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※写真はイメージです。
小学3年生
Yさんの保護者様

小3高機能自閉症【出席扱い制度を利用したホームスクーリングを実施!特性に配慮した先取り学習で月平均33時間学習!】

すららをご利用中の家庭の保護者様に、普段の勉強法、家庭での教育方針などをインタビュー。
現在、ホームスクーリングを実施している小学3年生のお子さまを持つYさん。お子さまの特性を踏まえた上でのご家庭での学習の様子を、お母さまとお父さまお二人にお伺いしました。


― すららとの出会いを教えてください。

息子は2E※にあたり、高IQと高機能自閉症と診断を受けているのですが、ギフテッドなどの特性をもつ人や保護者が集まるオンライングループに参加しており、そこですららの紹介を受けたのが「すらら」を知るキッカケでした。


※2E:ギフテッドの部分と発達障害の2つの特性をもつお子さんたちの総称。

― すららを利用しようと思った決め手を教えてください。

すららの存在を知ったのはもう少し前のことだったのですが、息子が小学3年生になった頃に本格的に学校に行きたくないと意思表示をしたことで、ホームスクーリングが可能となる方法として検討を始めました。子どもの理解度に合わせて先取り学習が可能な無学年式であること、また出席扱い制度として認められる教材であることが決め手となり、すららの利用を開始しました。

学年に捉われない無学年式学習

「すらら」を利用すれば、小学生から高校生までの単元をいつでも学習することができます(※コースによって一部例外あり)。
この仕組みを「無学年方式」といい、つまづいた部分は戻って復習を、分かった部分はどんどん先に進むという学習が可能になります。


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― そうだったのですね。お子さまが学校に行きたくない理由はお話していましたか。

どうも学校の学習ペースが合っていないようで、わかりきった内容に関する授業を聞くことが時間の無駄に思えるとのことでした。
他人とのコミュニケーションが理由であれば違う方法を取ることも考えたのですが…。学習のペースが理由なのであれば、自宅で本人のペースに合わせた学習をしようということになり、すららで出席扱いを利用したホームスクーリングをすることにしました。


― 教えていただきありがとうございます。出席扱いを利用されているとお伺いしていますが、認定までの流れとルール決めについて教えていただけますでしょうか。

学校に行かなくなったのが5月中旬で、すららを開始したのが5月末。6月初旬から学校との交渉が始まりました。出席扱いに関しては学校側も制度を把握していないというケースもよく聞くため、出席扱いの要件をこちらで調べて資料にまとめたりしながら、学校との交渉に臨みました。
制度の紹介後には校長先生もすぐに調べてくださって、理解も早く割とスムーズに認定していただきました。その後、学校側の教育委員会への確認を経て、最終的に話がまとまったのは7月中旬頃でした。すららでの1日3時間の学習履歴を提出すれば出席と認めるルールになっています。すららで学べる科目が1日平均3時間(4コマ×45分)であることから、このルールになりました。
交渉に当たってはすららコーチにも何度も相談させていただきお世話になりました。コーチが出席扱い認定についてご経験が何例もあり、適切なアドバイスをいただけて心強かったです。

出席扱い制度とは?

文部科学省は、家庭に引きこもりがちで十分な支援を受けられない不登校の児童生徒に対し、IT等を活用した自宅学習で出席扱いにするという方針を定めました。 「すらら」は要件を満たすことのできる教材であることから、出席扱いとして「すらら」を利用する方々がいらっしゃいます。


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― 1日3時間ルールはなかなかハードルが高いようにも思いますが、元々勉強に対しては意欲的なお子さまでしょうか。

知的好奇心は強い子ですが、だいぶ興味に偏りがあります。学習に必要な記憶のための反復練習なんかは極端に嫌うので、教科全部が得意かといったら、そんなことはないです。漢字なんかは苦手ですね。社会や理科への興味関心はとても強いです。


【お子さまの学習履歴】


理科や社会において、小学高学年範囲をほぼ全てクリアされていることが分かります。
※クリアした範囲に【Clear!】マークがついています


― すららの学習でも、社会や理科はすでに小学範囲のほとんどをクリアされているのを履歴から確認していました。

元々は学習以外のところで動画やニュートンなどの雑誌を見て、興味を持ったことが始まりのようです。その中で質問をしてくるので、その範囲は高校生の範囲だねと言うと、「じゃあそこまで勉強したい!」と。なので、すららの学習も興味の延長で取り組んでいるようなイメージですね。

