
【中学生の不登校への対応】学年ごとの原因や親の考え方、子どもの将来についても徹底解説
中学生の子どもが不登校になったり「学校に行きたくない」と言ったらどのような対処をすれば良いでしょうか。中学生の子どもが不登校になる割合は全体の2.76%と言われています。
これは、小・中・高の中で最も高い割合で、中でも小学校から中学校に上がるタイミングが最も不登校に陥りやすいというデータも存在します。つまり、中学生の子どもが不登校になる事態は誰にでも起こりえると言えるでしょう。
当記事では、中学生の子どもが不登校になってしまった際の原因や対応について、学年別に詳しく解説していきます。
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不登校の定義とは?

はじめに、不登校の定義を見ていきましょう。不登校と言うと、その名の通り学校に通えていない子どもの総称と思われがちです。
しかし、実は文部科学省によって明確に定められた下記のような定義が存在します。
「何らかの 30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を. 心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの
引用:文部科学省「不登校児の現状に関する調査」
上記の定義からもわかるように、不登校とは、経済的・病気などの理由を除いた者が心理的な理由などで年間30日以上登校できない状態を指します。
【学年別】中学生の不登校の原因・要因

子どもが不登校になってしまった場合、無理に学校に行かせるのは厳禁です。まずは、不登校になってしまった原因や要因について考えてみましょう。
中学生には、学年によって異なる不登校の原因や要因が存在します。この項では、不登校の原因や要因を学年別に詳しく見ていきましょう。
中学1年生が不登校になる原因・要因
中学1年生が不登校になる最大の原因や要因は、小学校からの環境の変化です。小中一貫校を除き、中学校になると子どもの環境が大きく変化します。
新しい友人関係をはじめ、部活動の上下関係や定期テストの実施など、これまで考える必要がなかったことを考える機会が増えるでしょう。大人からすると、些細な環境の変化に思うかもしれません。
しかし、子どもにとってはこれらの環境の変化が不登校を誘発する可能性は充分にあります。さらに、受験で私立中学校に進学した子どもは、成績に関する悩みも増えてきます。
「小学校までは学力上位をキープできたのに、中学校になってから学力が思うように上がらない」このような学力に関わる理由から不登校に繋がっている子どももいるでしょう。
中学2年生が不登校になる原因・要因
不登校の中学2年生の多くは、1年生の終わりごろから不登校になっているケースが大半です。原因や要因としては、中学1年生の頃に感じた環境の変化に未だ馴染めずにいるケースが多いでしょう。
また、1年生が入学し後輩ができ、部活動などでの自分の立ち位置がわからなくなるケースや、勉強が難しくなり授業についていけない等の理由も不登校の要因として十分に考えられます。
中学3年生が不登校になる原因・要因
中学3年生が不登校になる原因や要因として最も多いのが、漠然とした将来への不安です。中学3年生という時期は、高校受験に伴い、受験や進路に対する不安に取りつかれる子どもが多くいます。
学力面において、思うような結果がでないという理由から強いストレスを感じ、時には自信を喪失しやる気をなくしてしまう子どももいるでしょう。
中学生の不登校の前兆・予兆

中学生が不登校になる理由は学年や、子どもの環境によって様々です。しかし、不登校になる前には必ず前兆や予兆があるでしょう。
下記に、不登校になる前兆や予兆の具体例を挙げたので、ぜひ参考にしてください。
【不登校になる前兆や予兆】
- 今までしていたことをしなくなる
- 今までしなかったことを始める
- 朝起きなくなる
- 夜更かしするようになる
- 先生の悪口を言う
- 友人の悪口を言う
- 友人と遊ばなくなる
些細な前兆や予兆ですが、少しの変化も見逃さないようにしてください。
中学生の不登校児に親ができる対応

