間にとって怒りのコントロールは難しいスキルです。つい感情的に叱りたくなることもあるかもしれません。

しかし、感情に任せて怒ったり、大声を出して怒鳴ったりする行為は、子どもに恐怖心を与えるだけです。大切な内容は伝わらず、状況の悪化につながります。

子どもを叱る時は、怒りをしずめ、冷静に話すスキルが必要です。冷静に話すと、子どもも落ち着いて話を聞くことができます。

親の気持ちをしっかりと伝えるためにも、冷静な叱り方が大切です。

③叱る理由を伝える

叱る理由を伝えるのも、子どもの自尊心を守るために必要です。

ただやみくもに叱っても、子どもは何が悪かったのか理解できません。訳がわからずに怒られる体験は、子どものプライドを傷つけ、自己肯定感を低下させます。

叱る時には「何が良くなかったのか」「なぜ叱るのか」を子どもに伝えましょう。子どもが納得しないこともあるかもしれません。その場合は、子どもの話に耳を傾けながら、しっかりと向き合って対応する必要があります。

④改善したら笑顔で褒める

子どもを叱った後は、改善しようと努力しているか観察が必要です。もし改善できたようなら、笑顔で褒めてあげてください。

うまく改善できなくても、努力したプロセスに目を向け、褒める姿勢が大切です。ただ叱るだけでは、子どもの力は伸びません。「叱る」と「褒める」のバランスが必要です。

たとえ叱られたとしても、良くなった点を褒められると子どもは喜びます。叱った後は、子どもの様子をよく見て、笑顔で見守りましょう。

褒める教育を正しく理解して子育てをしよう

褒めない教育とはアドラー心理学を応用した子育て法である

この記事では、自己肯定感が上がる子育ての5つの褒め方を紹介しました。

褒める教育は、子どもの自己肯定感を高めるための重要な方法です。褒め方にはコツがあるため、うまくいかずに悩む方も多いでしょう。

しかし、正しい褒め方を身につければ、自己肯定感が高まり、子どもの力は必ず伸びます。褒める教育を正しく理解し、楽しい子育をしていきましょう。

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