― 興味からの取り組みは、意欲を持って取り組めますよね。履歴では順番にユニットを選択し取り組まれているようですが、この学習の進め方はどう決められたのですか。

息子が自分で決めたやり方に沿って取り組んでいます。これはアスペルガーの特性にも当てはまりますが、自分で決めたことは絶対に曲げないので、息子のこだわりが出ている点だと思います。

― 確かにこだわりが強いお子さまは、ご自身のやり方で学習を進められる方が多いです。

息子は、自分で難しいハードルを掲げてそれを越えられずに泣く。というのが1つのセットになっています(笑)つい昨日も、やりやすい計算方法ではなく、自分のやり方を変えられず、結果答えが出なかった…なんてことがありました。
筆算を受け入れるのには3ヶ月もかかりました。筆算のあの形式を使うのが本当に嫌で、暗算の方がいいと言い続けていていたものの、問題の半分以上は計算ミスだったりするんです。この時期は、もう怒鳴り合いの大喧嘩でしたね。

― どのように解決されたのでしょうか。

息子とわたしで10ケタ×5ケタの計算で、時間を測って勝負をしました。息子が計算ミスもするし時間もかかっている横で、私も本気でやってミスなく早く解き終わって。そこで改めて、筆算をしないとミスが多く出ることや早く計算が出来ないことを伝えたらやっと筆算をやるようになりました。
こうした対応は、いつもどれが正解なのか分からないので手探りの状態ではありますが、なんとか筆算は受け入れてくれるようになりました。

― そうだったのですね。癇癪を起こしてしまうとお悩みの声を聞くことも多いのですが、Yさんはそういった際にどのように接されているのでしょうか。

見守る、と言うと聞こえが良いですが…、そうなってしまったら落ち着くまでそっとしておいています。何日か経つと息子の中で咀嚼が出来たのか、こちらが提示した方法に沿って行うようになるので、息子にとっては必要な抵抗なのだと待つようにしています。ただそれが良いと分かったのはつい最近です。最初はどうしたらいいのか分からず色々と調べたり本をたくさん読んだりしました。ただ何を読んでも息子には当てはまらないように感じてしまい、他人の方法を100個真似るよりも、息子と向き合って1つ1つ試していく方がよっぽど効果的だなと思うようになってから、今の形になっていったように思います。

― そうだったのですね。お子さまにあった対応方法に気付いたキッカケがなにかあったのでしょうか。

対応方法への気づきではないかもしれないですが、息子は学校に行かなくなってから情緒がだいぶ落ち着きました。学校に行っていた際は、毎晩癇癪を起こしていたり、下校後は情緒が安定していないことが多く、落ち着かせるのに時間がかかっていたのですが、学校に行かないと決断してからは、癇癪を起こすことも減り、切り替えも早くなったように思います。息子にとってのストレスがだいぶ軽減されたことで、私たちとしても息子と向き合いやすくなったように思います。

― 現在はホームスクーリングをされているとお伺いしていますが、不安や懸念点等はありましたか。

学校に行かないことに対しては息子が言い出しやすい環境を作るなど、以前から準備はしていましたので、こちらも気持ちの準備は出来ていました。実際、学校に行かなくなったあと息子がよく笑うようになったので、ホームスクーリングにして良かったと思っています。家で勉強すること自体に不安はなかった一方で、私たち自身が学校に通って勉強以外の面で学ぶ点もあったことから、そういった学業以外の面をどのようにカバーしていくかを考えているような状況です。

― お父さまとお母さまからみて、お子さまはどんなお子さまでしょうか。

とても優しい子で、他害になることをする子ではないなと思います。他人を含めて人が嫌がることを嫌います。ギフテッドの特性なのかもしれませんが、ニュースで悲しい出来事が流れると自分のせいのような感覚になるようで、例えば昆虫が絶滅の危機にある記事を見たときは、泣きながら対策をノートに書き出したりすることもありました。世の中を変えたいと言うこともあります。物欲はない子で、ご褒美として手に入れたお小遣いは募金に回したりなんかしています(笑)
また、特性として興味のあることと無いことがすごくハッキリしていますね。