では、中学生の不登校児に対して、親はどのようなことができるのでしょうか。下記に具体的な対処法をまとめたので参考にしてください。
【親ができる対処法】
- 現在の在籍校にこだわらない
- 子どもが安心して過ごせる家庭を作る
- 子どもに干渉しすぎない
- 家庭と中学校以外のコミュニティーに所属する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
現在の在籍校への登校にこだわらない
1点目に挙げられる対応は、在籍している学校への登校に拘らない方法です。子どもが不登校になった場合、多くの親御さんは「なんとか学校に行かせないと」と考えるでしょう。
しかし、この考えは子どもを追い詰め、かえって状況を悪化させる可能性があります。在籍校への登校のみに目を向けず、子どもが自宅でも効率よく学習できる方法を考えてみてください。
子どもが安心して過ごせる家庭を作る
あまり関係なく思われがちですが、子どもが安心して過ごせる家庭環境であることが、外の世界に踏み出せるきっかけになるケースもあります。安心して過ごせる環境作りには、下記の方法が効果的です。
【子どもが安心できる家庭環境作りの方法】
- 子どもの気持ちを否定しない
- 些細なことでも褒める
- ゲームやSNSであっても他社との繋がりを持たせる
- 学校に関する話題を口にしない
特に、子どもが関心を持ったことに対して否定は絶対にしないようにしましょう。興味の対象がゲームやSNSである場合、つい注意したくなる気持ちはわかります。
しかし、ゲームやSNSをきっかけに不登校が改善したケースも多くあります。他者との繋がりを持つことに重きを置き、そっと子どもを見守ってください。
子どもに干渉しすぎない
子どもに干渉しすぎないことも大切です。不登校の子どもを持つ親御さんの多くは、早く現状を打破するために自分の生活を犠牲にしても、子どもに尽くします。
しかし、これは親御さんにとっても子どもにとっても非常に負担です。親御さんは自分の時間の無さから心の余裕がなくなりますし、子どもは「自分の不登校が親に迷惑をかけている」と罪悪感を感じるでしょう。
このような事態が長く続くと、最悪親子関係が悪化してしまうことも考えられます。お互いの負担を減らすためにも、広い視野を持ち長い目で子どもの成長を見守りましょう。
家庭と中学校以外のコミュニティに所属する
最後に挙げられる対処法は、在籍校以外のコミュニティに所属する方法です。子どもの気持ちが落ち着いてきたら、フリースクールや家庭学習などの学校以外のコミュニティへの所属を検討してみましょう。
昨今では、不登校児に特化した通信学習も存在します。家庭以外のコミュニティで不登校の悩みを相談・共有することは、子どもにとってもメリットが大きいでしょう。
中学生の不登校に不安を感じた際の考え方

中学校で不登校になっても将来は明るい
不登校の原因・理由を解決しても意味がないことがある
過去ではなく未来のことを考える
不登校の中学生も高校進学・就職をしている

中学生の不登校に悩んだ際の相談先

不登校の中学生への対応に関するよくある質問

最後に不登校の中学生への対応に関するよくある質問をまとめました。
- 不登校の理由がわからない場合の対処法は?
- 不登校の中学生の進路は?
現在疑問に思うことがなくとも、今後役に立つ情報があるかもしれません。ぜひ、良くある質問に目を通してください。
不登校の理由がわからない場合の対応は?
1点目に挙げられる質問は、子どもの不登校の理由がわからない時の対処法についてです。不登校の子どもの中には「いじめ」という明確な理由で学校に行けないケースもあれば「よくわからないけど行けない」ケースもあるでしょう。
原因や要因がある場合には、親も対応しやすいですが、そうでない場合にはどうすれば良いでしょうか。結論から先に申し上げると、ゆっくりと時間をかけて一緒に考えてあげることが重要です。
明確な理由がないけど学校に行けない子どもに対して、無理に理由や原因を追求すると、子どもの心を追い詰めてしまう可能性があります。
不登校の中学生の進路は?
まとめ:中学生の不登校は長い目と広い視野で見守ろう
当記事では、中学生が不登校になる原因や要因を学年別に解説していきました。子どもが不登校になると、過干渉したり、無理に解決に導き学校に通わせようとする方が多いでしょう。
しかし、在籍している中学校に通うことが全てではありません。中学校で不登校の子どもも、将来的には進学や就職をし、前向きな人生を歩むケースが大半です。
学校に通わずとも勉強していく方法はいくらでもあります。通信学習やフリースクールなど、子どもの二―ズに合った学習方法を模索してみましょう。
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