― お子さまの特性の話もありましたが、どういったキッカケで発達障害であると診断されたのでしょうか。

幼稚園に行き始めてから集団の行動が難しくなって、年中のときに登園拒否が始まりました。2週間ほど幼稚園に行かない時期があったり、幼稚園も引きずっていくような状態があり、周りからの勧めで、WISC-Ⅳの検査を受けました。その際に、高機能自閉症である可能性が高いと話を受け、ネットで色々と調べていった結果、ギフテッドの集まりも参加するようになりました。

― 当時の気持ちの葛藤から、現在までに気持ちの変化がありましたらお聞き出来ればと思います。

当時、先生方には息子への対応で苦労を掛けてしまうことが多く、いつも「すみません…」と言っていた気がします。今思い返すと、幼稚園時代はわたし自身人生で一番暗かったのではないでしょうか。
ただ、幼稚園の先生、保護者、クラスメイトの中には息子を受け入れ認めてくれる人はが必ずいたので、そういった人たちのサポートがあって今があるように思います。実際、とにかく良い情報をくれる人の言葉に耳を傾けていかないと、心が崩壊してしまいそうでした。周りの目が気になることもありますし、本人の傷も親の傷もある中で、その回復はとても大変だと思います。ただ、どこかに良い環境があると信じて動いていかないといけないなと思うようにしています。
今の息子にとっては、すららを利用してホームスクーリングをしている今の状況が良い環境ではあると思っている一方で、正直、学校に行かないことへの不安も全てぬぐい切れたわけではなく、他人との関わり合いなど、大人になるに向けて親としてもなるべく困りごとは減らしてあげたいので、これからどうしていくべきかについては今でも不安に思ったり、悩んだりしています。

― お話いただきありがとうございます。学習の話に少し移るのですが、すららを活用するにあたりご家庭で工夫された点やルール決め等は行いましたか。

昔から時間通りに行動することに課題があるので、すららを活用する前からではありますが、一緒に予定を作って行動を可視化するようにしています。自分で決めたことであれば取り組めるようになるので、私たちが決めるのではなく必ず本人にスケジュールを決めさせるようにしています。すららにおいても、何時から何時まではすららをやるとスケジュール管理をさせていて、取り組ませるようにしています。




【実際のスケジュール表】


実際にご家庭で作成されたスケジュール表を拝見させていただきました。イラストが組み込まれており、視覚的にも分かりやすく、工夫されている様子が伺えます。


― 実際にすららの利用を始めて、学習の様子はいかがですか。

基本的に息子の学習の様子をリアルタイムで見ることはほとんどありません。在宅勤務をしているので、お昼の時間にリビングに行った際に少し様子を確認する程度ですね。
息子は普段1.5倍速にしてレクチャーを聞いているのですが、集中していないタイミングなどがあり抜け漏れが発生するので、レクチャーの最後に出てくるまとめプリントは必ず取り組ませるようにして、そこで内容の理解を確認するようにしています。まとめプリントで解けていなかった部分があると、「ここ出来てないけど、レクチャーちゃんと聞いてなかったんじゃない?」と伝えたりして、自分の行動の結果で今があることを意識させるような声掛けをしています。


【学習時間の履歴】


月平均の学習時間はなんと33.7時間!スケジュールを立てて進められている結果、学校のある期間は特に安定して学習されていることが見て取れます。


― すららを始めてからお子さんに変化はありましたか?

先取り学習が出来た点は、本人の中で大きいのかなと思います。自分の意思で先に進めて良いということで、意欲向上へのチャンスがもらえたと感じている気がします。また、すららの学習を通じて興味の幅が広がったのはとても良かったですね。学習範囲の中で自分の好きな内容を見つけられていて、学習した内容の中で何が好きかと会話が出来たのは親としても嬉しく思います。
また、親が教えると、間違いを指摘すると怒り出すことも多く上手くいかなかったのですが、すららだとキャラクターが優しく訂正してくれるからか、怒り出すことも少なくなり、素直に学習が出来るようになったように感じます。もう一点としては、すららの学習を通じてパソコンに親しみを覚えたことですかね。すららを通じてタイピングも出来るようになったので、教科学習以外の面でも将来の力に繋がって良かったです。

― 今後、すららを通じてどういった力を伸ばしたい等ありますでしょうか。

出来る教科でいいので中学範囲までどんどん進んで行って欲しいなと思います。また、学習のリズムを作って自主的に勉強を進めて、基礎学力はすららで固めていけたらと思います。


― 引き続き取り組んでいただけたらと思います。インタビューにご協力いただきありがとうございました。

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